照る日曇る日第1416回
「わたしの」で始まり、「お気に入りのコートの」、「ポケットの中のお城の」と以下「の」つなぎでどんどん言葉と絵が続いていき、「野の花の帽子の女の子の」「「お気に入りのコートの」「わたしの」で終わる。
そしてまた冒頭に戻れば、いつまでも繰り返すことができる、というとっぴな意匠の絵本です。
きっと作者は、「凄い思い付きだあ」とうぬぼれているのでしょうが、途中であんまり話が脱線するのでついていけなくなり、白けてしまい、最後のオチに辿り着いても面白くもおかしくもないずら。
まあ普通の絵本に飽き足らない意欲作には違い無いけど、全体としてまったく心に残らないね。
日捲りをまた捲り忘れし老人に三密三猿また忍び寄る 蝶人