尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

震災3か月を前に

2011年06月09日 20時38分46秒 |  〃 (震災)
 6月11日で、大震災より3か月。
 原発事故はいまだ収束せず、三陸の復興のメドは立たない。
 11日は土曜日と言うことで、「6.11 脱原発100万人アクション」が全国で計画されている。賛同の募集もあるので、ご覧下さい。

 今回紹介したいのは、FIWCで気仙沼・唐桑半島に「常駐」している加藤拓馬君ブログの内容である。僕は4月半ばに行ったわけだが、拓馬君は大学卒業後、入社が決まっていた会社に待ってもらって夏まで常駐するという選択をした。最近の記事を少し引用するので、是非よく読んで欲しい。マスコミでは出てこない、そして長く現地にいて信頼を得てきたものに見える視点。必読。僕も考え込んでしまった。(太字・尾形)

気仙沼で働くBさんは、被災後の人々の心情の変化をこう指摘する

「最初は、“命があってよかった!”
 次に、“メシがない。メシがほしい”
 次は、“モノがない。モノがほしい”
 最後は、“カネがない。カネがほしい”
 結局そうなんですよ」

震災から2ヶ月以上が経ち、被災者の心に変化が表れ始めている
 夢から醒めたのだ。
 今までは、どこもかしこも非常事態で、協力し合ってがむしゃらに前進してきた。
 しかし、2ヶ月以上たった今、本当の意味で気づくのだ。
 (あぁ、今回のことは現実なんだ)
 その現実にぶつかったとき、キレイ事が通用しなくなる。
 疲弊とともに、人間の汚さが出始めている。
4月は、ガレキがれき瓦礫に滅入った。夢にまで出てきてうなされた
 5月は、人間の心に滅入っている。どこに行っても、嫌な話ばかりを聞く

日本の皆様へ
 被災地の本当の試練は、ようやくここから始まります
 心の隅でいいです。もうすぐ3カ月を迎えようとしている今、ここから本当の闘いが始まるんだ、ということを心の隅でいいんで、置いておいてください。
 自分に何ができるのか、それを考えるだけでもいいです。
 3月下旬、「何か被災地のためにしたい」そう思った方は多いと思います。私もそうでした。
その気持ちを忘れないでください。決して、復興が順調に進んでいると思わないでください。
コメント
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