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「世も末だ」と捕まえた高校生、容疑者は窃盗捜査の主任

2009-06-06 10:23:59 | Weblog
「世も末だ」と捕まえた高校生、容疑者は窃盗捜査の主任 2009年6月5日
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090605-OYT1T00582.htm
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/090605/crm0906051353016-n1.htm
朝日夕刊 http://www.asahi.com/national/update/0605/OSK200906040117.html
 愛媛県警松山南署刑事1課の巡査部長、野村尚史(なおふみ)容疑者(29)が4日夜、岡山市内でひったくりをしたとして逮捕された事件で、同県警は5日未明に記者会見し、野村容疑者が同署で窃盗事件などの捜査を担当する盗犯係主任を務めていることを明らかにした。
 平岡公明・県警首席監察官は「盗犯(担当)の刑事がこういう事案を起こしたことは申し訳なく、極めて遺憾」と陳謝した。
 発表では、野村容疑者は2002年4月に採用後、機動捜査隊などを経て08年4月から現職。05、06年に窃盗の容疑者逮捕で本部長表彰を計2回受けていた。
 野村容疑者は今月1日、運転免許証をなくしたため、再交付を受けるとして有給休暇を取った。同日午後から、上司らが携帯電話で連絡をとろうとしたものの、通じず、2~4日は無断欠勤。再交付手続きはしていなかった。
 1日に家を出た際は、2万円ほど持っていたが、逮捕時の所持金はほとんどなかった。銀行のカードローンで約250万円の借り入れがあったという。
 4日夜、岡山市内で野村容疑者を取り押さえた同市北区の私立関西(かんぜい)高3年の伊井飛鳥さん(17)と1年の宝来隆太郎さん(15)が5日、報道陣の取材に答え、「無我夢中で追いかけた」などと当時の様子を振り返った。
 野村容疑者が警察官と知った伊井さんは「世も末だな」、宝来さんは「本当は悪い人を捕まえるはずなのに」とあきれ顔だった。



 う~ん。海外では警察官が犯罪に関わっていたり賄賂を受け取っていたりするということも別に珍しくもないと思いますが、よりによってこの日本で、しかも窃盗捜査主任がひったくりですか…(絶句
 ちなみに、この容疑者。銀行のカードローンに250万円程の借金があるもののの、盗品の発見などで過去に16回表彰されるなど(ビジネスモードに入っている時の)職務には忠実?で上司の評価も高かったのだとか…。

 まあ、犯行の動機は、おそらくは借金の督促が厳しくなって逃げ出したものの、所持金が少なくなり切羽詰って75歳のご年配のご婦人を狙ったというのが真相なのだと思いますが、警察内部の不祥事が発生すればする程、市民は犯罪捜査に非協力的になり、犯罪の防止効果も弱まってしまいますし、警察内部で犯罪者を出すことは組織にとってはまさに自殺行為。
 容疑者を捕まえた伊井さんじゃありませんが、まさに「世も末だな」と思いますし、犯行を取り締まる側の組織なのだから、内部で金銭に絡む犯罪が起きないように、犯罪未然防止の意味での金銭教育を研修教育に取り入れることも必要なのではないかな…と感じました。

アデランス「1カ月以内に経営改善策」 新社長が会見

2009-06-06 10:21:18 | Weblog
アデランス「1カ月以内に経営改善策」 新社長が会見 2009年6月4日 日経夕刊
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090604AT1D0407S04062009.html
 米投資ファンドのスティール・パートナーズが実質的な経営権を握ったアデランスホールディングスの渡部信男社長は4日、東京都内で就任後初の記者会見を開き、1カ月以内に経営再建に向けた改善計画を作成する方針を明らかにした。その一環として、同日付で全社的な広告宣伝やブランド戦略を練る専門組織を新設した。
 アデランスが5月28日に開催した株主総会で、スティールが提案した取締役案が可決され、11人の取締役のうち、7人がスティール側となった。経営権を握ったことで、女性用かつら事業の強化や不動産の売却などを新経営陣に求めている。これについては「内容を検証している段階」と述べるにとどまった。
 新設した専門組織は「コーポレートマーケティング室」。これまで同社の課題だった広告宣伝などマーケティング戦略を見直してブランド価値向上につなげる考えだ。

