闇にまぎれてtyojin cine-archives vol.3168~77
1)衣笠貞之助監督の「地獄門」
平家物語に出て来る袈裟御前に横恋慕した盛遠(後の文覚上人)の残酷なる悲劇を描く1953年の本邦初のイーストマンカラー映画。己の身代わりに美貌の妻君を殺された渡辺渡がなんで盛遠に報復しなかったのか不可解ずら。袈裟の京マチ子が最高に綺麗なり。
2)フランク・ダラボン監督の「ミスト」
霧の中から現れる異星の怪物が次々に人を襲うという2007年の阿呆莫迦映画。怪物に殺されるよりはと主人公が仲間を銃殺してしまうラストも後味が悪い。
3)ジェイ・ローチ監督の「スキャンダル」
FOⅩニュースのCEOに拠る有名キャスターの2016年のセクハラ事件を扱った19年の実話スキャンダル映画で、#МeToo運動の嚆矢となった。
4)ポール・バーホーベン監督の「エル」
イザベル・ユペールが暴漢にレイプされるがいつまでたっても適切な対策をしないという2016年の信じられない阿呆莫迦映画ずら。
5)山田洋次監督の「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」
2018年のシリーズ第3弾。なにを撮っても山田洋次あうまいなあ。市川昆のような冷たさがないのは人世愛&映画愛の温度差だろう。
6)ガブリエレ・ムッチーノ監督の「7つの贈り物」
ウィル・スミスの主人公が事故で7人を殺した自分の過失を、7つの臓物を提供することに拠って償おうとする208年の善行物語。
7)キム・テギュン監督の「暗数殺人」
2018年韓国製クライム・サスペンス。有利な証言を引き出すために刑事が犯人に大金を提供するなんて信じられない。
8)チャン・ギュソン監督の「幼い依頼人」
実話に拠る2019年の継母による幼児虐待事件映画なり。酷い母親もあったもんだ。
9)ドーリス・デリエ監督の「命みじかし恋せよ乙女」
2019年の独逸製心霊映画。樹木希林の遺作となったがちょっとしか出演していない。
10)キム・テフン監督の「長沙里9.15」
朝鮮戦争の仁川上陸作戦のための長沙里戦争で犠牲になった学徒兵の悲劇を描く2019年の作品。
コロナなど気にしていないと無視してもコロナは君を忘れはしない 蝶人