◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「(痴漢を)やめられないかた」って?

2018-11-25 09:37:45 | めちゃくちゃな敬語
                                  止まらない~

 「ワイド!スクランブル」で「(痴漢を)やめられないかた」と言った白河桃子(ジャーナリスト、作家)( ̄д ̄)! やめられないということは常習犯ですね、痴漢の常習犯をなぜ「かた」と言うのか? このごろ、犯罪者だろうが何だろうが、その人について敬語で語る人が多いですね、そんなに自分を上品に見せたい? でも、決して上品には見えませんよ、ただの“敬語を分かっていない人”です。
 卑劣な犯罪者は「ミスター東大コンテスト」のファイナリストだったというニュースでは、その人物について聞かれた東大生が「知名度の高いかた」と言いました( ̄д ̄)! 周囲の人は「チャラくてやばい人」と認識していたようで、好ましくない人物として有名だった、それを「かた」って? テレビに出てあれこれしゃべって稼いでいる人たちが悪い見本になっているからぁ・・・<( ̄д ̄)>。
 「ニュースウォッチ9」を見ていたら、ある自治体の首長が「心無いかたがたの行動に対して」と言ったのですが、そのとき、さすがにテロップは「かた」とは書けなかったようで、「人」でした。祭りを楽しんでいた人たちの一部が暴徒と化して大暴れ、そんな連中を「かたがた」って <( ̄д ̄)>?
 「教えて!ニュース ライブ 正義のミカタ」で55億円詐欺事件の地面師グループについて話しているとき、解説者はずっと「この人」と言っていたのですが、東野幸治は「このかた」と言いました。逮捕された容疑者をご丁寧に「このかた」ですよ。さらに、「ワイドナショー」では、あの卑劣な犯罪者(チャラい東大生)について「このかた、いろんな番組にも出演されてるかたなんですか」なんて言いましたよ( ̄д ̄)!
 自己流の“敬語もどき”でまくしたてる上田晋也(くりぃむしちゅー)もそうですし、元々お笑い芸人だから敬語の勉強などしたことはないのでしょうけれど、“おふざけ”だけではない番組に司会者として出演するなら、正しい日本語、特に、敬語のことを少しぐらい勉強しないといけないのではありませんか?
 「ワイド!スクランブル」で「女性刺され大けが、強盗殺人未遂容疑で71歳男逮捕」というニュースをやっていたときは、もぉ~、あきれ果てました。太田昌克(火曜日コメンテーター)がその犯人について「杖をつかれておられて」など、終始“敬語もどき”で語ったのですよ。プロフィールを見たら、ジャーナリストその他いろいろ書いてありましたが、刺されて必死で逃げた女性を追って執拗に刺した犯人に、なぜ敬語???
 報道番組で「掃除をしているそばでゴミを捨てていくかたがいらっしゃった」などと言う若い男性(アナウンサーor記者)を見たことがありますが、それよりずーっとひどいですね。情報バラエティ番組のレギュラー出演者が死刑囚について「・・・でしょ、あのかた、かたじゃない、人」とかろうじて言い直す場面を見たことがあるのですが、このごろはもう「かた」が定着してしまい、言い直す人はいませんね。
 悪人だろうが何だろうが「かた」、さらに、身内も「かた」ですよ。ずっと前にタレントが「母の話なんですが、すごい霊感の強いかたで、看護師のお仕事をしていて」と言うのを聞いたことがあります。どうせタレントなんてまともな日本語をしゃべってないから~と思うのですが、いやいや、ベテランアナウンサーだって「私の祖父はすっごく元気なかたでした」なんて言いますからね <( ̄д ̄)>。
 母親を尊敬している、おじいさんを心から尊敬している、それで、つい? でも、他人に身内のことを語るのにそれはないでしょう、ガキじゃないんだから。敬語って、何ですか? とりあえず敬語っぽくしゃべって自分を上品に見せているつもり? テレビ画面に登場する人たちが“お手軽敬語もどき”で自分勝手にしゃべっているなんて、全く、どうかしています o(`д´)o!!!
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「やすれる」って?

2018-11-18 10:04:29 | 言葉についてあれこれ
                                  やつれた?

