時間のしずく time drops 

たいせつなもの。すきなこと。

映画「ストレイト・ストーリー」

2015-03-09 | 映画 のこと



久しぶりに、まったりゆったり系のいい映画に出逢った。

「ストレイト・ストーリー」監督はデヴィット・リンチ
(The Straight Story 1999年アメリカ映画)

今まで観ていなかったのが不思議。

なにもすごいことは起こらず
だんだん、じんわりとココロが温まるロード・ムービー。

ロード系は、昔の「いつも二人で」にハマって以来、結構すき。

デヴィット・リンチといえば、「エレファント・マン」とか「イレイザー・ヘッド」とか
ちょっと苦手な分野の映画で有名な監督だから
無意識に意識の外へ置いてしまったのかもしれないなあ。


些細なことで仲たがいしたままだった兄が倒れたと聞いて
十年振りに会いに行くことを決めた高齢の主人公。

目も衰えて、車の運転が出来ない彼は、芝刈り機に手作りトレーラーを繋げて
560km離れた兄の住む町へと旅に出る。

さまざまな人に助けられたり助けたりしながら旅は続く。

スゴイのは、このストーリー、なんと「ストレイト氏」の実話だということ。
それでストレイト・ストーリーなのね。

これまた高齢のお兄さん役にびっくり。
昔からとてもすきな「パリ、テキサス」の主人公トラヴィス役のハリー・ディーン・スタントン。
かなりお年を召していたので、
このひと、見たことあるけどだれだっけか・・・・と観た時はわからなかったのだけれどね。


何週間もかけて、やっと辿りついた兄の家。

どんなに長い時間が、会わない間に流れ去ってしまっていたとしても、
ほんの一言二言コトバを交わすだけで
瞬時に繋がるココロ。。。

それが家族ってものです。

ふたりが一緒に見上げる星空が
何よりも雄弁にこれまでのふたりの絆を語っているようでした。


あえて、時間の流れをスローにしたいひとにおすすめの映画です。


シナトラ/ベイシー/クインシー

2015-03-07 | MUSICのこと




古本市のレコードコーナーで面白い1枚をみっけ!

「It Might As Well Be Swing」  「スウィング!シナトラ=ベイシー=クインシー」

カウント・ベイシー・オーケストラをバックに
シナトラが歌ってるんだね~!

しかも編曲・指揮はクインシー・ジョーンズ。

なんだかすご~くゴージャスな取り合わせ。
これは聴いてみたい!と買って帰りました。900円也。

シナトラは母がよく聴いていたので、
いつの間にかわたしもすきになっていた歌手のひとり。

母は、ビッグ・バンドのレコードもよくかけていたなあ。
グレン・ミラー、ベニー・グッドマン、カウント・ベイシーなどなど。

母の一番すきだった曲は、グレン・ミラーの「ムーンライト・セレナーデ」
この曲は、母の想い出に直結しすぎていて
わたしはまだレコードに針が落とせないまま。
母を亡くして、今年で10年になるっていうのにね。
わたしは、永遠の「おかあちゃんっこ」です。

クインシー・ジョーンズといえば、
わたしはマイケル・ジャクソンや「We Are The World」を思い出してしまうのだけれど
60年代、こんな大御所と組んでいらした方だったのね。知りませんでした~。

このレコード、いいですねえ。
有名ないろんなカヴァー曲が盛りだくさん。

カウント・ベイシー楽団の軽妙な演奏にシナトラの明るい声が気持ちよく乗っかっていて
とてもいい気分~。

いい一枚に出逢いました。

いいおんがくは、みえないジャッキみたい。
一瞬にして、ココロを持ち上げてくれます。

この一枚に、しばらくアゲていただこう!

 


醒めたくなかった夢

2015-03-06 | essay



長い夢をみていると、
たいてい夢の中で「これは夢だ」と気づいてしまうのが常なのだけれど
今回は、なんと夢の中で
「夢じゃないよね?よかった!」って夢であることを否定までしちゃってる夢をみていた。

我が家の哲学者、次男坊。(彼のムズカシサは最早哲学者級・・・)
中2から学校へ行かない道を歩き出してしまった我が次男坊。

一年前の春、義務教育を卒業し、自分の意思で通信制高校へ進んだのだが・・・。

彼の2年間の不登校生活は身体にまで影響を及ぼし
体調を崩して去年の夏の終わりに入院~秋に退院。
受けるはずのスクーリングも試験も全てがまたもや凍結状態。

一年生の終わりを迎え、
とりあえず休学する方向への話し合いの面談日の明け方に・・・夢をみた。

“面談に一緒についてきた次男坊。
先生と打ち解けてにこやかに長々と話し込む息子。
席を外して、遠くからその姿をみてほっとしているわたし。

そして次男坊、復学を決意する。” というユメ。

嗚呼、なんて、なんて単純な、モロ願望な「夢」なんだろう。
この母の切なる願望!
我ながら、せめて夢で・・・という慰みが夢に現れたのでしょうね。
夢とはいえ、わたし・・・心底うれしかったんだ。


