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減量からの解放(琴欧洲)

2009-07-28 18:48:02 | 他スポーツ
大相撲名古屋場所で、惜しくも優勝は逃しましたが、琴欧洲の活躍は大いに場所を盛り上げました。残念ながら、今は横綱昇進の基準が厳しくなったので、来場所優勝しても琴欧洲の昇進はなさそうですが、久々に本格的四つ相撲の取れる琴欧洲らしさが見られました。

琴欧洲はブルガリアの出身ということで「欧州(入門当時)」のしこなをもらっていますが、少年時代はレスリングでオリンピック金メダルが目標でした。ただ、柔道では最重量級は何kg体重があっても構いませんが、レスリングでは当時130kgの体重制限がありました。

当時から身長2メートルを超える大男だった琴欧洲にとって、この体重制限は辛いものでした。そんなときに、最初はマットの上に土俵型のゴムを引いて遊び半分で始めた相撲が、彼の人生を変えます。相撲の欧州選手権に出場した琴欧洲のところに来た佐渡ヶ嶽部屋のスカウトが「相撲はダイエットないよ」と勧誘します。

琴欧洲本人は、当時は日本という国の情報はほとんど持っておらず、未だに侍がいると思っていたようですが、やはりスポーツでプロになるのはチャンスと思ったのでしょう。19歳で入門した琴欧洲は、あっという間に番付を上げます。

最近はロシアやグルジアなど、欧州諸国から入門する力士は珍しくありませんが、琴欧洲の頃は珍しい存在でした。そういう力士たちの共通点はレスリングからの転向ということです。琴欧洲の相撲を見て評価できるのは、レスリング出身力士によく見られる、引いて相手の背中に回ろうとする癖がないことです。

確かに、レスリングは相手の後ろに回ればポイントを取れますし、相撲も相手の後ろに回れば送り出しでほぼ勝ちですから、やりたくなる気持ちはわかります。しかし、相撲では引く動きは相手を呼び込んでしまい、負けるリスクが高くなります。

琴欧洲の相撲を見ると、子供の頃からブルガリアで相撲を取っていたのではと思う程、最初から本格的四つ相撲の型を身に付けていました。ただでさえ、2メートルを超す長身と長い手足がありますから、琴欧洲に上手を取らせないことは相手力士には困難なことです。

四つ相撲を極めれば、貴乃花のような、「四つになったら絶対に勝てない」力士になることも十分可能です。そんな相撲を、見てみたいです。
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