松任谷由実の中で、私が一番好きなのは『ナビゲイター』という曲で、その歌詞の一節に
同じ景色に 心を動かして
というのがある。
ドライブしているカップルが車窓から見える美しい風景を見て幸せを感じているという情景だ。
人間の感性というものは、それほど差があるものではなく、美しいものは美しいと感じる。
日本人であれば、いや、日本人に限らず、ほとんどの人は富士山は美しいと感じる。
匂いであっても、沈丁花の香りを嗅げばほとんどの人は心癒される。
なのに、人は諍いする。
互いに、同じ感性を持って生きているのに、相手のいやがることをするようになってしまう。
何故なのかわからない。
そもそも、同じ感性を持っているのに、という前提がおかしいのか。
相手の立場に立って、というのはいつも心がけている。
それは、個人レベルに限らず、話し合いという形で、社会レベル、国家レベル、いろいろなレベルで行われているが、それでも共感と諍いが混在している。
現代の人間のレベル、この程度のこともコントロールできないレベル、ということか。