今日の午後、ある小学校の校内研修で「これからの特別支援教育」についての講演を頼まれて出かけた。
文科省の特別支援教育の施策にそった話(解説)をさせてもらおうかとも思ったが止めた。
施策的なことは、文科省のホームページを見れば分かることです。
で、お話させてもらったことは、教師の臨床力に焦点をあて、事例や先人の取り組みに絞った。
例えば、
戦後、知的障害のある子どもたちの福祉と教育に取り組まれた糸賀一雄さんのことば。
「『この子らに世の光を』あててやろうという哀れみの政策を求めているのではなく、この子らが自ら輝く素材そのものであるから、いよいよ磨きをかけて輝かそうというのである。『この子らを世の光に』である。」
歌手で俳優の武田鉄矢さん師でもある、しいのみ学園の設立者である昇地三郎さんのことば。
「小さきことは 小さきままに 折れるものは 折れるままに コスモスの花咲く」
先生方にお聞きしたところ、糸賀一雄さんのことも昇地三郎さんのことも知らなかった。
文科省の特別支援教育だがいろいろの施策をすすめるのは結構だと思うが、特別支援教育に取り組まれた先人の業績をしっかり若い先生方に伝えてもらいたいものだ。
親鸞聖人は、ご自分の立っているところを高僧七祖として大事にされている。
教育の現場でも、人から人に伝わってきている事実を共有することを忘れてはいけないと思う。