◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「卵産んでるの確認も」って?

2013-06-30 09:41:49 | 気になる言葉、具体例
                                金の卵だ

 「公助が期待できるのは少ない」という「報道STATION SUNDAY」のテロップ。例えば、「もっと大きい物はないか」を「もっと大きいのはないか」、「赤ではなく青い物を買う」を「青いのを買う」と言うことはできますし、「期待できるのはこれだけだ」や「期待できるのはほんの少数だ」だったら文として成立するのですが、「少ない」と続けるのは無理があります。「少ない」と続けるなら「公的助成が期待できるものは少ない」です。
 「ちゃんと見極めるのが必要です」というナレーションも聞いたことがあります。「計算するのが億劫だ」「長距離を走るのが得意だ」「ちゃんと見極めるのが難しい」なら成立しますが、「必要です」と続けるのなら「ちゃんと見極めることが必要です」と言わなければいけません。なぜこんなに幼稚なのか、大学を出てもこの程度?
 ところで、「○○県から来た」を「○○県のほうから来た」と言う人、いますよね。この「ほう」は余計です。「とくダネ!」で菊川怜が「ご投稿のほう、よろしくお願いします」と言うのを聞きましたが、これは「~のほど」と言うものであって、何でもかんでも「~のほう」と言うのは誤りです。これが誤りだと分かっている人はあまりいないようですが、誤りは誤り! とても幼稚ですよ( ̄д ̄)!
 やたら「ほう」と言う人がいる一方で、「持ち家より賃貸のが気楽で」など、「△△より○○のほうが」という意味で「△△より○○のが」という言い方をする人がいますが、ふざけてますね。△△と○○を比べてどうだというときの「ほう」は必要です。「○○のが楽だからぁ」なんて言うと非常に幼稚な印象になるので、似合う人はいいですよ、いつまでもそう言っていればいいですが、似合わない人はやめてね( ̄ー ̄)。
 「だったら西鉄のがよかったな」というテロップを見たことがあります。そのとき、話し手本人がそう言ったのならまだいいのですが、「だったら西鉄のほうがよかったな」と言ったのですよ。本人がちゃんと「西鉄のほうが」と言っているのにテロップが幼稚ってぇ~~~<( ̄д ̄)>ガルル、この仕事、向いてないんじゃないですか?
 「卵産んでるの確認も」はNHK金沢のニュース番組で見たテロップです。その意味するところは「卵を産んでいるのを確認したが」ですから「卵を産んでいるのを確認したが」と書くしかないと思うのですよ。あるいは、どうでも縮めるのなら「産卵を確認したが」ですが、「卵産んでるの確認も」なんて書いてそれを放送してしまう神経が怖い。受信料を取ってこのていたらくかっo(`д´)o!!!
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「崩れやすい場所 ある」って?

2013-06-26 18:16:29 | 言葉についてあれこれ
                                隠れる場所がある

 「バター入れて混ぜる」という「リフレッシュ」(石川テレビ)のテロップを見て思い出したのは、「崩れやすい場所 ある」「同志 いなくなった」という「ニュース7」のテロップです。入力作業者は日本人ではないのでしょうか、NHKですけど( ̄ ̄)? もちろん、話し手は「崩れやすい場所があるということです」と言いましたし、「同志がいなくなった」と言ったのですよ。
 「しっかり審議いただき採決至るように」「全てタイプに効く」というテロップを見たこともあります。実際、一般の人が書いている文章でも助詞が抜けていることはよくありますからね、「採決に至るように」の「に」が抜けた、「全てのタイプ」の「の」が抜けた、うっかりして抜けたのだと思えなくもないですが、「崩れやすい場所 ある」「同志 いなくなった」は、「が」の代わりに全角スペースが入っていましたからね、うっかりミスでないことは明白です。
 「オーストラリア 大流行!」という「THEぶっちぎりTV」で見たテロップ、このときのナレーションは「オーストラリアで大流行」でした。これも「で」を書かないで全角スペースを入れていますからね、うっかりして「で」が抜けちゃったというのとはちょっと違いますが、一体なぜ? 助詞をちゃんと使えないから、いっそのこと書かなきゃいいってか( ̄д ̄)?
 「迷惑撮り鉄怒り心頭」という「FNNスーパーニュース」のテロップ、あのね、怒っているのは鉄道ファンが集まる撮影ポイント周辺の住民ですから「迷惑撮り鉄に怒り心頭」です。これなどは「に」があるのとないのとで意味が違ってきますから、「に」を省略してはいけません。これくらい、ちゃんと書いてもらわないと困りますよ。
 「とくダネ!」の木下康太郎アナは、担当するコーナーのリポートで「プールあります」と言いました。聞いた瞬間、「普通そこは『プールがあります』だろっ!」と画面に向かって突っ込みました。あのねぇ、「冷やし中華始めました」「日本酒あります」じゃないんですから。若い人はテレビ番組のリポートでもふだんのおしゃべりと同じなんだなぁ、この調子で文章も書いちゃったりするのかな。
 「どれくらい 費用かかるのか」という「図解テレビ」のテロップ。できるだけ簡潔にという気持ちは理解できるのですが、やはり引っ掛かります。「どれくらい」と「費用かかるのか」の間に透き間をちゃんと入れてありましたから、そんなことをするくらいなら「どれくらい費用がかかるのか」と書けばいいと思うのですが。うむぅ~、これからどんどん助詞が消えていきそ~~~( ̄_ ̄)。
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「彼女に不幸が襲う」って?

