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「凪待ち」 PG12 白石和彌監督 △ キノフィルムズ
香取慎吾を主演に疫病神のような男の身辺で起きた殺人事件の真相を追うサスペンス・ドラマです。
郁男(香取慎吾)は競輪にハマってギャンブル依存から抜け出ることができず、同棲相手の亜弓(西田尚美)と亜弓の娘美波(恒松祐里)とともに亜弓の実家に転がり込みます。漁師の父親は末期がんですが、入院を嫌い漁を続けています。郁男は印刷工場での仕事も決まり真面目に働こうとしていましたが、競輪場はなくても闇のノミ屋がありました。その上、亜弓の元夫に絡まれるのでした。一方定時制高校に通い始めた美波ですが、母親と諍いをした晩遅くなっても家に帰りませんでした。郁男と亜弓は探しに出ますが二人は車の中で口論となり郁男は亜弓を車から降ろし走り去ってしまいます。その後、亜弓は死体で発見されるのでした。
ギャンブル依存のおどろおどろしさを香取が静かに演じています。「ヤバイ」とか「マズイ」と思いながらも金をすべてつぎ込んでしまうその姿は病気以外の何者でもありません。「カジノ」などもってのほかですね。
曰く有りげな父親をさりげなく演じていた吉澤健がさすがでした。
ラストは意外にもちょっとですが希望があり救われました。
タバコは、ヤクザが喫煙していましたが、かなりのマイナスイメージでしたので△です。