ここのところ、出勤前の早朝の犬の散歩が順調に続いている。
5時台なら、たいていの人は起きたばかりだと思うので、すれ違う時の挨拶は「おはようございます」でいいだろう。だが、なかなかこの言葉が出てこない。これが英語なら、「モーニング!」とか軽くいうことができるのに、と思ったりする。それでも、今朝はすれ違ったほとんどの人に挨拶することができた。
家に帰り少し火照った体を冷ましていたら、ラジオから洋楽が聞こえてきた。ところどころ、知っている単語があるものの、全体の意味はわからない。洋楽はメロディーだけを追うが、意味も判ればもっと楽しいだろうにと思う。神様は人間への罰として言葉を違えたというがたしかに言葉がこれほど違うということは残念なことだ。
言葉が通じないということは諍い、戦争の原因にもなろうというものだ。お互い言葉が通じない者同士での戦いというのはどのようなことなのだろう。戦争そのものを経験したことがないのでわからないが、少なくともそこに得体の知れない恐怖があったことは想像に難くない。
言葉の通じない者同士で殺し合い、いずれかが勝利者となり、もう一方の言葉の通じない相手の屍の上に立つ。なんともいえない恐怖を感じる。言葉が通じなくても、普段から連絡を密に取り合っていたら、いきなり戦争などにはなるまいと思う。そう考えると、ご近所付き合いも大事で、犬の散歩の時の挨拶もおろそかにしてはならないと思う。