見慣れているつもりであるが、自分達はときどき赤城山を市街地を流れる渡良瀬川の河川敷きで眺めたくなる。最高峰(黒檜山、画像では右端の山頂)の標高は1,830 mに過ぎないが、この山には言葉では説明できないほどの存在感があるからだ。
そう言えば、NHK朝ドラ「まんぷく」にも、この山の名前が登場した。製塩を始めたときの慰労会においてである(劇中劇、赤城の子守歌)。深田久弥は、「山には、きびしさをもって我々に対するものと、暖かく我々を包容してくれるものと、二種類ある。赤城山その後者のよい代表である。」との書き出しで、赤城山について著述している{日本百名山(新装版)、新潮社、1991年)。
さて、先月30日は絶好の展望日和であった。夕刻になるのを待って、私たちは河川敷きに向かった。暖かく自分達を包容してくれる山が、夕陽に染まって浮き出る光景を眺めるためにであった。
市街地の中心部も夕陽を浴びている。背景の山並みは市民の山との言われている吾妻山(480 m)などである。
河川敷きで眺めた赤城山の全景である。この山にレンズを向けるとき感じることは、山体が広いわりに標高が高くないことである。そのため、全く上空に雲がないとき、撮りたいアングルにおいて青空が占める面積の処理で苦労する。
斜めからの陽光で、山腹での凹凸が見えるようになった。
赤城山の各山頂は、右から黒檜山(赤城山そして自分達が住む市での最高峰)、駒ヶ岳、籠山(低い山頂、アカヤシオ(ツツジ)の群生地)、鳥居峠(車でアクセスできる雲海の展望所)、小地蔵岳、長七郎山、地蔵岳(電波中継所、花の山)、荒山(やや鋭峰、花の山)、鍋割山(鍋をひっくり返したような形)である。
私たちが待っていた場面から。山体が夕陽に染まり浮き出た瞬間である。
黒檜山(右)から荒山(左)までをクローズアップする。地蔵岳山頂のアンテナが見える。
黒檜山、駒ヶ岳、籠山、鳥居峠、小地蔵岳、長七郎山、地蔵岳など(右から)。
この後、山体はシルエットになる。
「余談」JR両毛線(小山ー高崎)の桐生駅、国定駅、伊勢崎駅、前橋駅付近で車窓から見事な形の赤城山が眺められる。桐生、伊勢崎、前橋の各駅およびそれらの付近は線路が高架化されている。赤城山以外に、車窓からは榛名山、浅間山、妙義山、子持山、袈裟丸山、男体山、秩父連山なども見える。
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撮影、11月30日午後3-4時、渡良瀬川の河川敷きにて。
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