 「リフレッシュ」(石川テレビ)で燕三条の刃物を紹介していた的場絢香リポーターが「やすり、こうやってやすれるのもあるんです」と言い、むずむず( ̄" ̄)。「やすれる」なんて初めて聞きましたが、「デザイン トークス+ 文房具」(NHK)でも秀島史香ナレーターが「砥石でやすったり」と言うのを聞きました。万年筆のペン先を研磨するという話なのですが、若い人は「研磨する」を「やする」などと言っているのか?
 「ウェークアップ!ぷらす」のコメンテーターとして、ある裁判での被告の態度について語った野村修也(弁護士)も「かえって被害者の感情を逆なでる可能性もありますし」と言いましたが、「逆なでる」って何ですかね( ̄д ̄)! 「逆なで」と「する」で「逆なでする」ですから! 時々「拒否る」だの「拉致る」だの目にしますが、自由過ぎますよ、何でも「る」で終われば動詞ですか( ̄" ̄)?
 「客どうしが鉢合わせないように」は「旅する落語」で見たテロップですが、「鉢合わせる」ではなく「鉢合わせする」ですから、その否定は「鉢合わせしないように」です。「鉢合わせ」は名詞で、「する」を付けて「鉢合わせする」、これが動詞。例えば、「勉強」+「する」=「勉強する」ですね、その否定は「勉強しない」でしょ!?
 「YAHOO!ニュース」で「センター試験の一方で日本の大学たちを悩ます『2018年問題』」(2018/1/14 8:04)という見出しを見たのですが、「大学たち」って、すっごく気持ち悪い( ̄д ̄)ウゲッ。「私が心を込めて育てた野菜たち」ぐらいなら、まぁ、まだ何とか我慢しますよ、しますけれどね、さすがに「大学たち」は我慢できません、変です、やめてください o(`д´)o!
 「やっと途切れ目が見えてきましたね」と言ったのは「林修のニッポンドリル」で京都を訪れて長い石段を上る風間俊介ですが、「切れ目」とか「区切り」とか「平坦な場所」とか言えない? それにしても、「ニッポンドリル」という番組で、京都の、しかも高級旅館で、柚子をふんだんに使った料理を食べる風間俊介の箸の持ち方がひどいって、どういうことなんだっ、みっともないっ o(`д´)o!
 いつだったか、風間俊介は「時代もちがければ・・・」などというガキっぽい言い方もしていましたが、それって当たり前? このときは直後に「○○も違う」と続く言い方だったのですが、「時代も違えば○○も違う」と言える人はいないのかな? 「あーでもないこーでもないと迷られると」は一般人の文章にあったのですが、この人の頭の中ではもはや日本語が崩壊しています。迷う、迷われる、「迷われると」でしょ!
 「チョイス 食中毒」(2018/6/9放送)で、アニサキスアレルギーで魚介類を食べられなくなってしまったという女性が症状が悪化したときの様子を話していたのですが、「頭にもやっぱり酸素も回らないし、うつろうつろしてきて」と言いました。さすがにテロップは「頭に酸素が回らず意識がうつろになってきた」でしたが。
 「妊娠26週目の女優、タクシーに素通りされ『乗車拒否された!』と激怒り」という見出し(2018/9/20 17:44 デイリースポーツ)、笑えるし、あきれるし <( ̄- ̄)>。この「激」は「超」みたいなもの? 「激怒り」って一体どう読めばいいのか。「げきど」でも「げきおこ」でもない「激怒り」って・・・、一体、日本語はどこまで自由(ぐちゃぐちゃ)になるんだ?
 記事には、ある女優(?)が書いた「26週にして切迫早産で自宅安静中な私」という文が載っていましたが、本来の日本語は「自宅安静中の私」です。「~の」なのに「~な」と言ったり書いたりする人が大勢いますが、これもかわいこぶりっこ? 薄気味悪さすら感じますが( ̄" ̄)。この人は40近い年齢のようですから「私」も要りませんね、「26週にして切迫早産で自宅安静中」でしょ。
 「ある心配点が指摘されている」は「とくダネ!」で聞いたナレーションですが、「ある心配な点が指摘されている」でしょ! また、「先人たちの底力 知恵泉 島津久光」にゲストとして出ていた村井美樹が「生き延び方法」なんて言いましたよ。何ですかね、ちゃんと「生き延びる方法」と言ってもらいたいものですが ┐( ̄д ̄)г。そういえば、「受け止め方」のことを「受け止め」と言うようになったのはいつからでしょうね?
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「電車のが安かったのに」って?

