3度。
小”夏”日和を経て、本格的な冬の寒さがやってきた。
まだ、地面は凍てついていないので、冷たいのはまだ空気だけだ。
北朝鮮がミサイルをまた発射したということだが、この冷気はあちらからやってくるわけで、彼の地のことを思うと色々なことを考える。
デフォルトの時間割は、早朝、午前、午後、夕方となっていて、それらの細かい時間設定はなかったが、私たちのグループでは早朝は始業前、午前は始業(8時半)から昼、午後は昼休み後から退勤時間(5時)、夕方はそれから2時間ぐらいを想定した。
その中で、外来、病棟、検査、救急といったものをどうやって組み込んでいくかだったが、いち早く、働き方改革に従い早朝、夕方、土日は完全にオフにして考えましょうという意見が出て、そうすることにした。
これでは時間が足りないのでは、と不安に感じながら始めたものの、案ずるより産むが易しで、それなりにカリキュラムを作成することができた。
医師の長時間労働についての講師への質問もあって、海外の医療状況に詳しい人が、米国の事情を話してくれた。
米国でもかつて、この問題はあったそうだが、それはもう数十年前のことで、すでに医師の長時間労働というものが存在しないということだった。
今朝、NHKで”100日連続勤務、若手医師の過労死 “息子で最後に”母親の訴え”という特集が放映されていたが、これはさすがに常軌を逸していると思うが、これに近いことは日常茶飯事である。
"自分たちはこうやってきたから、今がある。"
それはそうかもしれないが自分たちのやってきた方法は間違っていた可能性があって、そうでなくても同じ結果を出すことができたかもしれない、そういったことを考えながら指導しなくてはいけない、若手を育てるには工夫が必要だ、という意識が求められる。
それが最も困難な要求事項だが、改めて考えなければいけない。
その一方で、医師の働きすぎを防ぐには、その利用者である患者の方の意識も改める必要がある。
安い自己負担で、コンビニみたい(コンビニも24時間営業を止めるところが増えてきている)に、大した症状でなくても、救急車まで使ってやってくることをやめなくてはならない。
3時間待ち3分診療に文句を言う前に、少数の腕のいい医者、少なくとも何でもかんでもすぐに大病院にかかろうとすることもやめるべきだ。
なんてことは、もう何年も前から厚労省が言っていることだが、一向に改まることはなく、医学部の定員を増やして医者の数を増やしても追いつかないし、医療費は膨れ上がるばかりで、増税はやむを得ないのにそれには文句を言う人が多い。
一体どういう国民なのか、という疑問も湧いてしまうが、現場の若手医師は目の前の患者さんの苦痛を取り除くため、命を救うために骨身を削って頑張っている。
私もそういう若手医師が自信をつけて学んでいく場を整えていく義務があると今更ながら思う。
定年まで、もう時間はないから後に任せてというのも無責任で、最期まで医療のことを少しでも考えていきたい。
理不尽厳禁
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