高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

ガイドしています。

2009-08-25 21:35:20 | 日記

今日はとてもさわやかな一日でした。大阪の樟蔭高校の女子学生のガイドにジョイと歌才の天然記念物・北限のブナの森を歩いて来ました。

ギックリ腰以来、2度目です。あまり身体をつかっていなかったので、筋肉の衰えを感じてしまいましたが、散策路の終点まで往復してきました。虫が飛んできては驚き、泥道や笹の葉の間を歩くのも、ちょっと嫌な子達ですが、そんな若い世代に少しでも自然を意識してほしいと、最近使命感が強くなっています。

子ども達のお父さんより年代が上になってしまいましたが、「こういう仕事もある、生き方・暮らし方もある」ってことを、ガイドの内容より姿勢っていうかな、見せたい・・なんて思っております。

君たちが 君たちの未来を生きるんだからなあ。 君たちが俺の歳になったら、もう俺は生きてないからな・・だから・・伝えたい なんて気持ちが 湧いている昨今です。
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黒松内型のグリーンツーリズム

2009-08-25 07:21:05 | 主義・主張

布団をしっかりとかけてないと朝方は寒くて目が覚めてしまいます。快晴ですが、けっこう肌寒く感じる朝です。 秋です。 明らかに秋になったと感じる朝です。

◆ 秋と感じるわけ?
何が違うんだろう・・?
あんなに人がいたのに急にいなくなったことは、間違いなく精神的に影響しているだろうな。「夏が終わった」と・・。

かなり大気に透明感があると感じる。この大気の透明感を計測する科学的方法ってないんだろうか? 周辺の山々の木々が一本一本くっきりと見えるし、山と空とのスカイラインが青いキャンパスに線を引いたようにはっきりとしている。
朝日によってできる影が長くなった。斜めに陽光が差し込むようになったってことだろう。

◆ グリーンツーリズムビジョン作成?
さて、昨夜8時くらいになって、役場のNさんが訪れてきました。「何かあったんだろうか?」と家から事務所へ来たのですが、町のグリーンツーリズムビジョン作成検討委員になって欲しいという依頼でした。 今年になって、いろいろな委員、基本計画、環境審議、まちづくりなどを、なにやら急にという感じて依頼されているのですが、小さな地域の課題がわかってくるにつれて、そのいろいろな計画、施策立案の難しさも感じています。

グリーンツーリズムは、農山村地域にあって取り上げるべき施策でしょう。一方、農家数の減少、北海道にあっては小規模農業地域である黒松内では、日本のあちらこちらで行われている農業・交流のツーリズムの仕組みを、そのまま参考にしても難しいと感じています。

◆小さな地域のツーリズムだからこその大きな連携
町村合併が進んでいれば、実は海を行政区域内にもっていないので、漁村地域を含めたルーラル(いなか)ツーリズムの展開がスンナリと話題にできたでしょうが、そうも簡単にゆきません。 しかし、これは、小さな地域で滞在型を目指すには重要だと考えます。 子ども達が4週間も滞在できるのは、地域資源を幅広く利用させてもらえるからこそ、できるプログラムがあるからです。

◆農泊の課題
グリーンツーリズムには、「農家に泊まる」という根底課題があります。国もそれを推進していますが、農業労働力が限られ、牛という生き物を扱うこと農家が多い、かつ牛だけでなく他の商品作物を栽培している農家にとって、家に泊めるというのは、とてもハードルが高いものです。その必要性、経済性もはっきりできないという課題があります。 農泊でなく、「農山村泊」という、もっと地域全体の取り組みに育て上げてゆく必要があります。

◆グリーンツーリズムか?
もちろん、農業は地域産業の基幹であり、黒松内町にとってなくてはならないものだと思いますが、ツーリズムに農業をクローズアップしても、農家の負担だけが増えてしまうことになりかねない側面があります。農家の経済的収入アップに即つながるわけでもありません。理念だけでは進められません。 ですから、「ビジョン」なのだと思います。ツーリズムを進めることによって、「何が目標なるのか」「何が地域振興につながってゆくのか」この共通認識が農家ばかりではなく、地域全体に必要かと思います。

たとえ2~3人であっても、それまで、民宿をやったことがない一農家で来訪者を受け入れることは大変です。ですから、農家でなくて、農山村で受け入れること、農業だけに特化しないツーリズムの育成が必要だと考えています。

グリーンやエコとツーリズムに「枠」を作るのではなくて、「黒松内ルーラルツーリズム」として、地域・いなかツーリズムを生み出してゆくことが大切と考えています。

◆教育ファームという発想
であったとしても、一般来訪者への「農業教育」は、一地域だけでなく、日本として重要な課題です。どんなに保護政策を講じたとしても農業の国際競争は避けられない情勢。農業の担い手不足、世界的な食糧生産の偏重、都市生活者の生産地からの乖離、食の安全など課題が山積みとなっています。

これらのことを、都市の・・いいえ田舎もそうかもしれません、一般消費者にしっかりと伝え、農にのかかる膨大なランニングコストや作業について、生き物を育てる難しさ、生き物・食物の生育の不思議さを伝える工夫が必要だと考えています。
そのためには、生業にしている農業者だけでは、そういった事柄を伝えるプログラム化は困難です。

単なる「農作業体験」で終わらない、短い体験であっても「農業全体に理解を少しでも深めらるようなプログラム開発」が必要だと考えています。 そのために、それを専用の圃場、「農業ファーム」があるべきだと思ってます。

これまでの経験を、黒松内型のグリーンツーリズムが生まれる一端に役に立てば・・という思いが強まる 朝であります。


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