2018-11-11 10:16:27 | 言葉についてあれこれ
                                  こっちのほうが好き?

 「電車のが安かったのに」「新人の給料のが高い」「やりにくい、Aさんのが良い」は一般の人が書いた文章にあったのですが、けっこう見ますよね、比べて考えられるものの一つを取り上げて指す言葉「ほう」がない、幼稚なパターン( ̄д ̄)! 「電車のほうが」「新人の給料のほうが」「Aさんのほうが」となぜ書けない? 書かなくてもいいと勘違いしているのか? なぜ書かない? かわいこぶりっこ?
 「貧困層のが太る理由とか」も一般人の文章にありました。体質がどうだとかいう話題で投稿された文のようで、「貧困層の人が」という意味なのか「貧困層の人のほうが」なのか、それは不明です。いつもこういう幼稚な書き方をしているのだとすると、きちんと書かないといけないときにきちんと書けるのか、ちょっと心配。
 「客側の罪悪感が薄れているのが無断キャンセルを生む背景にある」(2017/12/17 12:01 BuzzFeed News Reporter,Japan)って、これまた幼稚な ┐( ̄д ̄)г。「電車のが」とは違う「~のが」で、このパターンも最近増えているような気がします。これは実に簡単なことで、「薄れているのが」ではなく「薄れていることが」ですよ。これを書いた人はふだん「電車のが」とか言っているのかな?
 「自分なりに思うようにしているのがあります」は「gooいまトピ」のマンガコラム(2018/3/29 12:18)で見たのですが、「もっと大きいのがあります」みたいな感覚なのでしょうか。単純に修正すると「自分なりに思うようにしていることがあります」ですが、全体の流れからいくと、「自分なりに思うところがあります」もしくは「自分なりに心掛けていることがあります」としたいわけで・・・( ̄・ ̄)。
 ある企業のCMで「最低3社から相見積もりを取るのが重要です」というセリフが聞こえてきてむずむず( ̄" ̄)。大人は「最低3社から、相見積もりを取ることが重要です」と言うものですよ <( ̄д ̄)>。「ニュースいしかわ845」(NHKのローカルニュース)で「県内から入賞者出なかったの39年ぶり」というテロップが出て、ぼう然としました。「入賞者が」の「が」を抜くのは、まぁ、いいとして、なぜ「県内から入賞者出なかったのは39年ぶり」と書けない?
 「1日1度は雑談に参加するようタイミングを見図るで(中略)仕事に集中をし、ミスをしない、丁寧に仕事をするで」は一般の人が書いたものです。「見図るで」に続いて「仕事をするで」ですか、これぐらい端折って書くのは当たり前? まず、「見図る」は単純に間違えていますね、「みはかる」ではなく「みはからう」です。「1日1度は雑談に参加するようタイミングを見計らうようにして(中略)仕事に集中し、ミスをしないよう丁寧に仕事をするということで」でしょ!
 そういうわけで、次の例も単純な脱字とは思えないわけですよ。「瓦礫を取り除き、汚染廃棄物を地下深くに埋める必要があった。言うまでもないことだが、それは簡単な仕事ではなかった。遠隔操作のブルドーザーやロボットなどは電気回路が放射線で故障してしまうで、この作業にはとても耐えられないことが判明したからだ」(2018/10/23 8:11配信 WIRED.jp)ですが、どう思いますか?
 最初に読んだとき、「故障してしまうので」の「の」が抜けていると思ったのですが、続きを読み、ちょっと違うと感じました。「電気回路が放射線で故障してしまうので」なら「この作業にはとても耐えられないと判明したからだ」と続けないといけません。だとすると、「故障してしまうので」ではない? 「遠隔操作のブルドーザーやロボットなどは電気回路が放射線で故障してしまう、というわけで」なら後ろはそのままでもつながります。
 「なかなか都合がつかずです」も「なんで○さんがこんなに焦らないとと思います」も一般の人が書いたものです。「なかなか都合がつかず、です」と書いてくれればスルーしたのですが、ちゃんと書けば「なかなか都合がつかず、といったところです」でしょうか。次の例は「なぜ○さんがこんなに焦らないといけないのかと疑問に思います」でしょ。書き手の自由? テキトーに端折って書くのは当たり前? でも、読み手がみんな意図をちゃんと読み取る力を持っているとは限りませんよ <( ̄" ̄)>。
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「注意喚起を促す」って?

