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『江戸の坂、東京の坂』その100。このシリーズも早いものでもう100回目、今回は代々木付近の坂道を巡る。今回なぜ代々木かというと先日の『つながる美術 名作の誕生』という展覧会の最後に並んでいた岸田劉生『切通の写生』に描かれていた坂道を見にいきたい衝動に駆られたからである。
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参宮橋駅を降りて、坂を上り、西参道につながる道を左に少し歩き、次の信号を左に曲がると『切通しの坂』がある。
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坂の上には立正寺があり、そこには御影石に彫られた標識に『岸田劉生は1914年から1916年にかけて代々木に住んでいたのでこの辺りを描写した作品があります。そのうちの1点が名作切通しの写生で1915年に発表されました』とある。
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坂を下ると確かに切通しとなっているが、もちろん舗装はされていて両側には高級マンションが並んでいる。
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坂の下から色々な構図で写真を撮るが、この絵に描かれた風景は確かにこの辺りであろうことを彷彿させる。因みにこの坂を下ると今度は上り坂となっている。
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坂を今度は上って行くと山手通りにぶつかるが、通りを渡り、1本先を左に曲がると一方通行のバス通りに出る。
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これをしばらく歩いて行くとダラダラとした下り坂になるがこれが『初台坂』。下る方はあまり気にならないが、ベビーカーを押すお母さんには結構負担となるようだ。
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しばらく行くと山手通りに合流、再び渡り、そのまま右に行く。すると鬱蒼とした森が見えてくるがこれが代々木八幡神社である。駅の名前では知っていたが、神社を訪れるのは初めてで階段を上がり境内に入って行くがかなり広い。
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この神社の由来は鎌倉二代将軍源頼家の近習・近藤三郎是政の家来であった荒井外記智明により1212年に創建された。
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表には山手通りが走るとは思えない静けさの中、拝殿がある。その参道の途中には代々木練兵場が1909年に作られることになり、この地から立退くことを余儀なくされた人々の石碑も残されている。ちょうど、婚礼の後の写真撮影をしていたところに出くわした。
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また、境内には縄文時代の遺跡があり、竪穴式住居が復元されたものがある。(以下、次回)