ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Add Violence / Nine Inch Nails

2022年04月04日 | オルタナティヴ・ロック

Add Violence / Nine Inch Nails (2017)

2017年に発表されたナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails)のEP。買ったCDのレビューはもう1年分ぐらい遅れているが、このEPもとうとうリアル・タイムで追いかけなくなったナイン・インチ・ネイルズを、思いだしたように中古で購入したもの。プロデュースはトレント・レズナー(Trent Reznor)と、もうかなり長いことトレントと組んでいるお馴染みのアティカス・ロス(Atticus Ros ※この辺りで正式メンバーとなったらしい)。先に発売された「Not the Actual Events」に続くEP三部作の2作目で、この後にアルバム「Bad Witch」が続く。

1曲目は以前を彷彿とさせるフィーリングのある曲。若干聴いた順番は前後しているが、当時はサントラなどで使われるサウンドスケープ的な曲ばかり発表していて、もうこういう曲は書かないのかなと思っていたので正直ホッとする。その後もナイン・インチ・ネイルズでは重要な要素となる”歌”がある曲が多く、ライヴを念頭に製作されたのかもしれない(実際その後ツアーを行ったはず)。05のようにテープの繋ぎ目をわざと残してリズムを崩す荒業もトレントらしい(もうテープは使ってないか)。でも昔のようには燃えてこないのはこちらが歳をとったせいか…。

ネット・オークションにて購入(¥650)

  • Label ‏ : ‎ CAPITOL RECORDS
  • ASIN ‏ : ‎ B0741CSWW8
  • Disc ‏ : ‎ 1
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Post Pop Depression / Iggy Pop

2022年02月27日 | オルタナティヴ・ロック

Post Pop Depression / Iggy Pop (2016)

イギー・ポップ(Iggy Pop)がクイーンズ・オブ・ザ・ストーン・エイジ(Queens Of The Stone Age、以下QOTSA)のジョシュ・オム(Josh Homme ※最近は”ホーミ”と表記するらしい)や、アークティック・モンキーズ(Arctic Monkeys)のMatt Heldersらと組んで2016年に発表した17枚目のソロ・アルバム。発表当時、この面子を率いて海外のテレビ番組でスタジオ・ライヴをやったりしていたのでその映像はネットで観ていたが、アルバムは買っていなかった。2000年代に入ってからのイギーのアルバムはリアル・タイムでは買っていなかったので、遅すぎるが買い揃え中。奇しくもその頃から洋楽界隈で注目されたバンドと組んだので話題になったのかな。そのせいかこのアルバムまあまあヒットしたらしい。

聴いてみてリアル・タイムで聴かなかった事を後悔。すごく出来がいい。QOTSAと組んだら暴れそうなものだが、イギーらしいパンキッシュな曲は封印してグッと腰を落とした感じの曲調が多く、「Préliminaires」など違うジャンルの曲を歌い込んできた影響か、歌がとても上手くなっているように感じる。バックの演奏もステレオタイプなイギーのバック・バンドを演じることなく、黒子に徹しているのがかっこいい(→ただライヴは知らず)。なんでもジョシュがイギーのベルリン期の傑作「Idiot」「Lust For Life」あたりを意識したのだとか。特に02「Gardinia」のサウンドは好み(PVはバカバカしいけれど)。ライヴも発表されているので買ってみようかな。

ネットにて購入(¥1,080)

  • Label ‏ : ‎ Loma Vista
  • ASIN ‏ : ‎ B01AWMZW94
  • Disc ‏ : ‎ 1
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Give Out But Don't Give Up (The Original Memphis Recordings) / Primal Scream

2021年03月05日 | オルタナティヴ・ロック

Give Out But Don't Give Up (The Original Memphis Recordings) / Primal Scream (2018)

「Screamadelica」で一躍メイン・ストリームにも足跡を残したプライマル・スクリーム(Primal Scream)が1994年に発売したアルバム「Give Out But Don't Give Up」(ジャケ写真下)は、ギターがかっこよくて個人的には大好きなアルバムだった。

ジャケットの如くアメリカ南部を意識して60年代後半から70年代の泥臭い雰囲気を持った音が印象的。この辺りから彼らはアルバム毎にガラっと印象を変えて様々なスタイルに挑戦していく。