2018-11-04 09:55:38 | 気になる言葉、具体例
                                  注意喚起しました

 もうだいぶ前ですが、「朝ズバッ!」で聞いた「注意喚起を促すなど」というナレーション、どう思いますか? 石川テレビのニュースでも聞いたことがありますし、「とくダネ!」でも「注意喚起を促すのが仕事」というナレーションを聞きました。「Jチャンネル」でもアナウンサーが「注意喚起を呼びかけることにしました」と言いましたし、「注意喚起を呼びかける」と言った気象予報士もいます。
 「たかじんのそこまで言って委員会」で「注意喚起を促す」というテロップが出たとき、ナレーターはふと疑問を感じたのか、「注意喚起を出した」と言いました。ほかにも、「再三アマンダさん宅に注意喚起を促してきた」(2017/11/13 22:00 Techinsight)とか「飲酒がこうした事態を引き起こしがちであることへの注意喚起を促した」(2018/6/4 15:07 Techinsight)とか、けっこう見掛けるのですよ。
 AがBに「Cに注意喚起して!」と促す、例えば、役所がメディアに「国民に注意喚起して!」と促す、そういうことならいいのですが、よく見聞きする「注意喚起を促す」は違います。単純に、Cに「注意して!」と言う、という意味で言っているのです。例えば、担当省庁の役人が、カメラの前で、直接、国民に「注意して!」と言う、ということです。そういうのって、特に近年はけっこうあるでしょう?
 「喚起」とは、呼び起こすこと。地震、台風、伝染病、事故、事件、さまざまな災難に「注意して!」と言う、それは「注意を喚起する」もしくは「注意喚起をする」です。「注意を喚起する」を忘れてしまった? AからCへ、あるいはBからCへなら、「注意喚起を促す」「注意喚起を呼びかける」ではありません。「促す」が余計です。「注意を促す」「注意を呼びかける」「注意を喚起する」は同様の意味です。
 「注意喚起をするなど」「注意を促すなど」、「注意を喚起するのが仕事」「注意を促すのが仕事」、「注意喚起をすることにしました」「注意を呼びかけることにしました」、「再三アマンダさん宅に注意喚起をしてきた」「再三アマンダさん宅に注意を促してきた」、「飲酒がこうした事態を引き起こしがちであると注意を喚起した」「飲酒がこうした事態を引き起こしがちであると注意を促した」でしょ。
 「注意勧告を促す掲示が」は「とくダネ!」で聞いたナレーションですが、ヒアリに注意するよう促す掲示があるという話です。「勧告」は、このようにしてはどうかと言って勧めること。でも、ヒアリですからね、「注意勧告」なんて言っている場合ではないと思いますよ、むしろ「警告」でしょ。「ヒアリに注意!」なら「注意を喚起する掲示が」「注意を促す掲示が」ではないですかね。
 それから、「ヒュー・ジャックマンをドン引きさせ、『そんなことをしてはいけない』と注意を促されていました」(アサ芸プラス)のように、「注意する」と「注意を促す」は違うのに同じだと勘違いしている人もいます。ある人物が“してはいけないこと”をした、それを見たヒュー・ジャックマンがその場でその人物に注意した、その人物が「注意されていました」というわけで、「注意を促されて」は誤りです。
 おっ! これを書いているときに「吉澤ひとみの一件で“クルマ好き”のキムタクに注意喚起が」という見出しを見付け、記事(2018/9/17 12:06 日刊ゲンダイDIGITAL)を読んでみました。「木村といえば、プライベートではかつて2度のスピード違反、昨年は追突事故を起こすなど車絡みの不祥事が多い。(中略)運転には事務所サイドからも注意喚起がなされているという」ということで、こちらは問題なし(⌒・⌒)。
 “事務所サイド”から“木村”に対して注意を喚起したという話で、まさに「注意喚起がなされている」ですが、免停になる前は注意喚起をしなかったのかなぁ <( ̄д ̄)>。おっと、見逃しそうになりましたが、見出しの「キムタクに注意喚起が」の「が」は要りませんね、「キムタクに注意喚起」でいいですよ( ̄― ̄)。
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