
「ヴィンセントが教えてくれたこと」 セオドア メルフィ監督 米 ☓☓☓
酒、タバコ、ギャンブルの三大依存症で常に金欠の嫌われおやじヴィンセント(ビル マーレイ)と隣に越してきたオリバー少年(ジェイデン リーベラー)との奇妙な友情を描いています。
母子家庭のオリバーを金目当てに放課後世話をすることにしたヴィンセントは、バーや競馬場に連れ歩き、その上喧嘩の仕方も教えます。最初は戸惑っていたオリバーですが、介護施設にいる認知症の妻を毎週見舞っているヴィンセントの姿を見たり、飼猫には自分よりいいものを食べさせたりしている優しさを知るうちにいつしか友情を感じるのでした。
シングルマザーの奮闘ぶりや、マタハラを受けるダンサー、不法移民など社会的弱者の姿も織り交ぜながらもそれほど深刻には描かず、たくましく生きていく人々として登場させました。ラストがなかなか感動的でした。
タバコは、大問題で「アレルギーがある」という少年の前でも煙がいかないようには配慮するもののタバコを吸い続けるし、脳卒中で倒れても、赤ちゃんが生まれて「男らしく禁煙して」と言われても禁煙できません。見方によっては「タバコはそれほど依存症が強く怖いもの」と見ることもできます。後半はタバコだけでなく「禁煙パイポ」みたいなものも吸っていましたが。