2013-06-23 09:36:50 | 言葉についてあれこれ
                                襲いかかる直前?

 問題です。「彼女○突然の不幸が襲う」「彼女○突然不幸が襲いかかる」「猛獣が人間○襲う」「猛獣が人間○襲いかかる」、○に入る助詞は何でしょうか。どうですか、入れてみました? 「彼女に不幸が襲う」というナレーションを聞いたことがあるのですが、正しくは「彼女を不幸が襲う」です。「彼女を突然の不幸が襲う」「彼女に突然不幸が襲いかかる」「猛獣が人間を襲う」「猛獣が人間に襲いかかる」ですね。
 助詞をちゃんと言えない、書けない、そんな日本人が本当に多くなりました。「無償の援助してくださった」という「世界・ふしぎ発見!」で見たテロップ、一体なぜこうなるのかと不思議でたまりません。「無償の援助をしてくださった」もしくは「無償で援助してくださった」、これぐらい書けない人がなぜテロップを書いているの?
 「自宅と事務所の往復する」という「みんなの家庭の医学」で見たテロップ、このときのナレーションは「自宅と事務所の往復をする」でした。ということは、テロップ入力作業者のミス? 「自宅と事務所の往復をする」もしくは「自宅と事務所を往復する」が正しいわけですが、作業者は日本人?
 「アサリたっぷりの入ったうどん」というテロップ、どういう番組で見たかは忘れたのですが、これもおかしいですね。通常は「アサリがたっぷり入ったうどん」です。若い女性でも「アサリがたっぷりぃ~」と言うでしょ。「アサリたっぷり」と書きたいのであれば「~の入った」が余計で、「アサリたっぷりのうどん」でいいのですよ。
 一般の人も「的確なご回答頂きありがとうございます」なんて書くのですからねぇ、「1000年後には日本人はゼロになる」とテレビ番組の中でだれかが言っていましたが、日本語が地球上から消えるのはもっと早いでしょう。「的確なご回答」と書いたのなら「を」が必要で、「的確なご回答を頂き、ありがとうございます」です。
 「ごかいとういただき」だったら「的確に」です。そして、「ごかいとういただき」の場合は「頂き」ではなく「いただき」で、「的確にご回答いただき、ありがとうございます」となります。見ていただく、ご覧いただく、お読みいただく、補助動詞の「いただく」は平仮名で表記するのがいいのですよ。
 足りないかと思えば、一方では余計な助詞も見聞きします。「車両をどのように処理をしたか」という「池上彰の学べるニュース」で見たテロップ、「地下に避難をしていた大統領に」という映画紹介番組のナレーション、最近本当に多くなりましたが、「処理する」を「処理をする」と書く、「避難する」を「避難をする」と言うパターンです。普通、最初に「車両を」と書いたら「処理する」と書くでしょ~┐( ̄д ̄)г。
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「本当に違うかも」って?