就任から4日、玉塚氏がアデランス社外取締役を辞任 2009年6月1日
読売夕刊 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090601-OYT1T00806.htm
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090601/biz0906011702009-n1.htm
 かつら最大手のアデランスホールディングスは1日、玉塚元一氏が同日付で社外取締役を辞任したと発表した。
 玉塚氏はカジュアル衣料「ユニクロ」のファーストリテイリング社長などを歴任し、現在は企業再生会社「リヴァンプ」の代表取締役。これでアデランスの取締役は10人になる。
 就任からわずか4日後の辞任について玉塚氏は、「アデランス側の取締役選任案がすべて可決に至らず、十分な経営改革遂行の責を全うするのが困難と考えた」とコメントした。
 5月28日のアデランス株主総会では、米系投資ファンドの取締役選任案が可決される異例の事態となった。
 玉塚氏は経営側が提案した取締役候補で、総会で可決され就任した。
 しかし、経営側が提案した他の取締役候補で、玉塚氏を推した国内ファンド関係者が全員否決されたため辞任を決断したとみられる。総会の混迷の余波は続いており、今後も辞任する取締役が出る可能性もある。

ユニゾンがアデランスとの契約を解除 2009年6月1日 産経夕刊
http://sankei.jp.msn.com/economy/business/090601/biz0906011743012-n1.htm
 国内投資ファンドのユニゾン・キャピタルは1日、アデランスホールディングスと結んでいた資本、業務提携に向けた契約を解除したと発表した。
 5月28日に開催されたアデランスの株主総会では、米系投資ファンド、スティール・パートナーズ・ジャパン・ストラテジック・ファンドが提案した取締役候補者が全員承認され、アデランスの元副社長だった渡部信男氏(66)が社長に就任。会社側が提案した取締役候補者のうち、ユニゾン出身の3人が否決された。
 元ファーストリテイリング社長の玉塚元一氏は会社提案の取締役候補者として承認されたが、「十分な経営改革が実行できない」として、1日辞任した。



 実質的にスティールパートナーズが経営権を握ることになったアデランスホールディンスですが、新社長に就任したばかりの渡部信男社長が、1カ月以内に経営再建に向けた改善計画を作成する方針を明らかにしました。
 とはいえ、そのアデランスでは、ファーストリテイリング(ユニクロ)社長などを歴任し、現在は企業再生会社「リヴァンプ」の代表取締役をしている玉塚元一氏が、就任後わずか4日で社外取締役を辞任…(滝汗
 玉塚氏本人は、「アデランス側の取締役選任案がすべて可決に至らず、十分な経営改革遂行の責を全うするのが困難と考えた」などと綺麗にまとめていますが、要は『今のアデランスにかかわると、下手をすると自分まで責任問題に巻き込まれかねない』と逃げをかましたと見るのが妥当でしょうし、、ユニゾンキャピタルもアデランスと結んでいた資本・業務提携に向けた契約を解除。
 新社長に就任する渡部氏は、穿った見方をするならば、極端な話、好き勝手をすることも不可能ではありませんが、彼は果たしてどのような経営改善策を打ち出してくるのでしょうか…。
 社員をリストラして経営規模を縮小するようないかにもスティールパートナーズが好みそうな改善策ならば素人にでも打てますし、問題は規模を縮小した後、どう挽回するか…。新社長には会社を切り売りするのではなく、経営を強化する抜本的な改善策を打ち出して欲しいものだと真剣に願います。

リオ・ティント、中国アルミとの提携中止「価値失った」

2009-06-06 10:17:25 | Weblog
リオ・ティント、中国アルミとの提携中止「価値失った」 2009年6月5日
朝日夕刊 http://www.asahi.com/business/update/0605/TKY200906050190.html
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090605AT2M0403V04062009.html
産経夕刊 http://sankei.jp.msn.com/economy/finance/090605/fnc0906051255007-n1.htm
 英豪の資源大手のリオ・ティントは5日、中国非鉄大手の中国アルミニウムと2月に合意した資本提携を取りやめると発表した。代わりに、既存株主を対象に152億ドル(約1兆4700億円)規模の新株を発行。豪西部の鉄鉱石事業では、英豪資源大手のBHPビリトンと合弁会社を設立するという。
 リオのジャン・デュ・プレシス会長は「2月以降、金融市場は著しい改善を見せており、中国アルミとの取引は価値を失った」と説明。既存株主からの強い反発にも考慮したという。
 リオと中国アルミは2月、中国アルミがリオの転換社債を引き受け、豪州などのリオの鉄鉱石鉱山に出資するなど195億ドル(約1兆8800億円)を投じることで合意していた。中国アルミの熊維平社長は5日発表した声明で「この結果には非常に失望している」と述べた。

