スマートフォンのシェアについての記事があった。
日本は、ガラケーの伝統か、国による国内企業保護のためか、アップルに続くのはソニー、シャープ、富士通であるが、世界的にみればサムソン電子、アップルが圧倒的なシェアを誇り、ほかにも中国、ノキアなどがあって、日本製品はいったいどこにいるのかわからない。
かつては世界中の電化製品市場を席巻していたのに、いまでは昔日の影もない。
ソニーはいったい何を作っている会社かわからなくなっているし、シャープは経営危機の憂き目にあっている。
家の中を見回して家電製品を見ても、品質をたのみに買ったものの、同程度のものなら外国製でもあるだろうと思えるものがずいぶん増えた。
それに、掃除機なんか海外製のものをライセンス生産でもしていそうなものもずいぶんある。
もう、日本が世界に対して優位に立っている製品なんてほとんどないのじゃないかと思う。
そうすると、TPPで輸出産業が潤う、というのも怪しい目算ではないか。
自動車産業ですら、不安になる。
日本は、途上国に追いつかれ、これからは過去の遺産でやりくりしていかなくてはいけない。
人口はどんどん減っていくが、高齢者はどんどん増える。医療の質を落とすわけにはいかないから、高齢者医療にかかるお金は莫大なものとなる。
医療の領域にもTPPは参入してくる。
アジア諸国の医学レベルも長足の進歩である。ひとえにインターネットの普及によるものだが、日本で独り占めしておくわけにはいかなかった。
新聞もテレビも、日本の財政危機を報道しているが、私たちはこれらに対して鈍感だ。
そして、増税。
増税は高齢者からお金を取ることで、若い世代に再配分する唯一の方法のような気もする。高齢者も日々の生活費は若い世代と同様に使う。お金はそこからとるしかあるまい。私たちのような子育て世代にとっても、負担は大きいが、教育費の減額などで対応してほしい。
とにかく、若い世代に富を分けなくては、日本はつぶれる。
なにより、三党合意で決めたこと、さっさとやるしかないだろう。
先の大戦で、アメリカに負け、アメリカに復興してもらったという経緯はいかんともしがたい。原爆を落とされ、基地を抱えさせらているという問題はあるにせよ、日本はアメリカのおかげでここまで来た。
だが、もう一人立ちしなくてはいけない。
アメリカは、イギリスとともに英語を国際公用語とすることに成功し、圧倒的な優位性を持つこととなった。
では、日本はどうすればよいか。
クールジャパンが世界の共通認識である今のうちに手を打ってほしいが、どうだろう。