阿久根市長:市職労の退去を近く要求 2009年6月2日 毎日
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090602k0000m040095000c.html
鹿児島県阿久根市の出直し市長選で再選を果たした竹原信一市長(50)は1日、初登庁後の記者会見で市職員労働組合(落正志委員長、203人)に対し、市役所敷地からの事務所退去を近く要求する意向を示した。市長は市職労について、市、議会との癒着などが人件費高騰を招いたなどとかねて批判。事務所退去は選挙公約の一つだった。
竹原市長は会見で、「(市職労加盟の)自治労は、市民の税金を不当に使うことばかりしている背任組織」と激しく非難。撤去要求の時期について「早くしたい」と述べた。市職労の落委員長は「職員全員を追い出すということか」と話している。
おっと! つい先日に行なわれたばかりの出直し選挙戦で、見事再選を決めた鹿児島県阿久根市の竹原市長ですが、さっそく(市長から見れば)抵抗勢力?と思われる相手方に先制攻撃を仕掛けましたね。
まあ、労働組合がない、あるいは労働組合活動があまり活発でない民間企業にお勤めの方からみれば、組合の事務所が職場と同じ建物の中にあること自体、そのことが何を意味するのか理解できない(実は私も労働法を勉強するまでは、労働契約と労働協約の違いさえわかりませんでした…^^)と思いますが、労働組合法第7条では、『使用者が労働組合に支配介入することを禁止』していて、その支配介入手法の一つとして「労働組合の運営のための経費の支払につき経理上の援助を与えること」を不当労働行為として禁止(同法第3条)しているものの、『最小限の広さの事務所を貸し与えることは「経理上の援助」には該当せず事務所に付属する備品等(机や椅子、コピー機など)についても事務所と一体のものと考えられ、使用者の無償貸与が認められている』(同法7条但書)ため、労働組合勢力の強い職場では、職場内に組合事務所があることが多いのですが、おそらく竹原氏の狙いは、部屋の使用権うんぬんという単純な問題ではなく、労組とりわけ一部の強硬派勢力からの一般職員の切り崩し。
とはいえ、この問題が一地方のそのまた過疎化の止まらない一地方都市で 内部抗争のような形で起こっているのならば、自治労としても、目障りに思ってもあえて事を荒立てないという選択肢もあったのかもしれませんが、ここまで露骨に自治労批判をされては立場がありませんし、おそらく今度は自治労側が法律上の権利を盾に全力でジャブを返してくる順番。
竹原さんを見ていると、『(阿久根市だけならば、倒さなければならない敵?の数も限られるというのに)なんで作らなくても良い敵をわざわざ増やすようなマネをするかなぁ…』と呆れ果てることしかできませんが、出直し選挙戦直後の第二ラウンドは阿久根市の中の小さないざこざではなく、労組最大の組織と言われる自治労相手の更に大きな舞台での大激戦になりそうですね。
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090602k0000m040095000c.html
鹿児島県阿久根市の出直し市長選で再選を果たした竹原信一市長(50)は1日、初登庁後の記者会見で市職員労働組合(落正志委員長、203人)に対し、市役所敷地からの事務所退去を近く要求する意向を示した。市長は市職労について、市、議会との癒着などが人件費高騰を招いたなどとかねて批判。事務所退去は選挙公約の一つだった。
竹原市長は会見で、「(市職労加盟の)自治労は、市民の税金を不当に使うことばかりしている背任組織」と激しく非難。撤去要求の時期について「早くしたい」と述べた。市職労の落委員長は「職員全員を追い出すということか」と話している。
おっと! つい先日に行なわれたばかりの出直し選挙戦で、見事再選を決めた鹿児島県阿久根市の竹原市長ですが、さっそく(市長から見れば)抵抗勢力?と思われる相手方に先制攻撃を仕掛けましたね。
まあ、労働組合がない、あるいは労働組合活動があまり活発でない民間企業にお勤めの方からみれば、組合の事務所が職場と同じ建物の中にあること自体、そのことが何を意味するのか理解できない(実は私も労働法を勉強するまでは、労働契約と労働協約の違いさえわかりませんでした…^^)と思いますが、労働組合法第7条では、『使用者が労働組合に支配介入することを禁止』していて、その支配介入手法の一つとして「労働組合の運営のための経費の支払につき経理上の援助を与えること」を不当労働行為として禁止(同法第3条)しているものの、『最小限の広さの事務所を貸し与えることは「経理上の援助」には該当せず事務所に付属する備品等(机や椅子、コピー機など)についても事務所と一体のものと考えられ、使用者の無償貸与が認められている』(同法7条但書)ため、労働組合勢力の強い職場では、職場内に組合事務所があることが多いのですが、おそらく竹原氏の狙いは、部屋の使用権うんぬんという単純な問題ではなく、労組とりわけ一部の強硬派勢力からの一般職員の切り崩し。
とはいえ、この問題が一地方のそのまた過疎化の止まらない一地方都市で 内部抗争のような形で起こっているのならば、自治労としても、目障りに思ってもあえて事を荒立てないという選択肢もあったのかもしれませんが、ここまで露骨に自治労批判をされては立場がありませんし、おそらく今度は自治労側が法律上の権利を盾に全力でジャブを返してくる順番。
竹原さんを見ていると、『(阿久根市だけならば、倒さなければならない敵?の数も限られるというのに)なんで作らなくても良い敵をわざわざ増やすようなマネをするかなぁ…』と呆れ果てることしかできませんが、出直し選挙戦直後の第二ラウンドは阿久根市の中の小さないざこざではなく、労組最大の組織と言われる自治労相手の更に大きな舞台での大激戦になりそうですね。