だんだんと目覚めるその過程で
「やだよ うそだよ まさかこれ夢・・・?」と、覚醒に抗っていた自分・・・。

しかし、夢ってものは必ず醒めるもので。

しか。と、目覚めたわたし。

「なんだよお~~~。夢やんかあああああ!」

と、ひとり大声を発しておりました。 チャンチャン。



その後、当の息子に「ちょっと~聞いてよ~!!」と
どんだけ希望溢れる明るい夢だったか、
とくと話して聞かせ、鬱憤をはらした母でありました~。

そして、もちろん面談へ一緒に行くこともなかったけれど
春のいい日和、日光に当てさせたかったので(彼は布団か!?)
ちょっと遠いスーパーまで、せめて買い物に付き合わせたのでありました。

それにしても、夢の中の彼の笑顔は本当にいい笑顔だったなあ。
いつかこの先に、ああいう笑顔を
家ではない別の場所でみることができるっていう予知夢だったのだと信じよう!

時に揺らいでしまうけれど、
わたしは 信じて待つ と決めたから

彼が自分で踏みだす日を 忍耐強く待とうと思っています。(こうして夢でもみながらね~!)

 


お米のポンのおっちゃん

2015-03-05 | essay



暖かさに、梅の花がポンポンと音を立てそうな勢いで咲き誇りはじめました。

ポン といえば。
大阪の子ども時代、
「お米のポン」のおっちゃんに
ポン菓子を作ってもらうのがすごく楽しみだったなあ。

お米のポンのおっちゃんが機械を軽トラの荷台にのせて住宅街にやってくると
道で遊んでいた子どもたちは皆家に飛んで帰ったものです。

お米と砂糖を用意してもらい、母親の手を引っ張って戻ると
ポンのおっちゃんに渡します。(お代はいかほどだったのだろう?)

大きな黒い機械に自分のうちのお米と砂糖が入れられ、
まだかまだかと待つ時間が
これまた、わくわくどきどきしたものです。

暫くすると、「ポン」どころか、「ドッカーン」というすごい音とともに
白い白いたっくさんのポン菓子が出来上がる。

まるで魔法のような量の増え方がまたうれしくてうれしくて!
次におっちゃが来る日をまた心待ちにしていたものです~。

もしもわたしが心機一転新しい商売を始めるとしたら・・・
「お米のポンのおばちゃん」がいいなあ。

真っ白いポンがいっぱい生まれる魔法を
きらきらした瞳の子どもたちに見せてあげたいなあ。

神出鬼没にいろんな町でお米のポンを作って旅をする・・・いいかも~♪

いまでも、だいすきなお米のポン。
子どもたちのおやつに今でもつい買ってしまいます。「にんじん」3本。


ふたつのまんなか

2015-03-04 | essay



楽観的なポジティブ・シンキング と 現実逃避。
作り物 と 本物。

どちらも相反するモノのようでいて・・・実は混ざってる。

ふたつの円の混ざり合う真ん中のとこ。なんか名前があったっけ?
レオ・レオニの「あおくんときいろちゃん」のみどりのとこ。

あれと同じだ。

つくりものは、時間が経つと本物と混ざり合う。
偽物の木にも苔がつき、作られた地面を本物の雑草が覆う。

楽観的思考には、ネガティブな部分が欠片もないといえるか。

実は現実を見ないように前を向いているだけなのかもしれない。
自分の足元をちゃんとみるのが怖いだけなのかもしれない。

「ポジティブな現実逃避」。。。。。。

それも・・・まあ
ありっちゃ ありかもね! 

 

 


カメラと空

2015-03-03 | essay



長男、バイト代で
カメラを買った。

うちの一眼カメラを使えばいいのに??

と聞くと、毎日持ち歩きたいのに重すぎる!と言う。 まあ、ね。

買ってきたのは、PENTAX MX-1 というクラシックな装いの小さいデジカメ。

写真はすきだけれど、カメラのことはさっぱりわからないわたくし。

なるほど、若い男子に似合うね。
いろんなカメラを吟味しつつ写真部の友だちに助言をもらったらしい。

なに撮りたいのさ? と聞いてみると

「空とか?」 という。

へええおもしろいなあ。

空を撮るのがすきなことも遺伝したのか??(同じ誕生日だと趣味まで似る?)

大学は見晴らしのよい高台にあるので、
“空がハンパなくイイ” らしいのだ。

小さい頃、草っぱらへ連れて行けば
一日中でも遊んでいられた自然児だった彼。

うちは街のマンション渓谷の谷間にある一軒家なので、空は細切れにしか見えない。

やはりわたしと同じく、大きな空に飢えていたのね~。


彼はどんな空を撮るだろう?
たのしみがひとつ、増えました。


時間の経たない夢の国

2015-03-02 | essay



娘とふたりで「夢の国」へ。

娘は父親とふたりで行ったり、友達と行ったりしているので
一年弱振りなのだけれど
わたしは、約十年振りの夢の国。

きらいなわけじゃないのだけれどね。
アトラクションも人込みも苦手だからかな~。

子どもたちが小さいころは うちの定休日の平日に皆で行ったりしたものだけれど
大きくなると、どうしても週末や夏休みなど大混雑する日にしか行けなくなる。

テーマパークより、
川や海や山で好き勝手に遊びたいマイペースタイプの人員で構成されたうちの家族。
夢の国の人混みから遠ざかるのは必然ね・・・。

上のふたりの息子たちも当時、トム・ソーヤー島だけがお気に入りで
島へ渡ったきり戻ろうとしなかったっけなあ。島で鬼ごっこする息子たち・・・なつかしいなあ。

今回、娘とふたりで、週末の大混雑予想の日に行く運びとなったのは
塾に入った時にキャンペーンでいただいたチケットの期限が切れそうなことに気づいたから!