中国アルミ、違約金190億円受け取り リオとの提携破棄で 2009年6月5日
日経夕刊 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090605AT2M0501M05062009.html
 中国アルミは5日、リオ・ティントが提携を破棄したことを受け、1億9500万米ドル(約190億円)の違約金を受け取ると発表した。中国アルミの熊維平総経理は「最大の努力を払って建設的に提携交渉をしていただけに、リオ・ティントの最終的な判断には非常に失望している」とのコメントを発表した。
 中国アルミによると、違約金の金額はリオ・ティントと2月12日に発表した戦略提携の合意文書に基づいて決めた。熊総経理は「国際的な金属鉱業会社を目指す目標に変化はなく、これからも世界での発展を狙い、投資機会を探し続ける」と述べ、今後も海外資源企業の買収を目指す考えを強調した。



 リオ・ティントと言えば、BHPビリトンが突然敵対的TOBをしかけてきたことで、もし両社が経営統合すれば、2社で鉄鉱石の世界の輸出量シェアが8割を占める寡占状態となってしまう(鉄鉱石のシェアはブラジルのヴァーレが40%、リオ・ティントのシェアが25%、BHPビリトンのシェアが15%と言われています)ことへの危惧から、日本国内に支社を持たない会社に対しては異例の公正取引委員会による介入騒動があったことを記憶している方も多いと思いますが、その後鉱物価格の急落もあり、BHPビリトンがリオ・ティントの買収計画を撤回。
 2月には、中国アルミがリオ・ティントに195億ドル出資するという報道が入ってきていたのですが、リオ・ティント側は中国アルミとの資本提携のメリットがなくなったとして、違約金の190億円を払ってまでも提携解消を打ち出してきたようですね…(吃驚

 まあ、4月20日にシドニーで行なわれたリオ・ティントの株主総会でも、中国アルミとの提携に批判的な質問が相次いでいたようですし、株主は何よりも『経営の独立性が保たれるか』どうかを心配していたようですが、だからといってドライなリストラを行なうことでも有名なBHPビリトンと組むのがベターな選択肢かと聞かれれば、それもまたクビを傾げざるを得ませんし、そうなると資本調達手段としては第三者割当増資が考えられますが、果たして今の株式相場の状況下でこれだけの規模の資金調達ができるものかどうか…(汗
 もし再びBHPビリトンとの提携話が進めば、日本への影響も決して少なくないだけに、今後のリオ・ティントの動向は非常に気になるところですね…。

欧州3市場は堅調 英+1.18%、独+0.24%、仏+0.82%

2009-06-06 10:13:13 | Weblog
ロンドン株5日 51.62ポイント高で終了 2009年06月6日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/market/20090605c9ASB7IIAA6050609.html
 5日のロンドン株式相場は続伸。FTSE100種総合株価指数は前日終値に比べ51.62ポイント高の4438.56で引けた。上昇銘柄は62。
 鉱業のリオ・ティントとBHPビリトンが大幅高。リオが中国アルミとの提携を撤回し、BHPと一部事業の統合で合意したと発表したことが買いにつながった。
 原油相場が高値圏を推移していることから、BGグループやロイヤル・ダッチ・シェルなど石油株は全面高で引けた。
 資産運用のマン・グループは1割近く上げた。同業のシュローダーズも上げ、金融サービス株は全面柄が上昇した。
 保険のオールド・ミューチュアルとアヴィヴァの上げも目立った。銀行のバークレイズやスタンダード・チャータード銀行も買われた。
 半面、旅行・レジャー関連のトーマスクックやTUIトラベル、ウィットブレッドは売りに押されて取引を終えた。

