未来に選ばれる会社:CSRから始まるソーシャル・ブランディング | |
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私は、以前サスティナブルCSR検定という資格を取得したことがある。合格後、この団体から時々メルマガが送られてくる。オリタナという雑誌のメルマガのようだ。そのメルマガに、「未来に選ばれる会社」出版トークイベントがあるという。ゲストは、日本で一番大切にした会社の法政大学の坂本光司先生だという。兵馬俑展に行ったついでに寄ってみるか、と思い申し込んでおいた。
場所は東京駅マルノウチリーディングスタイルという書店の一角だ。椅子の数は百席足らず。最近こんなスタイルのセミナーが多くなってきた。書籍と飲み物付きで3千円。
冒頭は、坂本先生の講演。坂本先生はもう3回ほどお話を聴いたことがある。日本で一番大切にしたい会社シリーズの内輪話。先生はすでに企業を7千社訪問している。そのうち人を大切にしていると感じる会社は、その1割だそうだ。12月にシリーズの5冊目が出版される。生きている限り書いていきたいと。また漫画化の予定もあるそうだ。12月に発売される本で、北海道のクリーニング会社のことが話された。従業員の半分は障がい者だそうだ。経営者も障がい者で、信じがたいようなその壮絶な人生を聴く。
そして、「未来に選ばれる会社」の著者、雑誌オルタナ編集長の森摂氏の講演。この方は元新聞記者で、思いがあって雑誌を創刊したそうだ。最後は坂本先生と森氏の対談、会場からの質問も入る。会場から、「経営者は皆従業員を大切にしたいと思っている、しかし、それだけで経営するのは困難だが」という質問。これに坂本先生は、「所属する組織に不平不満を持つなら、その人は組織に貢献しようとはしない、上司に不平不満を持つなら、その上司が出世する手伝いはしない」とおっしゃった。数多くの会社を見てきたが、業績の良い会社の究極は人を大切にしている会社だった、という。
坂本先生と森編集長の対談
坂本先生の話は何度聞いても新鮮である。東京に出たからついでに寄ったイベントだが、なかなかいい催しでした。ちなみに、冒頭紹介した検定、内容が変わって、新CSR検定という名称で、2月28日に第3回の3級が開催されます。当然私も受験します。