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「ラブ&ピース」 園子温監督 ☓☓ PPあれこれいろいろ
職場では「ばか」と言われ、「廃棄」シールを背中に貼られ、いじめられているサラリーマンが、カメと出会ったことで人生が大きく変わっていくというファンタジーです。
鈴木良一(長谷川博己)は職場では一人前に扱われず下を向いて生きています。ある日、カメを買ったことがきっかけとなり、良一の人生は大きく変わっていきます。まず、夢だったロックシンガーとなり、密かに恋をしていた職場の同僚裕子(麻生久美子)とも付き合えるようになります。実はカメの不思議なチカラが良一にパワーを与えていたのでした。良一の人生はどうなるのでしょうか。
音楽あり、おもちゃがしゃべるファンタジーでもあり、ペットやおもちゃを大切にしようという教訓的な話なのか、実は反戦的なのか、結局は怪獣映画なの?と盛りだくさんでいくらなんでももう少し内容を厳選してひとつのエピソードをもっと丁寧に撮って欲しかったと思います。おもちゃのしゃべりの場面が長すぎで口の動きと吹き替えがずれていてたるんでいました。監督がやりたいことを全部押し込んでしまったような作品でした。とりあえず、長谷川博己のカメレオン俳優ぶりはお見事でした。
タバコは、主役級の俳優は喫煙しませんが、脇役のバンドのメンバーが喫煙させられ(☓)、音楽業界は歌舞伎界同様未だに喫煙対策が遅れている様子が伺えました。また、タバコのパッケージがいろいろ使われたり、冒頭のテレビ番組内で討論をしている茂木、津田、水道橋らがみんなタバコ会社の関係者だったりとちょっとイヤーな感じでした。(☓)笑えたのは、エンドロールで「動物を虐待していません。」と流れましたが、人間にはタバコを吸わせて虐待しているのに、人間は動物ではないのかな。