ドイツ株5日 DAXは12ポイント高の5077 2009年06月6日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/market/20090605c9AS2R0500S050609.html
 5日のフランクフルト株式相場は続伸。ドイツ株式指数(DAX)の終値は、前日比12.23ポイント高(0.24%上昇)の5077.03だった。
 BMWが3.3%と大幅上昇。ドイツ銀行はアナリストによる投資評価引き上げを受けて買われた。ドイツポストやドイツ取引所、シーメンスも高かった。
 一方、VWが安い。日用品のバイヤースドルフはアナリストによる投資評価引き下げが響き下落。流通のメトロ、医療機器のフレゼニウスもさえなかった。




 欧州3市場は終始プラスで推移する展開で、中盤大幅上昇するもすぐに元に値を戻す展開。
 英FTSE100は、鉱山株の上昇が大きかったことや、5月の米雇用統計が予想よりも良い内容となったことが評価され、前日終値(4386.94ポイント)から一時100ポイント以上高い4495.94ポイントまで上昇する場面もあったものの、終値は前日比51.62ポイント高い4438.56ポイントで終了(上昇率1.18%)。
 銀行株は、バークレイズが7.14%高、スタンダードチャータードが0.89%高だったものの、HSBCが1.36%安、ロイズTSBが1.34%安、ロイヤルバンク・オブ・スコットランドが0.27%安。
 他、リオ・ティントが10.33%高、マン・グループが9.90%高、ベダンタ・リソーシズが9.31%高、ユーラシアン・ナチュラル・リソーシーズが7.31%高、BHPビリトンが6.80%高、アント・ファガスタが6.05%高、アングロ・アメリカンが5.99%高、オールド・ミューチャルが5.99%高、カザキミスが5.59%高、ICAPが4.53%高、ロンミンが3.83%高、BGグループが3.47%高、アヴィバが3.24%高。
 一方、トーマスクック・グループが4.77%安、ハンマーソンが3.96%安。

 独DAXは、前日終値(5064.80ポイント)から一時100ポイント近く高い5165.27ポイントまで上昇する場面もあったものの、終値は前日比12.23ポイント高い5077.03ポイントで終了(上昇率0.24%)。
 銀行株は、ドイツ銀行が2.37%高だったものの、コメルツ銀行は0.72%安。
 他、BMWが3.32%高、ドイツポスト・ワ-ルドネットが2.87%高、ドイツ証券取引所が1.99%高、シーメンスが1.76%高。
 一方、フォルクスワーゲンが2.43%安、メトロが2.26%安、フレゼニウス メディカル ケアが1.78%安。

 仏CAC40は、前日終値(3312.03ポイント)から一時70ポイント以上高い3389.81ポイントまで上昇する場面もあったものの、終値は前日比27.02ポイント高い3339.05ポイントで終了(上昇率0.82%)。
 こちらは金融株が堅調で、デクシアが5.24%高、アクサが2.54%高、ソシエテ・ジェネラルが2.51%高、クレディ・アグリコルが1.27%高、BNPパリバが0.62%高。
 他、ルノーが4.38%高、アルセロール・ミタルが4.07%高、アルカテル・ルーセントが3.43%高。
 一方、ヴィヴェンディが1.49%安、ルイ・ヴィトンが1.06%安。

 欧州ローカル市場は、アイルランドが1.75%高、オランダが1.19%高、スペインIBEX35が0.68%高、ベルギーが0.41%高などプラスで終了する市場が多かったものの、スイスは0.43%安、イタリアやポルトガルもマイナスで終了したようです。

NYダウは12ドル高→8763ドル、NY原油は68.44ドル、NY金は962.6ドルで終了

2009-06-06 10:03:36 | Weblog
NY株続伸、終値は12ドル高の8763ドル 2009年06月6日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090606AT3L0600106062009.html
 5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅続伸。前日比12ドル89セント高の8763ドル13セントで終えた。5月の雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比34万5000人減ったが、減少幅は市場予想(52万5000人)を大幅に下回った。米雇用情勢が懸念したほど悪化しないとの期待を誘い、買いが優勢となった。ただ、高値警戒感から上値で利益確定売りが出たほか、早期利上げの思惑も重しとなり、安く推移する場面もあった。
 一方、ハイテク株の比率が高いナスダック総合株価指数は小反落し、同0.60ポイント安の1849.42で終えた。雇用統計を受けて買い優勢となる場面もあったが、利益確定売りに押された。

