ご近所のともだちが貸してくれた「花森安治伝」を読み始めた直後
北の国のおともだちから「暮しの手帖」の古本をいただきました。
「暮しの手帖」の存在を知ってはいたものの手にしたことはなかったわたしですが、
現在の朝ドラにはすっかりハマっています。
広告を扱わない雑誌が存在し得るとは驚きです。
いただいた1981年の74号は、花森氏亡き後のものですが
やはり広告は一切掲載されておらず、気持ちのいいくらい実のある記事がぎっしり。
(現代、ちまたに溢れる雑誌は、何ページも広告が続いていてばかばかしいくらい!)
この号の商品試験は石油温風ヒーターの特集。
この中の一台、確か昔我が家にもあったものです。懐かしい~。
そして、記事の中のひとつ、「あたらしい憲法のはなし」にどっぷりと引き込まれました。
終戦の2年後、昭和22年、文部省著作発行の「あたらしい憲法のはなし」という
戦争放棄を語りかける教科書が存在していたが、昭和25年、朝鮮戦争が起きると
わずか3~4年で姿を消したという・・・。
以後、軍備増強が謳われていることを危惧する記事となっています。
「私たちはいまもう一度、この焼け跡に生まれた《あたらしい憲法のはなし》の決意へ
どうしても戻らなければならない。この本はいまの日本人のために書かれていた教科書といえると思う。」
と結ばれています。
戦後すぐの日本の決心は、70年の時を経て揺らいでしまっています・・・。
1981年、35年前の記事は、今でもそのまま警鐘を鳴らし続けているように感じました。
「あたらしい憲法のはなし」はネットでも読むことができるようです。
記事中では復刻版の取り寄せの案内が掲載されていましたが、今はクリックひとつで読めちゃう・・・
なんとも、ちょっと軽々しいくらい便利な世の中ではありますが、
二度と戦争をしないと誓った終戦直後の日本のこころを取り戻すべく
一読すべき教科書なのかもしれません。
それにしても、1981年なんてついこの前のよう。
しか~し、わたしはまだ女子高校だったわけで。ついこの前なわけがないのでありました~(笑)