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「人間失格 太宰治と3人の女たち」 R15+ 蜷川実花監督 ☓☓☓
太宰治が死を目前にして「人間失格」を執筆するまでの女性と酒とタバコに溺れる日々を描いた早船歌江子のオリジナル脚本を蜷川実花監督がいつものような演出で映画化しました。
人気作家の太宰治(小栗旬)は、愛人太田静子(沢尻エリカ)の日記を基にして「斜陽」を書き社会現象にまでなります。一躍文学界の寵児となりますが、もともとの重鎮の作家たちからは批判されていました。もっと傑作を書かねばならない太宰ですが、身重の妻(宮沢りえ)と二人の子どもがいる上に健康状態も悪いなか、なんと別の女性富栄(二階堂ふみ)とも深い中になってしまいます。編集者の佐倉(成田凌)に励まされたり脅されたりしますが、「傑作」はなかなか書けないのでした。その上、身体は日に日に病に蝕まれていくのですが・・・。
赤、青、白、の絢爛な場面とモノトーンに近い色彩を抑えた場面、にぎやかな会話、タバコと酒に溢れる生活、全くいつもの通りの蜷川実花作品です。定番モノと言えるでしょう。
タバコは、太宰は常に喫煙していて周囲の人々、富栄も喫煙していました。R制限がついたのはタバコが原因でしょうか、と思えるほどです。現実的に肺がんにならないといいのですが。
当時のタバコ屋の看板もきちんと(!)再現されていました。