そんなアルバムは、そもそもあの名伯楽、トム・ダウド(Tom Dowd)がプロデュースを担当していたのだそう。メンフィスのかの有名なレコーディング・スタジオ「Ardent Studios」で、The Muscle Shoals Rhythm Sectionと録音したのだが、当時所属のクリエイション・レコーズの総帥アラン・マッギー(Alan McGee)がOKを出さなかったので録り直しになったのだそう(この辺りの経緯、あまり自分の記憶にない)。

そのオリジナル・テープが発見されて、改めて発売されたのがこの盤。さっそく聴いてみると…、あれ?そんなに印象変わらない(苦笑)。ヒットした「Jailbird」「Rocks」もこちらの方が地味と言えば地味だが、曲の構成はほとんど変わらないので純粋に音作り(テクスチャ)の問題だったのか。これら2曲は先行シングルだったはずだからあまりいじられていないのかも。アラン・マッギーは前作「Screamadelica」のアシッド・ハウスから余りに変化が大き過ぎると考えたのかもしれない。メンバーは当時サザン・ソウルをよく聴いていたらしいので、メロウな曲をあのリズム・セクションでやってみたいと考えたのかな。ボビー(Bobby Gillespie)は決して歌が上手いシンガーではないので、後半に多いそういったスローな曲では粗いところも見えてしまっているが、このバンドではそれも味のうちのひとつ。このメンフィス録音でのThe Muscle Shoals Rhythm Sectionの演奏がどの程度の割合だったのか知りたい(ライナーのどっかに書いてあるのかな←しっかり読んでない)。

オークションにて購入(¥1,298)

  • Label : SONY
  • ASIN : B07GL1G37S
  • Disc : 2
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Kudos To You ! / The Presidents Of The United States Of America

2021年01月09日 | オルタナティヴ・ロック

Kudos To You ! / The Presidents Of The United States Of America (2014)

いびつなポップと爽快なビートで人気を博したザ・プレジデンツ・オブ・ザ・ユナイテッド・ステイツ・オブ・アメリカ(The Presidents Of The United States Of America、以下プレジデンツ)。ずっとついたり離れたりを繰り返しつつ活動を行っていたが、バンドは2015年に解散したそう。最後にこんなオリジナル・アルバムを発表していたとは全然知らなかった。既に活動が少なくなっていた2013年にメンバーが集まって急遽制作されたアルバムだそうで、実質的にリーダーだったクリス・バリュー(Chris Ballew)がそれまでに書き溜めたアイデア・ノートだけを基に1週間で出来上がったのだとか。

自分はプレジデンツがメジャーになってきた90年代半ばから聴いているが、弦を間引いたギターで奏でられるアイデア一杯のリフに、シンプルな演奏のロックンロール(基本3ピース)、馬鹿馬鹿しい歌詞、と面白くて大好きだった。後年は後追いでしかアルバムを購入しなかったが、それでも結構楽しませてもらった。こういうある意味”おもしろバンド”は長続きしないのが常だが、20年近くの活動歴があったとすればなかなかだ。このアルバムでも変わらずシンプルで元気のいいロックが聴ける。クリスは今何をやっているんだろう。

オークションにて購入(¥390)

  • Label : Pusa
  • ASIN : B00HETMY2C
  • Disc : 1
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Dissident (Single, Digipack) / Pearl Jam

2020年12月19日 | オルタナティヴ・ロック

Dissident / Pearl Jam (1994)

現在も人気を保ったまま活動を続ける稀有なバンド、パール・ジャム(Pearl Jam)。ニルヴァーナ(Nirvana)と並ぶ”グランジ”の顔としてロック界で一世を風靡したが、これは人気急上昇中に発売されたCDシングルで、スタジオ録音の表題曲の他に94年4月にアトランタで収録されたライヴ音源が多数収録されている。ただしライヴ・アルバムとしては発売されず、CDシングルが#2、#3(ジャケ写真下)と分かれて発売されたのでライヴ音源も分断。

 

自分は最初のシングルを3枚全て収納できるデジパック(写真下)で購入し、#2までは所有していたが、CDシングルゆえに入手が困難になり、その後#3を買えないまま中途半端に終わってしまっていた。そうするうちにパール・ジャムに対する興味を無くして(笑)、そのままになっていた。

ふと、久しぶりに聴いてみたくなり今なら買えるのかなと検索していると、持っていない#3を含めて安価で売っているのを発見し購入した次第。実はこのライヴ音源は当然オフィシャル音質でブートレグにもなっていたので、それはそれで所有しているのだが、これでやっと正規版デジパックに3枚収納出来るのが嬉しい。スッキリ(笑)。