そして、ともだち優先な思春期の入口にいる娘と
こうして母娘ふたりで行くのも、ラストチャンスなのかも・・・って思ったから。



電車でたった小一時間。入ってしまえばたのしい「夢の国」。
ここは、30年経っても空気が変わらない。。。さすがですね。
開園当時高校生だったわたしもきっちり年を重ねているわけだけれど
ここには、不思議なくらいそのまんまの時間が流れてる。

それにしても、
これだけたくさんのひとの中に身を置くのは、すごく久しぶり。
三年前、娘と参加した代々木公園の「さよなら原発集会」を思い出したよ。

ディズニーランドの入口がどこなのか全く見えない人の波に並びながら、
「入場口で全員から原発反対の署名をもらったらすごい数集まるね?」とか、
「大勢が歩くたびにヒトの足踏みで発電できる地面にしたらいいかも?」とか、
娘とあれこれ喋りつつ、つくづくこんなにも大勢いちどきに集まるニンゲンのエネルギーを
何かに再利用できないものか??などと、待ち時間のヒマに任せて考えちゃったよ。

しかし・・・アトラクションやゴハンに並ぶのは仕方がないとはいえ、
トイレですらどこも長蛇の列で、最後尾のご案内を受けるのはちょっと異常~。

毎日予約制で、入場を制限してゆったり楽しめるなら
わたしみたいな行列が苦手な者も気軽に来れるんだけどな??


 

 ここは、夕暮れ時が一番すき。

 

月もきれいな夜でした。

むかしむかし・・・あの時あのヒトと来た晩は
薄っぺらなペーパームーンが夜空にかかっていたっけなあ・・・・

なんてことまで想い出させてくれちゃう、さすがの「夢の国」でありました。

 


ブラック・スーツのふたり

2015-03-01 | 映画 のこと




1981年の公開以来
人生で一番回数多く観た映画・・・
「The Blues Brothers」!

この映画はずっとだいすきだー。

20年以上ぶりにスクリーンで観る機会があり、
久しぶりにどっぷり彼らの世界に浸ってきました。

DVDも持っているのだけれどね~。(息子たちもハマりました)
この映画は、なんといってもスクリーンで観たい映画。

高校時代、ぴあをチェックして上映している名画座を探しては
一都三県なら、ひとりで何度でも観に行ったものです~。
この映画だけは、いつも最前列。
周りは、シブガキ隊やら(懐かしい)チェッカーズやらにハマっているような時代、
今思えば、ちょっと変わった女子高生だったことは否めないな。

CGのない時代の、臨場感溢れるオール実写カーアクションのカッコよさにも
すっかりハマっていたものです。

ブルースの大御所もたくさん登場するこの映画のお蔭でいろんな名曲を知り、
聴く音楽の幅もすごく拡がったような気がするなあ。

この写真、実はレコードジャケットの一部。

 このひとたちの音楽は、とにかくたのしい♪



この映画、実にさまざまなミュージシャンや有名な役者が参加しているのだけれど、
 (スティーブン・スピルバーグのチョイ役も有名ですね)
今回、エンドロールを眺めていたら、今更ながら新たな発見が!

イーグルスのジョー・ウォルシュの名前をみっけちゃった!
え~~?
帰ってから調べたら、ラストの、刑務所での「監獄ロック」のライブシーンで
最初に踊りだす囚人役がジョー・ウォルシュなのだそうだ。
へえ~~知らなかったなあ。

観るたびココロ踊るだいすきな「The Blues Brothers」!

今回映画館に道連れにした、初めて観る友達は
ブルース・ブラザーズが他のわたしのすきな映画とは
毛色が違うので、驚いていたけれど
「面白かった~!でもコレは、十代で観たかったな~。」
なるほど~。確かに。
わたしも観るたび十代のキモチに戻ってるかも。

あの何でもアリ感の、
ワクワクする、バカバカしいほどの痛快アクション・ミュージック・コメディ映画(?)を
初めて観て共鳴するには、ハイティーンくらいのまだ余白の多いココロが必要なのかも。

本にも読み時があるように、映画にも観ドキってものがあるのかもねえ。
わたしはきっと、ちょうどいい観ドキに出逢ったってことか。

名画「The Blues Brothers」
いつ観ても心底アゲてもらえる、わたしのたいせつな一本です。


メッセージ♪

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