先月は、少しだけ読めた。
文藝春秋で、芥川賞受賞作2本を読んだが、両作品とも芥川賞でなければ読まなかっただろう。
石原慎太郎都知事の選評、少なからず同意した・・・。
でも、今の作家さん、技術的にもネタ的にも、大変です。
そうはいっても、やっぱり読書は楽しい。
2月の読書メーター読んだ本の数:4冊読んだページ数:621ページナイス数:8ナイス
道化師の蝶エイブラムス氏が子宮癌。この答えがいつ示されるかだけをたよりに、食材や刺繍の話を辛抱強く読んだのだが・・・。残念ながら、理由は最後まで明らかにされずじまい。チョウチョがひらひら。道化師は男なのに子宮癌にかかったエイブラムス氏?エージェント?鱗翅目研究者?道化師(のような外観)の蝶の見た目?それとも、蝶の意識そのものか。楽しい小説だが、面白くはない。読了日:02月29日 著者:
円城 塔
東大合格生のノートはかならず美しい東大出で某大学の教授をやっている高校時代の友人がFBで、これを読んだと言っているので、読んでみた。彼のノートがどれほど美しかったか今度聞いてみようと思う。学校のレベルによってノートの内容は変わる。そうそうたる名門校の生徒のノート、別に東大合格者でなくても美しいのでは?読了日:02月23日 著者:
太田 あや
共喰い緻密で、文章のとても上手な作家さんですね。豊かな表現力と、様々な伏線を配したことがよくわかり、ああ、芥川賞というのはこういう文章の上手な人が取る賞なのだと実感。内容も、例によって本当にあるんだか無いんだかわからないどん底生活の人々の日常風景。結末は死による退場。ちょっと私にはしんどい小説でした。読了日:02月21日 著者:
田中 慎弥
なぎさホテルこの人は、ここまでに何人の人を傷つけて来たのか。自分の若かりし頃の無頼を(見た目は控えめだが)誇っている点、読んでいる方はあまりいい気分はしない。傷つけられた方もろくでもない輩だったのだろうが、そちら側にたった目線が無い点で、一方通行、氏の人生、終わりよければすべてよし、という感じが拭えない。 文学に対する堂々巡りの思いは、とても率直で印象に残った。 「きことわ」同様、鎌倉/逗子/葉山を正しく記載している点は"高く"評価できる。読了日:02月09日 著者:
伊集院 静