NY原油反落、終値68.44ドル 2009年06月6日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090606ATQ2INYPC06062009.html
 5日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で原油先物相場は反落。WTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)で期近の7月物は前日比0.37ドル安の1バレル68.44ドルで終えた。米雇用統計をきっかけに、一時70.32ドルまで上昇し、期近物として昨年11月上旬以来約7か月ぶりの高値を更新した。その後はドル高を受けた利益確定を狙う売りに押され、下げに転じて終えた。
 朝方発表された5月の雇用統計は、非農業部門の雇用者数の減少幅が市場予想よりも小幅にとどまった。米労働情勢の悪化ペースが鈍くなったと受け止められたことから、先行きの原油需要が伸びるとの思惑が広がり、買いが膨らんだ。
 ただ、雇用統計の発表後に外国為替市場でドルが対ユーロで急伸すると、ドル建てで取引される原油の割安感が薄れ、売りが出た。一時67.54ドルまで下落した。節目の70ドルを上回ったことで、利益確定を目的とする売りが出やすかったという。堅調だった米株式相場が伸び悩んだことも、原油の重しだったとの指摘もあった。

NY金、反落 8月物は962.6ドルで終了 2009年06月6日 日経
http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20090606ATQ7IAA0506062009.html
 5日のニューヨーク金先物相場は反落。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である8月物は前日比19.7ドル安の1トロイオンス962.6ドルで取引を終えた。外国為替市場でドルが対主要通貨で大幅上昇。ドルと逆の動きをしやすい金に売りが出た。
 朝方発表された5月の雇用統計は、非農業部門雇用者数の減少幅が市場予想に比べて小さく、米景気回復に対する楽観につながった。対ユーロなどでドルに売りが出たこともあり、指標の発表直後には金に買いが入る場面があった。
 その後ドルが買い戻されると、金は下げに転じた。週末で利益確定を狙う売りが出やすかったとの声もあった。
 銀は反落。プラチナは8営業日ぶりに反落した。

5月米雇用者数は08年9月以来の小幅減、失業率は9.4%に悪化 2009年06月6日
ロイター http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT847948120090605
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090605AT3K0501605062009.html
読売 http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20090605-OYT1T00984.htm
 米労働省が発表した5月の雇用統計は、非農業部門雇用者数が34万5000人減と、2008年9月以降で最も小幅なマイナスとなった。減少幅は市場予想の52万人減を大幅に下回った。
 一方、失業率は9.4%と前月の8.9%から上昇、1983年7月以来の水準に達した。予想は9.2%だった。新規労働力人口が急増したことや雇用の落ち込みが失業率の悪化につながった。
 3・4月の非農業部門雇用者数はそれぞれ65万2000人減(前回69万9000人減)、50万4000人減(同53万9000人減)に修正された。
 スイス再保険(ニューヨーク)のチーフ米国エコノミスト、カート・カール氏は「ようやく良いニュースが出てきた。いずれかの段階で(減少数が)30万人の範囲に向かう必要があった。結局のところこれまでに信じられない規模の人員削減が実施された」と述べ、「今回の数字はおそらく異常値ではなく、年末までは改善が続く可能性が高い」との見方を示した。
 業種別では建設セクターが前月の10万8000人減から5万9000人減に減少幅が縮小。政府による総額7870億ドル規模の景気対策が支援した可能性がある。
 サービス業は12万人減。前月は23万人減だった。製造業は15万6000人減。クライスラーの破産法適用申請による工場閉鎖が影響した可能性がある。前月は15万4000人減だった。
 教育・医療関連は4万4000人増。前月は1万3000人増加した。レジャー・接客業は3000人増。これまで減少が続いていた。
 07年12月のリセッション(景気後退)以降に失われた雇用数は600万人に達した。
 平均週間労働時間は前月の33.2時間から33.1時間に縮小。時間当たり賃金は18.54ドルに上昇。前月は18.52ドルだった。

