『東京の坂、日本の坂』その168。小金井の坂道⑤、以前に武蔵小金井駅を降りて南側の坂道を歩いたが、今回は北口側の坂道を歩いてみることにした。

駅北口からまっすぐ伸びる小金井街道と北大通りが交差する本町2丁目交差点から北に行く緩い坂道が『赤い鳥居坂』である。

(赤い鳥居の坂)
向かって右側には『大松木下の稲荷』が祀られていて赤稲荷とも呼ばれていたため、この坂の名前が付けられた。
向かって右側には『大松木下の稲荷』が祀られていて赤稲荷とも呼ばれていたため、この坂の名前が付けられた。


北大通りを左に曲がる。左側に郵便局が出てくる。この郵便局に沿った上り坂が『虎さんの坂』。入口には大久保虎吉さんが住んでいたためらしい。


(虎さんの坂)
北大通りを渡り、仙川を越えたあたりから坂になっているが、これが『三五郎さんの坂』、こちらは明治中期頃に坂の東側にあった中川三五郎氏の名前をとった名前。ただ、今は中川さんは住んではおられないようだ。


(三五郎さんの坂)
この坂道に並行するようにあるのが『島崎の坂』。築樋跡の説明板から仙川を渡った北側の坂道でかつては島崎家の東側をまわるように通った坂だった。

(島崎の坂)

ほぼ並行するように奥にあるのが、『権寅さんの坂』、明治の初め頃に権さんとその息子寅さんの家があった事に由来する。

(権寅さんの坂)
もう一本並行してあるのが、『弥五ちゃんの坂』。この坂は昔は急な坂道で西側に通称弥五ちゃんと呼ばれた家が一軒だけあったことからついた名前らしいが、いまは本当に緩い坂である。


(弥五ちゃんの坂)
武蔵小金井駅の南側は国分寺崖線の影響か急坂ばかりだったが、北側は緩い坂ばかり。人の名前や通称がついた坂道が並んでいた。(以下次回)