2012.10.28(日)雨
もうひとつ驚くべき話を西山さんから聞く。
府道を友渕方面に行くと右手に大師堂があり、その上に金堀谷という谷があり銀が採れたという。竪坑で竹木が生い茂って行けないかもしれないが、坑跡があることは確からしい。伝説とは言え空海を祀る大師堂、金堀谷の地名があり、竪坑跡があるというのは捨て置けない情報である。
そして村に伝わる伝説として、将来村が衰退して家が七戸になったらあるところを掘れ、というものがあるそうだ。これはよくある話で、高野山の金剛峯寺であったろうかそういう伝説があるそうだ。
実際に金銀が産出したか否かは別として、この地帯が古代において密教系の山伏による試掘、採掘が行われたものと想像する。
白蛇伝説の権現堂も含めこれ等の遺跡、坑道跡を訪ねるとともに鉱脈としてのこの地域を調査したいと思っているが、上流の友淵はさらに数多くの金属地名と思われるところがあるので確認してみたい。
白蛇伝説の権現様は友渕川左岸の馬船の森の中にあり、こちらからは行けない。
高杉で左岸に渡り、川沿いに下って行くそうだ。権現様の辺りが馬船口というそうだ。
友渕川周辺が鉄、非鉄に係わらず金属地帯であるとすると、馬船はやはり金属関連の意味があるのかも知れない。
馬船=間歩嶺、つまり坑道のある山という考えが再浮上してくる。
坑道全体を間歩といい、坑道の入口は四つ留(よつどめ)、鋪口(しきぐち)、釜の口といわれる。鳥居形に組まれた栗の木の支柱から四つ留と呼ばれたそうだが、佐渡金山や石見銀山の大きな間歩ではここに四留番所がおかれ、鉱夫や鉱石の管理をした。この四つ留に坑内の安全を願って天照、春日、薬師、大山祇などの神が祀られたという。(鉱山開発から見た秋田の鉱山地名 進藤孝一)
実はこの四神が別所の周囲に揃っているのである。
別所の川向かい、菟原下の梅田神社。右は別所の西の薬師谷にある薬師堂。
薬師は薬師谷の岩室に、春日、大山祇は梅田神社に祀られている。天照はないなあと思っていたら水無月の森というところがあって、神明の森とも言われ神明社があっただろうと「別所地名事典」にある。この森の位置など未確認だが、これで四つ留の四神が揃うことになる。鉱山の存在をうかがわせる状況ではある。
つづく
【晴徨雨読】89日目(2006.10.28)福島アトマ~二本松どんぐりの畑
福島市内をチラリと見学し、二本松に向かう。4号線の幹線道路沿いに走ったものだから道中は面白くも何ともないところだ。できるだけ枝道だか旧道だかを通るがそれはそれでルートファインディングが難しくて疲れる。二本松手前からサファリパークの方向に向かうが、この道は古い街道らしくて無数の石碑があり読んでいると楽しい。何でもかんでも記念になる事は石碑に残すようだ。
サファリとサーキットは動物の啼き声とエンジン音で興ざめである。塩沢温泉に行ったら夜になって真っ暗で宿に帰れなくなった。ハブダイナモは走っている間しか灯りが付かないのだ。道標など確かめようがない。
石碑の内容はよく読むと面白いものがある。
【今日のじょん】:じょんは「おはよう」という挨拶ができる。「おあよ~」という感じだが文字では表せない。動画に録音してみようと思うのだが、いつも必ずというわけでないので難しい。確実に言うようになったらTVものである。今朝は最もはっきりしていた。
影像は無いので先日の記事の土器をお見せしよう。