闇にまぎれて tyojin cine-archives vol.1254、1255、1256
1)クエンティン・タランティーノ監督の「ジャッキー・ブラウン」
騙し、騙され、最後に笑う者は誰かと手に汗握って見物していたら、なんと、やっぱり最後にジャッキー・ブラウン選手が勝ちぬき、ひとり遠い国へと旅立っていった。
サミュエル・L・ジャクソン、ロバート・デ・ニーロ、ブリジット・フォンダもいいが、なんといってもヒロイン役のパム・グリアの快演が光る。
いかれポンチのフォンダが「やる?」と聞くと、デニーロが「うん」というて後ろからクイクイ犯すのだ。タランティーノの演出は見事だ。
2)ジョエル・コーエン&イーサン・コーエン監督の「インサイド・ルーウィン・デイビス」
さすらいのフォークシンガーのさすらいをクールに描く。1961年のニューヨークで活躍していた実在の人物デイヴ・ヴァン・ロンクの伝記に基づいているそうだが、本人もその周辺の人物もとても興味深く描かれている。主演のオスカー・アイザックが唄うフォークソングが秀逸。
3)シドニー・ポラック監督の「ザ・ヤクザ」をみて
どういうわけだか本邦のヤクザに、武士道とか義理と人情の素晴らしさ?を見出したシドニー・ポラックが、高倉健の指詰めをお手本にリバートミッチャムにも小指を麻酔なしでちょん切らせる超?美談。山口組だって面映ゆくてとても見てはいられないだろう。
シドニー・ポラックともあろう男が、どうしてこんな勘違いムービーを撮ったんだろう。
「希望」なる言葉に希望はあるけれど「希望の党」には絶望しかない 蝶人