2013-06-19 18:42:37 | 言葉についてあれこれ
                                UFOかも

 ある食品がリニューアルし、街頭でインタビュー、若い女性が従来の製品とリニューアル後の製品を食べ比べて発した「あっ! 本当に違うかも」という言葉を聞いた瞬間、画面に向かって「かもって、どうなん?」と突っ込んでしまいました。「本当に」と言ったのになぜ「~かも」なのか、実際にはよく分からないのか? このごろはCMでもやたら「~かも」だなぁ~( ̄ ̄)。
 一般人の文章の中でよく見かける不思議な「?」、例えば「うれしいですよ?」という記述。自分の気持ちを述べている、うれしいという気持ちに迷いがあるわけでもない、なのになぜ「?」なのか。「超うれしいかもぉ」とは少し違うような、ひょっとして「私はうれしいし、多分ほかの人もうれしく思うんじゃないかと思うけれど、どうかなぁ?」という意味を「?」だけで表現しているのでしょうか。
 ほかにも「出席しますよ?」「大変なことになりますよ?」「同じだと思いますよ?」「信用できないですよ?」といった例がありますが、「出席しますよ、多分ね」「大変なことになる可能性がありますよ」「同じだと思いますけれど、どうでしょうか」「信用できないのではないでしょうか」と書くのが面倒で「~すよ?」だけで済ませているのかな? あるいは、「~すよ」と言い切るのを避けたいだけ?
 「とにかく電話して?」なんていうのも見たことがありますが、「とにかく」が「電話してほしい」という強い気持ちを感じさせるのに、最後に「?」ですからね、気持ちは「電話してくれないかなぁ、だめぇ? ごめんねぇ、でもぉ、お願いだから電話してぇ~~~」ですかね。でも、なぜ「電話してください」ではなく「電話して?」なのか。
 かと思えば、「団塊スタイル」で見た「『持ち家があるからじゃない』とか」というテロップ、話し手は「『持ち家があるからなんじゃないか』とか」と言ったのに。「持ち家があるからなんじゃないか」を「持ち家があるからじゃない」と縮めるのなら、最後に「?」を付けて「持ち家があるからじゃない?」にしないといけません。
 「持ち家があるからじゃない」だと、「持ち家があるからだよ」か「持ち家があるからではない」か、どちらにも取れます。ほとんどのテロップ入力作業者がそうしているのではないかと思うのですが、例えば、話し手が「ランチ行かない?」と言っているのに「ランチ行かない」なのですよ、「?」を書かないのですよ、なんでだろぉ~( ̄д ̄)?
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「みもの渋滞を引き起こす」って?

2013-06-16 09:59:17 | 言葉についてあれこれ
                                花火見物ですな

 「とくダネ!」のナレーター、複数いますからだれとまでは言えませんし、そもそも、NHKのようにアナウンサーがナレーションをやっている場合は別として、ナレーターの名前を意識したこともありませんが、「みもの渋滞を引き起こす」と言った人、だれ? テロップは「見物渋滞を引き起こす」、「けんぶつ」です。
 用意された原稿をナレーターが読む、だから、変な日本語が出てくるのはディレクターの力不足が原因である、と想像しているのですが、もちろんそれが全てではなく、明らかにナレーター自身に原因があるという例もあって、メモを整理していたらいろいろあったので幾つか紹介します。
 「世界選手権」を( ̄_ ̄ ̄_)と発音するナレーター、デパートの館内放送みたいですよ。テロップは「皇籍離脱」なのに「皇室離脱」と言ったナレーター、「皇籍」を知らないようです。「荒井」なのに「荒川」と言ったナレーター、この人はその後「数分おきに」を( ̄ ̄__-)と発音。「○さんを介抱する」なのに「解放する」と聞こえたナレーター。そして、テロップは「私の口座から引き落とされてたの」なのに「私の口座からひきおろされてたの」と言ったナレーター。
 変なイントネーション、読み間違い、そもそも正しい言葉を知らない、変な勘違いをしている、いろいろ原因はあるでしょうけれど、「ひきおろされてた」はこのナレーターの思い込みが原因かもしれません。というのも、「ひきおとす」「ひきおろす」を区別できていない人がいるなぁと前から思っていたのですよ。
 ドラマ「ハンチョウ」のセリフに「お金は引き落とされた後でした」というのがあったのですが、本当は「引き下ろされた」なのです。「すぐに預金を引き落とした」という記述を見たこともありますが、これも「引き下ろす」です。さらに、「引き落ろす」という妙な表記まで見たことがあります。本当に見たんです! 前回、「お金借して」について書きましたが、これも同じ。「ひきおろす」で変換したら当たり前に「引き下ろす」になりますよ。なのに、なぜ「引き落ろす」なのか┐( ̄д ̄)г???
 このように、「ひきおとす」と「ひきおろす」を区別できていない人が大勢いるのですから、「引き落とされてたの」と書いてあってもナレーターが「ひきおろされてたの」と読む可能性はあります。あるいは、ディレクターの原稿が手書きだったら「引き落ろされてたの」になっていたのかもしれません。それを、テロップ入力作業者は「引き落とされてたの」と書き、ナレーターは「ひきおろされてたの」と読んだ、というふうに結果が分かれたのでしょうか。
 ナレーターは原稿の日本語がおかしくても直しませんね、それは、直す力がないのか、直せる状況ではないのか、どっちなのだろうかといつも思うのですが、イントネーションがおかしいのは完全にナレーターの質の問題ですからね、それこそプロならちゃんとできて当たり前、それすらできないって情けないぞ!
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「ハリウッドで修行中」って?

