照る日曇る日第1417回
有名なソロモンの雅歌を楽しく読み終わる。
ソロモン王はイスラエル王国の3代目の王様。あのダビデ王の次男で古来インテリゲンチャンとして知られ、エチオピアのシバの女王が絶賛するほど大いに栄華を極めた。
されど油断大敵、好事魔多し、彼の長い治世下で綱紀が緩み、信仰が左前になるとともに国内各派の分裂が進んで、彼の死後はもう無茶苦茶でござりまするがな、の時代に突入してしまう。
そんな面白うてやがて哀しきソロモン時代ではあったが、恋する男女の牧歌的な歌垣を残せたことは何よりの後世への贈り物であった。
あれは何霞か雲かはた雪かわが黄昏を荘厳するもの 蝶人