晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

盗用ということ 10/15

2012-10-16 | 日記・エッセイ・コラム

2012.10.15(月)晴れ

 森口尚史のiPS細胞の移植手術の虚偽の発表はショッキングというよりあきれた事件である。虚言癖といった類の問題だろうと思うが、他人の論文を盗用しているという指摘もいくつか上がっているようだ。この問題については森口氏本人より、讀賣新聞社の方が痛手が大きいのではないだろうか。わたしなど讀賣新聞に永年購読料を払っているが、「カネカエセ」の心境である。一発狙いの週刊誌やスポーツ紙ではないからだ。
 明大の水野教授の論文盗用問題がタイムリーに出てきた。他人のブログから論文の一部を記載したというものだが、大学側は故意ではないので口頭で厳重注意したということであった。故意で在ろうが無かろうが他人のアイデアを盗用したことには変わりないのだからこの処分には納得できない。この事件については水野教授よりも明治大学が大きな損失を被るのではないだろうか。そうで無くとも馬術部の不祥事など好ましくない事件が出ている矢先である。Img_1841

 
暗雲な~びく 駿~河台




 しかし盗用と参照、参考という事については微妙な問題がある。
 例えば地名に関して最も一般的に利用されているのが鏡味完二・明克氏の「地名の語源」という書である。後半部分は辞書形式になっていてすこぶる便利で信頼を得ているものである。知りたい地名があったらまずこの辞書を見て調べるのだが、これだけでは判断できないのでいくつかの書物を見る。次に見るのが東條操編「全国方言辞典」である。そしてある地名について一言一句まるきり同一の記載があるのを発見した。発行の時期は前者が昭和52年、後者が昭和26年初版なのであきらかにオリジナルは「全国方言辞典」である。辞書であるから同じ意味となることは当然だが、まるきり同じ文章となると首をかしげたくもなる。しかも「地名の語源」では前半で地名の語源の発掘についてその手法やあるべき姿を述べられているのである。どこかの辞書を参考にしなさいとは決して書いてない。
 
 著名な学者が書いた書物の中にも他人のアイデアを盗用したものが見つかることがある。一般的には著者や書物を紹介して、参考にした旨文中に書いてあったり、参考文献として巻末に記載されているものなのだが、そのような記載も無く、あたかも己のアイデアの如く書かれている場合もある。

 結局出所をあきらかにするかしないかで、参考か盗用になるわけでこれは我々素人の物書きであっても留意すべき点だと痛感している。

【晴徨雨読】76日目(2006.10.15)田野畑~岩泉(龍泉洞)
 鉱山もそうだが洞窟というのはなぜこうも魅力があるのか。大学でケービングをするかクライミングをするか迷ったぐらいだ。結局ケービングはやらなかったのだが鍾乳洞というのは魅力がある。本当はヘッドランプ付けて誰も入ったことの無いところに行きたいのだが、今となっては手すりや階段の付いた鍾乳洞を楽しんでいる。面白いのは洞窟の外にある博物館的なもので、観光客は来ないのですもっとよろしい。 でもこの日一番の訪問先は田野畑村の三閉伊一揆の記念館である。一揆の記念館というのは後にも先にも無いもんねえ。Img_1188Img_1198




左:三閉伊一揆記念館は価値ある記念館だ。
右:缺山という読めない山の斜面は石灰岩の壁である。左上の洞穴が気になるのだが、、、。

【今日のじょん】:おにふすべは成長するのか?う~む、どうも変わりないみたいじゃ。気になるワン。P1030042

気にしているのはオトーだけかも。
 

 

コメント
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