亜高山帯での花を見たいとき、私達は赤城山に向かう。自宅から約1時間のドライブで各山頂の登り口に行けるからだ。ところで、赤城山との山頂はない。この山は火口丘や外輪山の集まりである(旧複成火山)。赤城山で咲く花として、田中澄江さんの「花の百名山」には、アツモリソウ(地蔵岳)とクサタチバナ(黒檜山)がリストアップされている。また、「新花の百名山」では、クサタチバナ(黒檜山)が紹介されている。
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ツツジの季節が終わると、クサタチバナ(草橘)などが咲き始める。自生地は、黒檜山のみならず、地蔵岳、五輪尾根などにある。
県道4号(赤城道路)の白樺純林駐車場近くの自生地。クサタチバナは渋い草花だ。そのため。この自生地は往来する車の人々からは注目されない。もっとも、路肩が狭いために、ここでは停車できないが。
クサタチバナはキョウチクトウ科カモメヅル属の多年草だ。高さは30-60 cmである。
茎の先で、直径2cm 程度の白花が開く。花期は6-7月。関東地方以西の本州、四国に分布する。クサタチバナは石灰岩地帯を好むといわれているが、赤城山は火山噴出物から成っている。
この自生地は、林内の句碑の道にも近い。
句碑の道にて。この道では、木漏れ日を受けながら森林浴が楽しめる。
句碑の道にて。
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クサタチバナ以外の花から
木漏れ日を受けるクワガタソウ。クワガタソウ(鍬形草): オオバコ科クワガタソウ属の木陰を好む多年草(2年草)。雄しべ(2本)と雌しべが長い。
オノエラン(尾上蘭): ラン科ハクサンチドリ属の多年草(日本固有種)。個体数はもともと少ないが、採取や環境の変化によって減っている。数県において、このものは絶滅危惧I類(将来、絶滅する可能性が高い) に指定されている。
花では、舌弁の基部にW形の特徴的な模様がある。 茎の高さは10-15 cm。数個の花が茎頭に開く。
ポリネーターが吸蜜している。
私達はが見たオノエランは満身創痍の状態であった。春から初夏にかけて、赤城山の気象が厳しかった(降雹や強い降雨)。このことを思いながら、よくぞ花が開くまで生き残ったものだと、私達は感動した。
このランが生えていることは、赤城山の植生が回復し始めたことを暗示する。何時か、アツモリソウを見たい。これは期待し過ぎだろうか。
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6月20-30日、EOS 6D、EF 100 mm (Macro) f2.8L、RAW、Aperture 3.5。
長七郎山と地蔵岳の様子をお知らせいただきありがとうございます。
今は学校登山の時季にて、登山道で列に出会う確率が高くなりますね。
花は少なかったですか。しかし、地蔵岳山頂の二三の中継所(金網)
の中は植物によって安全地帯でしょうか。とくに、NHKの中継所は
山頂でのミニ植物園ですね。
思い出話になりますが、かつて地蔵岳の植生は豊かでした(その頃、
私は1杯清水から登っていました)。何時か、花の山が再現されることを
期待したくなります。
小学生が 2校で長七郎に50人と地蔵に 約50人位 別に歩き摺れ近いに時間がかかりましたよ
花は少ないですね!
地蔵山頂の ウエーブ施設内の金網の中だけ ニッコウキスゲとハクサンフウロウが盛りでした。
此処だけ移植したのか? 他が絶えたのか? 不思議でした。 ウーブ塔南のTBSまで行くと
銚子の伽藍の切れ込みが見えましたね。
全コース、雲 多く、ガスの中でした。
湯の丸高原でキバナアツモリソウが咲くことは聞いていますが、
花を撮ったことがありません。
流石はセンさんです。貴重な情報ありがとうございました。
コメントをいただきありがとうございました
使ったレンズは明るく解像度が高いと言われています。
三脚を使いませんので、手振れを少なくするために、ISO感度を上げて
(800-4000)、シャッター速度を速めました。また、AFと同時に
マニュアルでピントを調整しました。
オノエランの花では、花びらの柔らかい質感を出すために、ピント調整を少し控えめしてみました。ただし、W形の模様ははっきりと撮るようにしました。
コース脇で撮影後に花は伏せてしまいましたが、2年連続で撮影しました。
画像や 書き込み やはり専門家。
だけど、なぜだろう?センの画像とピンが違うのは?高価なレンズかな?
セン近頃スローが ブレてしまう何とかしたいとISOを上げるとでも違うな?
カメラがな? センは PENTAX レンズの違い かな~?
何度も書きますが ピンが素晴らしいと思いますよ!
ようこそ。
赤城山ファンとしては、嬉しいコメントです。
ありがとうございました。
季節に応じて、新緑、深緑、紅葉、そして冠雪へと景色が
変化しますので、赤城山は登ってもよし、撮ってもよしの山です。
お邪魔します!
赤城山はいいところですね~
景色がうつくしいだ~