2013-06-12 18:15:10 | 言葉についてあれこれ
                                目指せハリウッド

 「ハリウッドで修行中」は「トリハダマル秘スクープ映像100科ジテン」のテロップですが、女優になるための修業、仏の教えに従って心の迷いをなくすように努める修行、同じ「しゅぎょう」でも「修業」と「修行」は違うのです。「修業」なのに「修行」と書いてあるテロップはしょっちゅう見かけますが、「修行」を「修業」と書いてあることは少ないですね。変換候補のトップがいつも「修行」で、これ以外を選択することがない、それだけかぁ~┐( ̄д ̄)г、手を抜くなぁ~!
 「父親の仇を打つがいい」という映画の字幕、これは「仇を討つ」と書かないといけません。「あだうち」と入力して変換すると「仇討ち」となり、「打つ」は出てきません。「かたきうち」も「敵討ち」で、「討つ」です。「討つ」を知らなくて「打つ」を選んだ? それにしても、映画の字幕がこんなことでいいのですかねぇ。
 「全員お払いを受けた」というテロップ、何を払ったの、何を?! 「おはらい」と入力して変換すると「御祓い」「お祓い」になりますよ、ならなかった? もしかして、直前に「おはらいばこ」とか入力した? これは「御払い箱」ですね。神に祈って罪・災いなどを祓い清める儀式を受けた、それは「全員お祓いを受けた」です。
 「予熱で火を通す」は「はるみキッチン」のテロップですが、普通は火を止めた後の「余熱」で火を通すものですよ。同じ「よねつ」でも「予熱」と「余熱」は違うのです。これが料理番組でなければちょっとした変換ミスという程度のことですが、「はるみキッチン」は料理番組ですからね、だめです( ̄д ̄)!
 それから、一つ妙なことがあります。「シャンプー、借してもらえますか」というテロップを見て、「かして」を変換すると「貸して」になる、「借して」なんてありえない、「かりる」で「借りる」、「りる」を消して「して」に変える、こうでもしないと「借して」になんかならないと思っていたのですが、なんと、「池上彰の学べるニュース」で見た説明の画面にも「お金借して」と書いてあったのです。不思議ですよねぇ(@_@)?
 しかし、さらに不思議なことに、一般人の文章でも「○から50万円ほど借す」という記述を見たのですよ。しかも、「○から」というのが不可解ではありませんか? 「○から」なら「借りる」ではないのかと疑問に思いましたが、前後をしっかり読んだところ、「○に50万円ほど貸す」と書くのが正しい、そういう内容だったのです。こういうのを毎日のように見せられるのですから、日本語の未来が見えませんよ( ̄ ̄)。
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「仲良くさせていただいて」って?

