あまでうす日記

あなたのために毎日お届けする映画、本、音楽、短歌、俳句、狂歌、美術、ふぁっちょん、詩とエッセイの花束です。

鎌倉国宝館で「知られざる円覚寺の至宝」展をみて 

2019-06-08 13:31:52 | Weblog


蝶人物見遊山記309回& 鎌倉ちょっと不思議な物語413回



弘安5年1282年に創建された北鎌倉の円覚寺に伝来する古文書や羅漢図などの書画をずらずら並べた展覧会です。

前にも触れたけれど蒙古来襲で燃え尽きてように夭折した8代執権北条時宗の書上の若々しい「稚拙さ」が印象的。鎌倉幕府を滅亡させた第14代執権の高時の達筆や、南北朝時代の御醍醐天皇の雄渾な筆致などと合わせて鑑賞していると、今更ながら「文は人なり」という格言が思いだされます(来る6月16日まで開催中)。

それから鶴岡八幡宮の階段をあえぎながら登って拝礼しましたが、本宮前が無人だったのでおどろきました。いつものように妻が御神籤を引いたところ、またしても凶。なんでも半年間に5回抽いて1勝4敗だそうですが、いくらなんでも酷過ぎる。

籤引き場の前には狂の籤を捨てて弓を握って悪運を払う装置まで用意されているところをみると、1)まずは大量の凶を引かせ、2)階段下の別の籤場でもう一度引かせよう(ここはいつでも大吉、中吉、小吉で凶が出たことなし)とする悪辣な営業政策を採用しているに違いありません。

今日はこの近辺を鎌倉ガイド協会のおじさんの解説で歩いている修学旅行生のグループを見かけました。修学旅行の小中学生は、そのほとんどが糸の切れた凧のようにぶらついていつだけですが、このようなガイドさんに案内を託せば要領よく適切な歩きができて効果的ではないかなあと、拝殿前で帽を脱がせて一礼させているおじさんをみながら思いました。

   ニワトリをリアルに描けば描くほどニワトリを超える若冲の筆 蝶人
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