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教皇、ローマ教区で働く日本人司祭を訪問
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この題を読む人が、教皇が田中裕人司祭個人を訪ねて来られたかのように誤解されるといけないので、説明します。
ローマ教皇は全世界のカトリック教会の最高の牧者、12使徒の頭のペトロの後継者、教会一致の象徴であると同時に、ローマ司教区の司教でもあります。
だから、自分の教区の中の教会を年にいくつかずつ巡回して訪問する習慣があります。
先日教皇が訪問した教会には、元高松の神学校がローマに移って「日本のためのレデンプトーリスマーテル神学院」となったところの出身で、ローマ教区に受け入れられてそこの助任司祭をしている田中裕人神父がいました。彼の司祭叙階式の様子は、私のブログ 「日本人で初めて? -バチカンで教皇から叙階-」(2010年6月20) に詳しく書きましたから、あらためて見てください。
田中神父から以下のようなメールが写真と共に届きました。本人に訊ねたところ、私のブログで紹介をしてもいいと快諾してくれたので、ご紹介する次第です。まず、本人のメールから。
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兄弟姉妹の皆さま、
主の平和!
お元気でしょうか?この度、3月4日にローマで僕が働いている小教区に教皇様がおいでになり、小教区の人々とごミサを捧げられました。とてもすばらしいお恵みでした。ミサの初めに小教区からいくつかプレゼントが渡されましたが、そのうちの一つは僕が描いた復活のろうそくでした。はたして復活の徹夜祭に使ってもらえるでしょうか?見てみましょう。僕のパテナとカリスも教皇様がミサで使ってくださいました。いつの日か日本の教会に持って帰れることを夢見ています。取り急ぎで失礼いたしますが、写真を送りますね。では皆様お元気で。
良い復活祭を迎えられますように。
田中裕人
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最初の写真は、車から降りる教皇様を出迎える田中神父
祭服に着替えて歓迎の教区民に手を振る教皇様。人相の悪いセキュリティーの男たちがやけに目立つのは、残念ながらいつものこと。教皇暗殺の機会を虎視眈々と狙っている勢力があるという黒い噂が消えない以上、これもいた仕方のないことか。
教会の中と言っても、まるで体育館のような空間だ。
自分で絵付けした復活祭用のローソクを献上する田中神父。この手の絵を描かせると彼はプロの腕前を発揮する。
田中神父の個人のカリス(ミサ用の盃)でミサを捧げる教皇様。これも彼の生涯の宝物になるだろう。
彼の生涯の記念すべきツーショット。きっと「早く日本で宣教活動が出来るように計らってください」とお願いしたに違いない。日本の教会は召命の激減と司祭の超高齢化で牧者、宣教者不在の教会化が加速度的に進行している。一方では、日本で働きたい司祭たちが大勢、機会を待ちかねてうずうずしながら待機している。
息子の教会を教皇様が訪問してくださると知って、急遽ローマに駆けつけた田中神父のお父さんと叔父さん。息子を自らの手で司祭に叙階してくださった教皇様に、息子のことを末永くよろしくお願いします言ったのだろう。
(終わり)