GM、小型車「サターン」を米ディーラーに売却 2009年06月6日
日経 http://www.nikkei.co.jp/news/main/20090605AT1D050AD05062009.html
ロイター http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT847952320090605
 米ゼネラル・モーターズ(GM)は5日、小型乗用車を主体とする「サターン」ブランドについて、米大手ディーラーのペンスキー・オートモーティブ・グループに売却すると発表した。売却額は明らかにしていない。同社は製造設備を持たないため、当面はGMに生産を委託する。
 将来は他の完成車メーカーに生産を委託する見通し。米メディアは5日、仏ルノーと同社傘下の韓国ルノーサムスン自動車に委託する可能性を伝えた。ペンスキーには三井物産が出資している。
 GMは燃費に優れる日本車への対抗軸として、90年代に小型車主体のサターンブランドをつくった。値引きをしない販売手法など新機軸でGMの変革の先導役と期待されたが、品質問題などで販売が低迷。日本を含め海外から相次ぎ撤退し、現在は北米で年間約20万台を売る「ニッチブランド」となっていた。

「ハマー」買収、中国国内からも懸念の声 2009年6月6日 朝日
http://www.asahi.com/business/update/0605/TKY200906050381.html
 GMからスポーツ用多目的車(SUV)のブランド「ハマー」を買い取ることで暫定合意した中国の重工メーカー、四川騰中重工機械(本社・四川省成都市)に対し、中国国内メディアから懸念の声が相次いでいる。国内でも無名に近く、「ハマーを買う実力があるのか?」(国営新華社通信)といった指摘が出ている。
 「『蛇が象をのみ込む』、消化不良に注意」。新華社通信は4日夜、こんな見出しの記事を配信し、買収計画に懸念を示した。騰中重工の資本金が3億元(約42億円)に過ぎないことを指摘し、「知名度を上げるための『自己宣伝』ではないか」との見方を紹介した。新華社通信は3日の配信記事でも、騰中重工は「乗用車の研究開発、製造、販売の経験を欠いており、買収の実現性をまじめに分析すべきだ」と指摘した。南方都市報も4日付で「ハマーは滅亡する運命にある恐竜だ。中国が進める省エネの理念に合わず、中国自動車業界の未来と無関係」などと酷評する専門家の論文を掲載した。
 これに対し、騰中重工は買収計画について専用ホームページを設け、「買収は弊社の発展戦略に沿う」などと反論。ハマーの燃費向上へ「新型車の研究開発に投資する計画だ」などと強調している。



 5日のNYダウは、米失業率が1983年以来の9.4%まで悪化したものの、雇用減少幅が市場予想を大幅に下回ったこともあり、開始直後こそ、前日終値(8750ドル24セント)から50ドル程下げる場面もあったものの、その後は8750-8800ドル強の間を方向感のない展開で推移。
 ただ相場がプラスに転じてからは、高値警戒感から上値で利益確定売りが出たほか、早期利上げの思惑も重しとなってしまったようで、結局前日比12ドル89セントの小幅高となる8763ドル13セントで終了(上昇率0.15%)しました。ナスダックは0.03%の小幅安で1850ポイント割れ。S&P500種も0.25%の小幅安となっています。
 金融株は軟調で、シティグループが3.08%安、JPモルガンチェースが2.26%安、アメックスが1.19%安、バンカメが0.08%安。
 他、デュポンが5.96%安。
 一方、ヒューレッド・パッカードが3.49%高で、経営破綻したGMは12セント高い87セントで終了、フォードは6ドル36セントで変わらずでした。

 それにしても、GMの不採算部門の売却先ですが、サターンがまさか大手ディーラーに売却されるとは思いもしませんでしたねぇ…。ハマーの中国重工メーカーへの売却報道にも違和感を感じましたが、自動車ブランドの売却先となれば、やはり海外の自動車会社か、あるいはマグナのように完成車も作っている大手自動車部品メーカーとばかり思っていただけに、製造設備を持たないディーラーが買収してその後どう運営するのだろう??? という素朴な疑問も浮かんでしまうのですが、当面はGMに生産を委託するとしても、中長期的にどう運営していくのかが注目されることになりそうです。

 NY原油は、前日比0.37ドル安い1バレル68.44ドルの小反落で終了しましたが、一時70.32ドルまで上昇。
 NY金は、前日比19.7ドル安い1トロイオンス962.6ドルで終了しました。