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急造右SBの穴(11/14オマーン対日本)

2012-11-15 18:59:40 | ワールドサッカー
日本代表のことは多くの方が話題にすると思うので、私はマニアックですがオマーン側から見たこのゲームのポイントを話します。

キックオフの時間が現地時間の3時半という暑い時間だったのは、日本のテレビ局がゴールデンタイムに放送するために要望したのか、それとも暑さに慣れているオマーン側がわざと暑い時間にキックオフしたか両方の可能性があります。

もし後者だったら、吉田と本田圭佑がコンディションを崩して動きが鈍かったので、オマーンの作戦は成功したと言えます。引き分けに持ち込んでいたらもっと良かったでしょうが。

オマーンは埼玉スタジアムで対戦したときはルグエン監督が高い理想を掲げて、中東のチームに多いパワーサッカーをやめて4バックのコンパクトなサッカーをしようとしたのは伝わってきましたが、まだ理想は完成せず日本にDFラインの裏を狙われると容易に侵入を許しました。

しかし、昨日のオマーンを見ているとかなり理想には近づいていた印象です。12番(マハイジリ)をアンカーに置いた4-1-4-1の布陣で、埼玉スタジアムには来ていなかった俊足ウイングの23番(ジュマ)やクロスの精度が高い左SBの17番(ガイラニ)など、カウンターで武器になる攻撃力のある選手が出てきていました。

長友佑都がジュマへの対応に追われたり、ガイラニのクロスがピンポイントで15番(アジミ)の頭に合ったりと、10番(ドゥールビーン)のロングキックだけが頼りだったかつてのオマーンとは別のチームのようでした。

前半に清武のゴールで先制していた日本は、交代カードを後ろの選手にして逃げ切りを図りましたが、一番可能性の高いシュートを打っていたマハイジリのFKでオマーンに追いつかれます。ただ、ビハインドを追い付こうとしていたオマーンは早い時間に右SBを下げて中盤の選手を投入していて、右SBに入っていたのは急造のジュマでした。

結果的にはこれが試合の行方を左右しました。長友にはある程度対応したジュマも、後ろから飛び出してくる酒井高徳にまでは対応が効きませんでした。ここは狙いどころと気付いたザッケローニ采配も的中で、決勝点は酒井高徳のクロスをニアに入った遠藤が後ろへ流し、そこに岡崎が走り込んだ形でした。

オマーンサイドから見れば、この試合を引き分けておけば2位に上がり、W杯出場も見えてくる一戦だっただけに悔しいでしょう。ルグエン監督としてはジュマの急造SBは勝負を打った手だったので、最後までもたないリスクは承知していたと思います。

勝った日本としては、ザッケローニが疲労した選手を前で使い、後ろにフレッシュな選手を当てる手は成功しました。結果的には交代出場で元気だった酒井高徳が殊勲のクロスで、期待以上だったのではと思います。
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