3月31日水曜日。この日がhoshoでの勤務最後の日でした。とはいえ、特別なことはやらない。いつも通りの流れで。前任校の時は1日練習をしましたが、今考えるとこれは「特別」です。今年は記録会が近いので高い負荷をかけることができません。ドリルを中心にやるかなと。
いつも通り始める。特別感があるほうがいいのか。分からず。バランス系をやってからシャフトトレーニングを久しぶりに。そのあとDM♾。セラバンド補強をしてからハードル股関節。この辺りを丁寧に。残りは1時間のフリー練習。ドリル中心に。疲労度を残さず。最低限のことを。
終わってから短距離と長距離が一緒に話を。普段は別々の活動をしています。今回は顧問2人ともが異動となります。これもなかなかない話なのですが。全体を集めて話を。お互いに色々と思うことがあります。幸い種目が異なっていても指導観近かったのがあります。短距離は締める、長距離は緩いというのではなくどちらも同じ方向を向いて取り組める。ここは大きな話だと思います。そういう意味では本当に救われたと思います。私がすぐに怒りを露わにしても長距離顧問の先生が「kaneko抑えろ」と何も言わずに側に立ってくれることもしばしば。私自身が理不尽な事に対して我慢できないので。それを分かってくれる人が側にいてくれたこと。これは本当に救われたなと思います。
私自身が難しい性格だというのが分かっています。長いものに巻かれるとか建前とかで動くのが苦手。良い歳なのでそれなりにコントロールしなければいけないのは分かってはいるのですが。なかなか難しい話になります。それを分かってくれる人がいてくれた。大半は私の愚痴や怒りを聞いてくれて「流す」という形でストレスを発散させてもらっていました。本当に感謝しかありません。
全体の集まりが終わってから別に教室内で話を。私が何かを企画したわけではありません。選手の言われるがまま。ありがたいことに選手が1人ずつ教室内で私に話をしてくれました。流石に涙が出ましたがあえて涙は拭かず。ひたすら話を聞く時間になりました。時折笑いを含みながら。
男子が普段言わないことを言ってくれていました。私の唯一の心配は男子です。このことはしつこく言い続けていました。せっかくチームがいい方向に進んでいる時に調子に乗ってしまいやすいタイプの人達が崩してしまうのではないか。「任せてください」と言っていましたがやはり心配です。それでもこの子達がやるしかない。それは事実。
うちの最大の問題は「陸上部ならなんとかなるだろう」という感じが強かったこと。全員加入です。適度に運動したいと思う子がなんとなく入部してきます。それによりお互いが不幸になることが多発していました。きちんとやりたい女子となんとなくやりたい子のギャップが大きくなる。軋轢が生まれやすい。その部分は今後も課題になるだろうなと思います。そこは選手に話をしました。ここはすごく大切。
女子がひたすら泣きながら話をしてくれました。「話ができない」と考えたのか手紙を読んでくれる子も。読みながら止まってしまうのでこちらも涙が。本当に本当にありがたいことです。この子達の言葉から「先生と一緒に陸上競技ができて本当に良かった」「先生のおかげで」というのがありました。指導をしてきて本当に良かったなと感じる瞬間でした。卒業式の時に言われることはあります。私のことわこの子達がどう思っているのかは分かりません。いつもアホなことばかりいっているオッサンという感じなのかなと思っています。
それでも「先生のおかげで」という言葉をもらえる。ありがたい。細かいことはここには書きません。それぞれから手紙をもらっているので私の胸の中に秘めておきたいと思います。
私からすれば「先生のおかげで」というのは違和感があります。これはストレートに話をしました。申し訳ないですが「選手のために人生を費やす」という気持ちはそれほどありません。私自身が陸上競技が好きだからグランドに行くというのが一番の理由です。そのグランドで今の選手達が楽しそうに陸上競技をしてくれる。それを見るのが私にとっては至福の時でした。私からすれば「あなた達のおかげで」です。技術指導を云々と言ってくれていましたが、正直そんなことは出来なくても速いものは速い。今いる選手は動きのベースを抑えながら楽しく前向きに練習をしてくれているのでそれが少しずつ身を結びつつあるのかなと感じています。
何度も書いていますが私がこの子達に救われてきました。異動を告げた26日の方が圧倒的に気持ちがしんどかった。いつもいう話です。私はその時その時に「必要なこと」に関しては話しています。この時に言わなければいけないとは思いません。卒業であればほとんど会わなくなります。しかし、すぐに逢える感じはあります。これでは繋がりが完全に絶たれるわけではありません。金曜日の方が精神的にしんどかったですね。
だからこの最後のお別れ会?は私は比較的笑顔で過ごせました。同じグランドにいなくてもどこか別の場所にいてもこの子達と過ごした時間は誰かに否定されるものではありません。かけがえのない時間です。部活の指導にそこまで感情を込めてやるということに関しては否定的な意見もあると思います。が、座っていたら見えない部分もグランドでは見えます。この子達がやってきたこと、考えていることは全てグランドで見えます。だからこそこの子たちと共有した時間はかけがえのないものになるのです。
卒業生からも「他の先生とは違う」と言われることが多い。それが良い意味なのか悪い意味なのかは分かりません。距離感をどう持つか。それでもこの子達の表情を見ていると関わり方が間違っているとは思いません。人それぞれポリシーがあってそれを基準に生徒と向き合う。誰かの価値観で測られるものではないのかなと。
かなりの時間を一緒に過ごしてきました。本当に貴重な時間だったと思います。hoshoで過ごした6年間。多くの選手と出会い様々な経験をさせてもらいました。この出会いがあったからこそ今の自分が存在すると思っています。周りから見れば何をやっているのかと思われることもあったと思います。それでも感覚を共有しながらやってこれたことは本当に大きなことだと思います。
出来ればずっと一緒に。この気持ちは嘘ではありません。しかし、それは出来ない。今の私になにが出来て、何を求められているのか。存在意義は何か。その辺りのことまで考えながらやっていかなければいけないと思っています。新しい学校に行きます。そうなればすべてが変わってきます。今までの価値観では活動できないことまで増えると思います。そこに私が耐えられるかどうか。病んで休むことになるのかもしれません。ここは全くわからない部分です。それでもこの子達と過ごした時間を胸に前を向きたいと思います。
このブログ、これから先どのような形で続けて行くか分かりません。可能な限り書いていきたいと思います。
書きたいことは山のようにあります。が、こういうご時世ですからblogに子供達のことを書くというのは避けるべきなのかなという気はしています。何がプラスで何がマイナスか。私の書いたことにより子供たちに不利益になることは絶対に避けなければいけない。そう考えてきます。
正直、hoshoでというのが心にはあります。しかし、それは今日までにしておかなければいけない。自分の中で割り切らないといけない。この子達との約束を胸に。前を向いて取り組んでいきたいと思います。
6年間本当にありがとうございました。このblogを読まれている関係者の方もいらっしゃると思います。保護者であったり、他校の先生方であったり。多くの人のおかげで何とかやってきました。心から感謝しています。心残りである選手達の存在はずっとずっと大切です。卒業生も含めて出会いがあったからやってこれました。本当に感謝しています。
明日から生活が変わります。不安の方が圧倒的に大きいです。それでも前を向きます。これからも見守ってください。
hoshoの選手。本当に本当に大好きです。今のあなた達ならどこに出しても恥ずかしくない。前向きに明るく元気よく。自分達らしさを忘れずに。きっと上手くいく。そう思います。