史上最多、33回目の優勝を全勝で成し遂げた横綱白鵬が、優勝インタビューで奥さんへの感謝の気持ちを、顔を少し赤らめながら話していた。男にしても、女にしても、付き合う相手、結婚する相手によって、その人の考え方、生き方というものは大きく変わる。
過去と他人は変えられない、とはいうが、男女関係だけは互いを変えることができる可能性がある思う。でなければ互いにそれなりのさまざまなリスクを背負ってまで、他人、おまけに異性と、ともに暮らそうなどとは思うまい。だが、考えようによっては、同性では作用しあうことのない、何かが異性間の交わりにあるのかもしれない。だからこそ、多くの人が異性を求めることになるのだろう。
目に見える形で互いを高めあえる関係が理想かもしれないが、そういう関係ばかりではあるまい。片方が片方に依存している場合の方が多いのではなかろうか。それでも、依存している方が相手のおかげで良くなったとすれば、最初、依存されていた方も最後は幸せになる。クヨクヨしがちな不肖コロ健はまさにこのパターンで、心の強いポジティブ思考の妻のおかげで今、何とかやれていると思っている。だが、それで妻が幸せになっているかはわからない。
すべての付き合いが、永遠に幸せに続くわけはない。別れ、破局、離婚はさまざまな形で、何度もやってくる。その度ごと、なすすべも無く、離れていくことになるのだろうが、別れの後には出会いが待っている。出会いというものは、ゼロからのスタートであり、どんな付き合い方がいいのか、その先がどうなるかなどということは当人同士を含め、誰にも判らない。
だが、スタートに際し、そしてずっと続けるためには、いつも互いを感謝していられる関係というのが大切なことだと思っている。