ネット選挙を振り返って① 草の根の力 全国で発揮
田村一志・党宣伝局次長に聞く
7月に行われた参院選から解禁されたインターネットを利用した選挙運動。「共産躍進にネット効果」(「毎日」7月31日付)など日本共産党のとりくみに注目が集まっています。日本共産党宣伝局の田村一志次長に、党のネット選挙運動のとりくみなどを聞きました。
―「日本共産党カクサン部!」はいろいろなメディアが取り上げ、話題になりましたね。
田村 一番印象的なのは、米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル(7月20・21日付)です。日本共産党の主張と対極的な論調を掲げる同紙が1面と中の面で特集し、「日本共産党ほど全面的にネット選挙戦略を繰り広げている政党はない」と論じました。
共産党のネット選挙運動がこれほど話題になったのはなぜか。共産党が2万以上の党支部という草の根の組織を持ち、それがネット選挙運動でも発揮されたからだと思います。
私たちは参院選に向け「国民に溶け込み結びつく力」を重視し、そのなかでSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の活用を強め、全国の党組織も努力してきました。「毎日」7月31日付は、ネットの双方向性を生かした有権者との政策対話を与党や民主党が避けたことを指摘したうえで、「支持者を巻き込んでの組織戦にツイッターを活用したのが共産党だ」と私たちが展開したネットの双方向性に注目しました。やはり草の根の組織の力が発揮されたと思います。

「日本共産党力クサン部!」を1面で紹介する米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(7月20・21日付)
―各地でSNS学習会や交流会も開かれましたね。
田村 各地の党組織で自前の学習会や交流会が次々開かれ、「舌がんで声が出ないが、ツイッターなら自分の言葉で共産党を語れる」(岡山)、「“八十の手習い”でやってみよう」(長崎)など、多くの党員の方がSNSに初挑戦しました。
大阪では20地区委員会中14地区で学習会を開きました。これを力に、参院大阪選挙区で当選した辰巳孝太郎さんをフォロー、シェアしようと呼びかけのビラを「しんぶん赤旗」日曜版に折り込みました。辰巳さんについてリツイート(引用・転送)で拡散してくれたフォロワーを合算したら二十数万人まで確認できたそうです。
ネット選挙運動は、選挙の担い手も広げました。「電話かけは苦手だった」という広島県の民青同盟の女性(30)はフェイスブックで「消費税増税は困ります。実家を出て一人ぐらしで増税されたら大変です」と、初めて同級生たちに支持を訴えたそうです。
全国各地でいろんな人が、いろんな努力をした。その総体が「カクサン部」への注目、党の発信力、拡散力につながったわけです。
(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年8月10日付掲載
「ネット選挙」というと若者が中心という感じがしますが、共産党の場合は高齢者などベテランの党員も含めて、情報発信して双方向で交流し合ったのですね。草の根の力です。
田村一志・党宣伝局次長に聞く
7月に行われた参院選から解禁されたインターネットを利用した選挙運動。「共産躍進にネット効果」(「毎日」7月31日付)など日本共産党のとりくみに注目が集まっています。日本共産党宣伝局の田村一志次長に、党のネット選挙運動のとりくみなどを聞きました。
―「日本共産党カクサン部!」はいろいろなメディアが取り上げ、話題になりましたね。
田村 一番印象的なのは、米経済紙ウォール・ストリート・ジャーナル(7月20・21日付)です。日本共産党の主張と対極的な論調を掲げる同紙が1面と中の面で特集し、「日本共産党ほど全面的にネット選挙戦略を繰り広げている政党はない」と論じました。
共産党のネット選挙運動がこれほど話題になったのはなぜか。共産党が2万以上の党支部という草の根の組織を持ち、それがネット選挙運動でも発揮されたからだと思います。
私たちは参院選に向け「国民に溶け込み結びつく力」を重視し、そのなかでSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の活用を強め、全国の党組織も努力してきました。「毎日」7月31日付は、ネットの双方向性を生かした有権者との政策対話を与党や民主党が避けたことを指摘したうえで、「支持者を巻き込んでの組織戦にツイッターを活用したのが共産党だ」と私たちが展開したネットの双方向性に注目しました。やはり草の根の組織の力が発揮されたと思います。

「日本共産党力クサン部!」を1面で紹介する米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(7月20・21日付)
―各地でSNS学習会や交流会も開かれましたね。
田村 各地の党組織で自前の学習会や交流会が次々開かれ、「舌がんで声が出ないが、ツイッターなら自分の言葉で共産党を語れる」(岡山)、「“八十の手習い”でやってみよう」(長崎)など、多くの党員の方がSNSに初挑戦しました。
大阪では20地区委員会中14地区で学習会を開きました。これを力に、参院大阪選挙区で当選した辰巳孝太郎さんをフォロー、シェアしようと呼びかけのビラを「しんぶん赤旗」日曜版に折り込みました。辰巳さんについてリツイート(引用・転送)で拡散してくれたフォロワーを合算したら二十数万人まで確認できたそうです。
ネット選挙運動は、選挙の担い手も広げました。「電話かけは苦手だった」という広島県の民青同盟の女性(30)はフェイスブックで「消費税増税は困ります。実家を出て一人ぐらしで増税されたら大変です」と、初めて同級生たちに支持を訴えたそうです。
全国各地でいろんな人が、いろんな努力をした。その総体が「カクサン部」への注目、党の発信力、拡散力につながったわけです。
(つづく)
「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年8月10日付掲載
「ネット選挙」というと若者が中心という感じがしますが、共産党の場合は高齢者などベテランの党員も含めて、情報発信して双方向で交流し合ったのですね。草の根の力です。