ライヴ音源は全22曲で、集めても完全収録にはならないはずだが、演奏内容は格別で、当時のバンドの勢いが充分に捉えられている充実した内容。みんな若いなァ。プロデューサーは、当時メンバー同然だったというブレンダン・オブライエン(Brendan O'Brien)。当初はエンジニアとしての仕事が多かった彼だが、そのスカッと抜けのいい溌溂とした音作りが評価を得て、この後は次々と大物アーティストのプロデュースをするようになったんじゃなかったかな。こうして久しぶりに聴いてみると、やっぱりこの頃のパール・ジャムには上り調子のとんでもない勢いがあり、カッコイイ。

ネットにて購入(¥880)

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Bong (EP) / New Fast Automatic Daffodils

2020年10月16日 | オルタナティヴ・ロック

Bong (EP) / New Fast Automatic Daffodils (1992)

80年代の後半からイギリスのマンチェスターを中心とするムーヴメント、いわゆる”Madchester”がロック界を席巻したことがあった。代表的なバンドはストーン・ローゼズ(The Stone Roses)、ハッピー・マンデーズ(Happy Mondays)らだが、それらマンチェスター出身の(あるいはマンチェスターで活動した)バンドのピール・セッション(Peel Session)をまとめたCDを愛聴していたことがあった(ジャケ下左)。その中で一等気になったバンドがこのニュー・ファスト・オートマティック・ダフォディルズ(New Fast Automatic Daffodils、以下NFAD)。

 

ヒットしたバンドではなかったので知名度は低いが、彼らのメジャー発売のファースト「Pigeonhole」(ジャケ上右)は今でも大好きなアルバムだし、当時のアルバム群の中ではなかなかの傑作だと思う。この5曲入りEPは1992年に発売されたセカンド「Body Exit Mind」からカットされた物で、アルバムからの表題曲を含む2曲にアルバム未収録の3曲が加えられている。

ハードでエモーショナルなギターに、ラテンとまでは言わないがかなり目立つパーカッション、クールなヴォーカルというこのバンドの基本線はそのままに、浮遊するようなドリーミーな雰囲気が独特。これでも少し市場を意識したような感じもなくはないが、ま、ヒットしないのは当然か。でも好きなんだよなァ。彼らが当時どんなライヴ活動をしていたのか聴いてみたかった(→何しろ情報が少ない)。

オークションにて購入(¥322)

  • Label : Elektra / Wea
  • ASIN : B000000WZD
  • Disc : 1
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Bez's Madchester Anthems / Various Artists

2020年04月06日 | オルタナティヴ・ロック

Bez's Madchester Anthems / Various Artists (2006)

80年代の終わりから90年代にかけて一世を風靡したイギリスのマンチェスターを中心とするカルチャー・ムーヴメントは「Madchester」とも呼ばれ、レイヴと呼ばれる音楽イヴェントやハウス(これなんてもう死語だナ)ミュージックの隆盛があった。もちろんこれらはドラッグと密接に関係しており、トリップ音楽としての一面も強い。

この2枚組は当時の音楽をたっぷりと収録したコンピレーション。ジャケットに載るBez(ベズ)とは、シーンの代表的なバンド、ハッピー・マンデーズ(Happy Mondays)に在籍した名物男。楽器も弾けず、歌も歌えず、一応ダンサーとかパーカッショニストなんて呼ばれるものの、ステージではウロウロとぶらついているだけで、マラカスの音もほとんど聞こえたことがない(笑)。でもバンドには欠かせない存在でファンからも愛されたバンドの顔だ。Compilerとクレジットされているから実際にベズが選曲に関わっただろう収録曲は以下の通り。

<Disc 1>

  01. Step On - Happy Mondays
  02. Only One I Know - Charlatans
  03. Come Home - James
  04. Blue Monday - New Order
  05. Sally Cinnamon - Stone Roses
  06. Groovy Train - Farm
  07. Move Any Mountain - Shamen
  08. Pacific State - 808 State
  09. NRG - Adamski
  10. Hello - Beloved
  11. Get The Message - Electronic
  12. She's A Rainbow - World Of Twist
  13. Perfume (Loved Up) - Paris Angels
  14. Shack Up - A Certain Ratio
  15. Shall We Take A Trip - Northside
  16. Only Rhyme That Bites - MC Tunes & 808 State
  17. Abandon - That Petrol Emotion
  18. Shine On - House Of Love
  19. There She Goes - La's
  20. Panic - Smiths