2013-06-09 09:20:46 | 気になる言葉、具体例
                                仲良くしてよぉ

 「仲良くさせていただいて」と言ったのは脚本家です。音楽について語る番組で話しているのをちらっと見たのですが、脚本家なのに「仲良くさせていただいて」なんて言うんですねぇ~┐( ̄д ̄)г。ドラマやアニメのセリフで変な日本語を聞くことも多いですから、脚本家も正しい日本語が分からなくなってきているのでしょう。
 大好きな「相棒」でもときどき変なセリフを聞くことがありますが、同じ枠で放送中の「遺留捜査」でも「仲良くさせてもらってました」というセリフを聞きました。これまで、これを書いた脚本家はだれなんだと考えたことはなかったのですが、調べてみて驚きました、脚本家って、一つのドラマでも何人もいるのですね。
 「~ていただく」症候群の顕著な症例として芸能人お得意の「出させて(ださせて)いただく」があります。本来「出させて(でさせて)いただく」「出演させていただく」ですが、もっと言えば「出して(だして)いただく」です。大切な登場人物を演じる役者を選ぶのは脚本家だったりプロデューサーだったりするわけで、役者自身が「はい、私が出ます!」と言って決まるものではないですよね。
 「仲良くする」をそれで考えてみてください。「AとBは仲がいい」というとき、Aの立場がBよりうんと上なら「AはBと仲良くしている」「BはAに仲良くしてもらっている」ですね。「出ていただく」「話していただく」というとき、「~ていただく」の「~て」の部分は相手の行為です。出る、話す、これは相手の行為であり、自分の行為ではありません。新人Bが大先輩Aと親交がある、この状況をBが言うなら「Aさんには、仲良くしていただいています」です。「仲良くする」はAの行為であり、AがそうしているからこそAとBは仲がいいのです。
 そういう状況でAが「Bとは仲がいいんですよ」と言うのは自然な感じですが、「Bとは仲良くさせていただいています」はちょっといやらしいですね。そして、もしBが「Aさんとは仲良くさせていただいています」と言ったら、Bって何様? Aの立場で言っているのかBの立場なのか、どっちにしろあまりいい感じはしません。もしも立場に大差がないのなら「仲がよくて」と言えばいいでしょ。
 「仲良くさせていただいて」「仲良くさせてもらってました」は、へりくだっているようで実は逆、完全に上に立ってものを言っている、そういう言い方なのです。「出させて(でさせて)いただく」「話させて(はなさせて)いただく」というとき、「~せていただく」の「~せて」の部分は自分の行為です。出る、話す、自分がそうするということを、控えめに聞こえるように言っているのです。本当に控えめに聞こえるかどうかは分かりませ~ん<( ̄・ ̄)>。
 話は変わりますが、ネット上で「環境省が今夏初めて『女性のクールビズ』を提案し、洗濯の時に使う香り付き柔軟剤や制汗剤を薦めたところ、『香料などの化学物質で体調を崩す人を増やす』と市民団体が撤回を求めた。環境省は配慮の必要を認め、削除作業を進めている」という朝日新聞の記事を見ました。驚きというより、ショックです。香り付き柔軟剤を推奨しようとしていたなんて、ショックです。
 前に何度か、柔軟剤の強烈なにおいのせいで頭痛や吐き気に襲われ苦しんでいる、他人が吸う空気に強烈なにおいを勝手につける権利がどこにあるのかと本当に腹が立つ、と書きましたが、環境省が推奨って・・・何とも恐ろしい話ではありませんか。お役人さん、化学物質ということもそうですが、人間の嗅覚というものについて少しは勉強してくださいよ~m(T_T)m。
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「お待ちしていらっしゃる」って?

