ロシアがウクライナ東部の要衝マリウポリのアゾフスターリ製鉄所を陥落させたという(ウクライナ マリウポリの製鉄所 “265人が投降” ロシア国防省)。白リン弾とか焼夷弾といった非人道的な兵器を使ったということでロシア軍すなわちプーチン大統領はウクライナ侵略のためには手段を選ばないということが明らかとなった。もはやロシアによるウクライナへの侵攻は、特別軍事作戦などというものではなく、世界中を巻き込んだ戦争状態になっている。
そういう状況を知ってか知らずか、世の中の人はそれほど危機感を抱いているようには見えない。もちろん多くの人がウクライナの惨状に心を痛め、ロシアによる核兵器使用におびえているはずなのに、街中は平和にあふれている。日本のような小資源、小食糧国家はそれこそ存亡のの危機にあるのだがそんなことへの危機感はない。パニックになることを政府が抑えているようにも見えないことからは、この国の危機意識というのはその程度のものだということがよくわかる。
こんなことでいいのだろうか?
こうなってしまった原因の一つは、まともな野党がいないためだ。戦争への対応を全て自民党政権に丸投げしているとしか見えない。政府はいろいろ考え、この国の舵取りをしているが、それを誰も評価、検証していない。この間など、首相が外遊中にマスクを外していたということを槍玉にあげていたし、元首相がどこそこの政党は右翼だって申し入れたとか。それって今やることか。
ウクライナ問題についても十分な論戦が行われているのかもしれないが、ただ単に一般国民に伝わってきていないだけなのか?それはそれでそんなことがわからないというのも問題だ。
マスクの着脱などという極めて国内的な問題などそれこそ官僚と専門家に任せたらいいような話で、もは首相がわざわざ出て行くことですらないと思う。
今、国会で話し合わなくてはならないのは、来週ロシアが北海道に攻めてきたらどうするのか、とか、北朝鮮が領海内までミサイルを飛ばしてきたらどうするかとか、プーチン大統領が核兵器を使ったらどうするとかいうことだろう。テレビの解説者が話しているのも大事だがそれよりも、国会で話し合う方がよほど大事だ。
すぐにでも起こりうるそれぞれの事態に対して、今の憲法をどう解釈してどう対応するのか、それらのことがすぐに起きないのならその猶予期間中に何をすべきかを考えなくてはいけない。法律を作っている間に占領されてはどうしようもない。
一触即発の世界の中で、今の日本は相当まずい事態にあるという認識を国民全員が持たなくてはならない。国は国民的議論を促す必要があるのではないかと考える。
大事ですね。