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「ボクたちはみんな大人になれなかった」 PG12 森義仁監督 ✗✗✗✗✗PP
人気作家燃え殻が2016年に出した小説を映画化しました。
ネットフリックスと劇場公開が同時作品です。
テレビ業界のテロップを作る会社員のボクこと佐藤(森山未來)は46歳、一緒に暮らす女性ともうまく行かずなんだかな日々を送っています。今日も仕事関係のパーティーに義理で出席しそこで懐かしいかつての仲間と再会したりうわさ話などを聞いたりするうちに彼の時間が過去に戻っていくのでした。1995年21歳だったボクはお菓子工場で働きながら作家を目指していました。雑誌の文通コーナーで音楽の趣味が近い女性(伊藤沙莉)と知り合い手紙を交わすうちに渋谷で会うことになったのですが・・・。
時間が過去に戻っていく演出は面白いのですが、ちょっとした一言を聞き逃すと辻褄がわかりにくくなるのが残念です。その上大事なひとことがうまく聞き取れなかったりするので日本語の字幕スーパーを入れてほしいと何回か思いました。(スーパーを入れると映画関係者の仕事が増えて助かる人もきっといるのでは。)
森山が21歳から46歳のそれぞれの時期の味わいをきちんと出していることが見どころです。東出昌大も状況は同じですがファッションが変わりわかりやすいけれど森山の場合は肌の艶とか無精髭の感じなどで微妙な年齢差を表していました。メイク担当はどなたでしょうか?
電話を代表する小道具の変化も細かくできていましたが、1995年にあのポストはあったのかな?そこだけ疑問に思いました。
映画ネタではシネマライズが懐かしかったですね。CGの担当者が睡眠時間を削って納期に合わせてがんばった成果かな。
タバコは、多くの場面でほとんどの出演者が喫煙していてタバコ宣伝映画でしたね。特に森山は走る場面がありあんなにタバコを吸わされた後走ると死ぬのではないかと心配になりました。
現在の場面では加熱式タバコを吸っているというのもある意味恐れ入りました。