<Disc 2>

  01. She Bangs The Drums - Stone Roses
  02. Loaded - Primal Scream
  03. Kinky Afro - Happy Mondays
  04. This Is How It Feels - Inspiral Carpets
  05. How Soon Is Now - Smiths
  06. Can You Dig It - Mock Turtles
  07. Stepping Stone - Farm
  08. Fine Time - New Order
  09. Hardcore Uproar - Together
  10. Chime - Orbital
  11. Papua New Guinea - Future Sound Of London
  12. What Can You Do For Me - Utah Saints
  13. Strawberry Fields Forever - Candy Flip
  14. Never Enough - Cure
  15. Only Love Can Break Your Heart - St. Etienne
  16. Voodoo Ray - Guy Called Gerald
  17. Sun Rising - Beloved
  18. One Dream - Bez & Monica Ward

これ以上はなかなか望めないというくらい充実したラインナップだ。音楽的にはダンサブルなビートに、ハウス・ミュージックで多用された印象的なピアノの音、漂うようなドリーミーなヴォーカル・スタイルっていうのが定番だった。自分も当時この辺りの音楽を聴いていたが、実際に聴いて知っているバンドはこのうちの半分くらいだろうか。厳密に言うと”マッドチェスター”の定義からは外れているような曲もあるが、当時のシーンを振り返るには欠かせない曲でもある。それにしても懐かしいなァ。ちなみにベズが歌っている(歌えている!))最終曲は、サッカーW杯のイングランド代表チームの公式応援歌が気に入らず2006年に自分で発表した曲。

中古店にて購入(¥324)

  • CD (2006/6/5)
  • Disc : 1
  • Format: Import
  • Label : Wea
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Ghost Ⅴ: Together, Ghost VI : Locusts / Nine Inch Nails

2020年03月29日 | オルタナティヴ・ロック

 

Ghost Ⅴ: Together / Nine Inch Nails (2020)

Ghost VI : Locusts / Nine Inch Nails (2020)

新型コロナウイルスの影響で外出禁止令が出たり、自宅隔離が要請されている現況に鑑みて、世界中のアーティストが自身のアーカイブを解禁したり、新曲や映像を発表したりして、少しでも自宅に居る時間を楽しめるようにという風潮が拡がっている。今年、ロックの殿堂「Rock & Roll Hall Of Fame」(※新型コロナウイルスの影響で延期)で表彰される予定だったナイン・インチ・ネイルズ(Nine Inch Nails, NIN)のトレント・レズナー(Trent Reznor)がフリー・ダウンロード(つまり無料)で新作アルバム2作品を発表した。2008年にリリースされたインストゥルメンタル作品「Ghosts I-IV」の続編で、「Ghost Ⅴ: Together」「Ghost VI : Locusts」の2作品。しかもMP3とはいえ48KHzの高音質での提供。さすが。トレントのメッセージには、

”友人たちへ、刻々とニュースが厳しくなっているなか、失望のどん底と稀な希望との間で揺れ動いている自分たちがいると思う。何度も刻々と事態が変わっている。一人でいるほうが好きな反社会的なタイプとして自認しているとしても、繋がりの力と必要性を認める状況となっている”

”聴くにしても考えるにしても創作するにしても音楽はいいことも悪いことも乗り越える手助けをしてくれる。そのことを念頭に、正気を保つ手段として夜を徹して『ゴースツ』のアルバムを完成させることに決めたんだ”(NME Japanより抜粋)

とある。”一人でいるほうが好きな反社会的なタイプ”と自己分析もしっかりしている(笑)。イギリス人のアッティカス・ロス(Atticus Ross)も以前と同様に参加。映画「The Social Network」の頃からのコラボはずっと続いていて、映画やドラマのサントラ作品の発表が続いている。ここのところナイン・インチ・ネイルズはもう完全に2人のユニットと化しているようだ。よほどウマが合うんだろうナ、この2人。

