かんたん解説!! 1時間でわかる 電力自由化 入門 (NextPublishing) | |
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先日、ビッグサイトで行われた展示会で戴いた書籍である。もちろんアマゾンでも売られている。ほんとに1時間で理解できた。そもそもなぜ今自由化なのかが理解できた。かつて電力は9電力の独占供給体制で、停電のない非常に高品質の電力を提供してきた。これが日本の産業の発展を支えることができた。つまり、電力会社は競合がないため、安心して安定供給の巨額の投資をすることができたのである。
ところが技術が発達して、太陽光や風力など小規模の発電が実用化されると、独占体制の必要が薄れてきた。送電線さえ借りられれば、小さな電力会社の方が、小回りが利くのである。海外からの自由化の波が来ており、国内も自由化となったのである。
そして、需要家側では、スマートメーターの利用により、HEMSやデマンドレスポンス等の概念が入ってきて、さらに便利になり、省エネも図れる。一方企業側では、ビッグデータの活用による情報関連サービスの発展や中小企業でも電力会社やその代理店に参入できるという業界活性化が図られるというもの。
また企業では、総合エネルギー会社というものが登場するのでないかと、筆者は予想している。事実私もこんなことを聞いたことがある。ドイツでは電力、ガス、水道、交通などを一緒にした都市単位のシュタットベルケという、地方会社がドイツ国内で九百社もできているそうだ。
日本では、東京電力がガス販売を、東京ガスが電力販売をやろうとしている。検針などは、(スマートメーターの登場でなくなるが、)電力、ガス、水道をセットしてまとめて検針できると、大変な効率化になると思うが。道路工事も電力、ガス、水道が同じ社内だから事前調整してコストが下がるんじゃなかろうか。このへん、真面目にフィジビリティスタディをやってみる価値はあると思うが。いかがだろうか。