季節の変わり目において、どのような落日の光景が現れるかは、落日の直前あるいは直後までわからない。直視できないほど眩しく輝いている太陽が、直前には稜線の厚い雲に隠れる。一方、雲の切れ目から急に夕陽が現れることもある。おまけに、落日での気温低下によって生じる空気の対流(風)が展望スポットまで吹き上げてくる。それでも、時に出会う幻想的な夕景は、夕焼けハイカーにとって食べずにはいられないご馳走である。
落日の直前の光景である。周囲の木々が吹く上げてくる風で大きく揺れ始めた。17時40分頃
(ISO感度400、シャッター速度 1/160秒、絞り f値 5、色温度 7100 K(曇りと日陰の中間))
赤城山の上空の雲が赤味を帯びてきた。(左から)地蔵岳(1674 m、目印は山頂の電波中継塔)、長七郎山、
小地蔵岳、鳥居峠、篭山、駒ヶ岳、黒檜山(1828 m)である。
落日が終わると、背後からの赤い夕日で浅間山の輪郭が次第にはっきりとしてきた。17時45分頃
(ISO感度800、シャッター速度 1/60秒、絞り f値 4、色温度 7500 K(日陰))
赤い夕日は、草津本白根山、渋峠、横手山などのシルエットも浮かび上がらせた。17時45分頃
さらに背景が赤く輝くときを待つ。17時48分頃
(ISO感度800、シャッター速度 1/125秒、絞り f値 4、色温度 7500 K(日陰))
画像は、幻想的で美しいと夕焼けハイカーが思ったときのものである。
浅間山の中腹から伸びているように見える線状の輝きが印象的であった。17時49分頃。
(ISO感度800、シャッター速度 1/60秒、絞り f値 4、色温度 7500 K(日陰))
背景の色が薄くなり、市街地の灯りが目立つ時間帯になっても、剣ヶ峰、浅間山、榛名山などの
シルエットは視認できた。18時過ぎ。
この画像では、露出条件を明るく撮れるように設定した。(ISO感度1250、シャッター速度 1/60秒、絞り f値 4、色温度 7500 K(日陰))
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2月29日17時半~18時半頃
EOS 6D、EF70-200 mm F4L、手持ち撮影(風が強く吹いたために三脚は使えなかった)。