肝心の音楽だが、サウンドはそのまま「Ghosts I-IV」の続編といった感じ。全編インストで陰陰滅滅とした静かな音楽が流れ続ける。もちろん聴きようによっては心安らかになる場面や展開もあるにはあるのだが、彼の奏でるピアノの音はどうしても自分には狂気を連想させるし、”新型コロナウイルス”というテーマがあったのかどうかは知らないが、自分にはまるで破滅に向かう世界へのサウンドトラックといった感じに聴こえる。とてもここに希望を見出すことは出来ない。もちろんこれをロックとは定義付け出来ない。こういった繊細で静寂(そして狂気)を感じさせる音楽は、ある意味トレントの真骨頂とも言えるのでアクセント的には嫌いではないのだが、「Ghosts I-IV」の頃からこんなんばっかになってしまった感もあるので、これ全編(約150分)が好きか嫌いかと問われれば「好きではない」と言ってしまうだろうナ。

フリーダウンロード(¥0) 

ダウンロード・リンクはこちら

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The Magic Whip / Blur

2020年02月02日 | オルタナティヴ・ロック

The Magic Whip / Blur (2015)

ブリット・ポップ(この呼び方も懐かしい)の雄、ブラー(Blur)の8枚目のオリジナル・アルバムを、安かったので今頃になって購入。前回のアルバム「Think Tank」が2003年なので何と12年振りの作品になる。ブラーの事はオアシス(Oasis)とライバル視されてキャーキャー言われていた頃は全然聴いていなかったのだが、97年に「Beetlebum」辺りを聴いてから好きになった。なので全然時系列では聴いていないが、大人(オッサン)になったブラーがどんな音楽を演っているのか気になった。

このアルバムが発売されてからもう4年以上経っている訳だが、予想通り若かりし頃のような明快なポップ・チューンは多くなく、ちょっとひねりを効かせたマイナー調の曲が多い。浮遊するような不思議な空気感は後期の彼らの特徴か。それでも随所にブラー節は健在。ネットでこの当時のPVなどをチラッと見てみたら、このジャケ通り”中国感”が満載だった。当時日本でのフェスが中止になった後に訪れた香港で録音された曲が中心だというから、その頃の彼らの好奇心がそちらに向いていたのだろう。再結集後のデーモン(Damon Albarn)とグレアム(Graham Coxon)の関係性が気になるところだが、すでに5年アルバムを作っていない訳だから、もう終わったという事だろうか、それともまだ続きがあるのか…。

オークションにて購入(¥304)

  • CD (2015/4/28)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Parlophone (Wea)
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The Best Of Volume 1 / Depeche Mode

2019年11月03日 | オルタナティヴ・ロック

The Best Of Volume 1 / Depeche Mode (2006)

1980年にデビューしたイングランド出身のシンセ・ポップ・バンド、ディペッシュ・モード(Depeche Mode)のベスト盤。「イングランド~」と書いたが、この記事を書くまでずっとドイツのバンドだと思っていた(笑)。自分が彼らの音楽を初めて聴いたのは1984年のヒット曲「People Are People」だったが、その曲のPVの雰囲気と、コラージュされた音から勝手に思い込んでいたようだ…。その頃のイメージが強くて、後に”オルタナティヴ・ロック”として飛躍した90年代の作品は、コンピ盤やカヴァーされた楽曲を聴いた程度であまり聴いてこなかった。名曲「Personal Jesus」も本家を聴くよりも先にジョニー・キャッシュ(Johnny Cash)やマリリン・マンソン(Marilyn Manson)のカヴァーの方を先に耳にしていたと思う。

何と説明していいか分からないが、音はエレクトリックなのに曲としてはアコースティックな感触がする曲群。こんなにいい曲が沢山あるとは知らなかった。もちろんポップな曲もあるのだが、どこか影があり、耳に残る。しかも音的には全然違うのだが、曲調やコード進行がブルーズを思わせるものも多いのが意外だった。80年代のシンセ・ポップ・バンドは90年代になると、途端に古臭い音に感じられて忘れ去られたバンドも少なくないが、彼らは上手くオルタナティヴに移行したようだ。「オルタナティヴ・ロック」の定義は難しいし、ジャンルの境界線も特徴もあってないようなものだけれど、あの時代にリアル・タイムで聴いていた自分には、何となく音の感触というか空気感で”オルタナ”が感じられる(自分の個人的なキーワードは”リック・ルービン”)。ずっと活躍しているわりに、メンバーは色々な問題を抱えていてキャリアを通じて順風満帆ではなかったようだが、気に入ったのでオルタナ期のアルバムを1枚買ってみようかな。 

オークションにて購入(¥527)

  • CD  (2006/11/14)
  • Disc : 1
  • Format: CD, Import
  • Label : Mute
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