2013-06-05 18:15:31 | めちゃくちゃな敬語
                                後でね

 「お待ちしていらっしゃることだろうと思います」と言ったのは楠田枝里子ですが、これは恥ずかしすぎます。この人も元々はアナウンサーで、現在も話すことや書くことを職業にしている人ですよ( ̄д ̄)! 以前、詐欺集団を徹底取材するというテレビ番組の中で集団の一員が「少々お待ちしていただいてよろしいでしょうか」と言った、心がけがよろしくない人は正しい敬語を使えない、と書いたことがありますが、アナウンサーも同じじゃないですかo(`д´)o!
 「お待ちする」「ご(お)~する」は謙譲語Ⅰ(相手を立てて自分がへりくだる)で、会場で結果発表を待っている人たちの「待つ」という行為を進行役の楠田枝里子が「お待ちして」と言うのは誤りです。「待っている」を「待っていらっしゃる」にするだけですよ、「待っていらっしゃることだろうと思います」と言えばいいだけなのですよ。多くの「話すプロ」がそんなことすら分かっていないのはなぜ?
 それから、情報番組にコメンテーターとして出演している人が「お客さんの数が増えていらっしゃるそうですが」と言ったのですが、例えば、経営者が店の客席を増やしている、それを「客席の数を増やしていらっしゃるそうですが」と言うのならいいのですが、この場合は「客の数が増えている」ですから「お客さんの数が増えているそうですが」と言えばいいわけで、無理やり敬語っぽくしなくてもいいのです。
 「掃除をしているそばでゴミを捨てていくかたがいらっしゃったのはとても残念でした」なんて言った若い男性(アナウンサーもしくは取材記者)、「指輪がすごく輝いていらっしゃるんです」なんて言ったタレント、一般の人まで「○○さんの所に猫がたくさんいらっしゃって」だの「皆さん○○は存じられていらっしゃらないんです」だの、「いらっしゃる」と言いさえすればそれで敬語を使いこなしているように聞こえるとでも思っているのでしょうか┐( ̄д ̄)г。
 確かに、ちゃんと「いらっしゃる」と言えればスマートに敬語を使いこなしているように聞こえます。ですから、ちゃんと「いらっしゃる」と言ってください。例えば、「○○で働かれていた△△さん」というナレーション、「お二人とも、元々やせられているんですが」と言った「やじうまテレビ!」のアナウンサー、「こちらで働かれていてどうですか」と言った女子アナ、残念ですね、こんなときこそ「いらっしゃる」の出番なのに。
 「○○で働いていらっしゃった△△さん」「お二人とも、元々やせていらっしゃるのですが」「こちらで働いていらっしゃって、どうですか」、こう言えばいいのです。「働かれて」+「いた」ではなく「働いて」+「いらっしゃった」、「やせられて」+「いる」ではなく「やせて」+「いらっしゃる」、「働かれて」+「いて」ではなく「働いて」+「いらっしゃって」です。こんな簡単なことなのですよ(⌒・⌒)。
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「お答えをしてくれる」って?

2013-06-02 09:50:35 | めちゃくちゃな敬語
                                呼んだ

 あ、そうそう、富川アナといえば、先日、ゲストに「○○さんとお会いになって~」と質問していましたが、いいですね、「お会いになって」なんて聞いたのは久しぶりですよぉ~d(⌒・⌒)good。情けないことに、みんな、目上の人に「○○さんと会ってどうだったか」と尋ねるのに「○○さんとお会いして~」なんて言いますからね。
 「お会いする」「ご(お)~する」は謙譲語Ⅰ(相手を立てて自分がへりくだる)で、自分が、目上の○○さんと会ったという意味で「お会いした」と言うものです。目上の人の「○○さんと会う」という行為について「○○さんとお会いして~」と言うなんて、羽鳥慎一をはじめとして、アナウンサー、脚本家、政治家、芸能人など、( ̄д ̄)ダラケ!が大勢いますからね、ぼーっと聞いていると感染しますから気をつけてください。
 久々に「モーニングバード」を見たら「丁寧にお答えをしてくれる○○さん」なんて言っていましたからね、羽鳥慎一が敬語というものを全く理解していないことは明白です。単純に、「おはなしする」は「おはなし」を「する」、「おあいする」は「おあい」を「する」、「おこたえする」は「おこたえ」を「する」だと思っていますね、頭に「お」を付けさえすれば尊敬語??? 元アナウンサーが聞いてあきれる( ̄д ̄)!
 この記事を書いている最中、「奇跡のリンゴ」という映画を紹介する番組を見ていたのですが、「ご本人にお会いされたとか」というナレーションが聞こえました。原稿を書いた人・・・( ̄д ̄)ダラケ! それをそのまま読むナレーター・・・( ̄д ̄)! 完全に「おあいする」は「おあい」を「する」だと思っていますね、だから「する」を「される」に変えて、どうだ、これが尊敬語だ、ってか? ( ̄д ̄)ダラケ! 「ご本人にお会いになったとか」というのが正しい言い方ですよ! う~ん、やっぱりわざと・・・かな。
 「お休みする時間はありました」は一般人が書いた文章(印刷物)の中で見たのですが、「休む(休息する・眠る)」のはこれを書いた人から見て目上の人ですから「お休みになる時間はありました」と書かなければいけません。「お休みする」という言い方はかなり前からありましたね。これが、「お休み」を「する」、謙譲語ではない「おはなしする」「おあいする」「おこたえする」につながったような気がする・・・( ̄ ̄)。
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