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「しんぶん赤旗」の記事を中心に、政治・経済・労働問題などを個人的に発信。
日本共産党兵庫県委員会で働いています。

集団的自衛権Q&A② 行使の事例 多くは侵略戦争

2013-08-22 17:45:59 | 平和・憲法・歴史問題について
集団的自衛権Q&A② 行使の事例 多くは侵略戦争

 集団的自衛権が行使された実例はどんなものがありますか。
 集団的自衛権が実際に行使された主な事例を見ると、その多くが、他国への無法な侵略・干渉を合理化する口実として用いられてきました

旧ソ連は、1956年にハンガリーに軍事介入。68年にはチェコスロバキアに軍事介入し、「プラハの春」と呼ばれる改革運動を鎮圧しました。79年にはアフガニスタンに軍事侵攻しました。

介入の口実に
旧ソ連はいずれも、軍事同盟を結んだ相手側からの「要請」による「集団的自衛権の行使」と説明しました。
米国はベトナム戦争(64~75年)で、非人道兵器も使い残虐の限りを尽くしました。同国はこれらの武力介入を南ベトナムかいらい政権の要請によるものであり、「集団的自衛権の行使にあたる」と説明しました。
さらに、79年に親米政権を倒したニカラグアに侵攻(81年)し、機雷敷設や石油施設爆破などの武力行使や、反政府組織への軍事支援などを行いました。同様に79年に親米政権を倒したグレナダにも83年に侵攻。それぞれ「隣国のエルサルバドルなどの国の要請による集団的自衛権の援用」(ニカラグア侵攻)、「東カリブ海諸国機構の要請」(グレナダ侵攻)と説明しました。
また、英国によるヨルダンへの軍事介入(58年)、フランスによるチャドへの軍事介入(83年)なども、両国はそれぞれ「集団的自衛権の行使」として主張しています。
このように、集団的自衛権は「自衛」と無関係の侵略戦争・軍事介入の口実にされてきました。


「集団的自衛権の行使」と主張された主な事例
1956年 旧ソ連によるハンガリー軍事介入
1958年 アメリカによるレバノン軍事介入
1958年 イギリスによるヨルダン軍事介入
1964年  アメリカなどによるベトナム戦争
~75年
1968年 旧ソ連・ワルシャワ条約機構によるチェコ侵攻
1979年 旧ソ連によるアフガニスタン戦争
1981年 米国によるニカラグア侵攻
1983年 フランスによるチャド軍事介入
1983年 アメリカによるグレナダ侵攻
1990年 イラクのクウェート侵攻にたいする湾岸戦争
~91年
2001年 アメリカとNATOによるアフガニスタン戦争`


「対テロ」戦も
最近では、イラクのクウェート侵攻にたいする湾岸戦争(91年)は、国連安保理決議を受け、米、欧、アラブ諸国が「集団的自衛権の行使」を表明したものであり、2001年の米国と北大西洋条約機構(NATO)によるアフガニスタンでの「対テロ」戦争も、個別的・集団的自衛権の行使と説明しています。
こうした実例から、「(集団的自衛権が)濫用(らんよう)の危険性から平和への脅威となりうるとの指摘もある」(国会図書館レファレンス「集団的自衛権の法的性質とその発達」=09年1月)との見方もあります。
(つづく)

「しんぶん赤旗」日刊紙 2013年8月17日付掲載


実際に「集団的自衛権」が適用された事例をあげてみると、改憲派が理由と上げている「北朝鮮のミサイルが日本上空を通過してアメリカ本土に向かった時、日本は何もできないのか?」「アメリカと日本の艦船が運航している時、アメリカの艦船が攻撃された際に日本は何もできないのか?」って事がマヤカシであることがよく分かります。