尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

大震災と知事発言

2011年03月16日 20時25分12秒 |  〃 (震災)
 地震のことで気持ちがいっぱいで、教員免許更新制のことがなかなか書けません。
 しかし、どうしてもこのことを書いておきたいと思います。

 大震災が起こり無神経な発言をした知事がいました

 そうです。大阪府の中川和雄知事です。阪神大震災の翌日、「(被災者は、大阪を頼らず)コメと台所があれば自ら炊き出しができるのにそれをしようとしない」と発言しました。
 覚えていますか?
 結局中川知事はこの発言が批判されたことも一因で、4月の知事選には立候補せず、1期で退いたのでした。(後任に当選したのは、横山ノックでした。)

 ♪まわる まわるよ 時代はまわる
 
 さて、今回の大震災に対して「日本人のアイデンティティーは我欲。この津波をうまく利用して我欲を1回洗い落とす必要がある。やっぱり天罰だと思う。」と石原都知事が発言しました。

 無神経度では、今回の方が上回ると思うのですが、どうでしょうか?

 4月の都知事選に不出馬の観測が強く、あろうことか隣県の知事が後継含みで立候補宣言までしたのに、急遽4選出馬を宣言。理由が「このまま割れると1位の得票率が25%に満たなく決選投票になる可能性があるから」「これまでの石原都政が大きく変化する可能性があるから」とかいうものらしいです。
 これは「我欲」ではないのですか?

 是非、中川氏にならったきれいな出処進退を強く望んでいます。

 こういうことを言う人はいつもいます。関東大震災のあとでは、「天譴論」(てんけんろん。堕落した東京に対して天が譴責したという議論)が現れました。地震という自然現象に社会的な意味を見出すのはおかしいですが、それでも天譴論の場合、批判対象=東京と被害地域=東京が重なってはいました。今回の天罰発言では、東北地方の海岸地域の住民が特に「我欲」で生きていたとでも言うのでしょうか。

 もちろんどんな地域にもいろんな人がいるでしょうが、今回の被災地域にはこんな素晴らしい人々がいます。読んだことがありますか?必読ですよ。
 気仙沼市の畠山重篤さんの本。「森は海の恋人」「リアスの海辺から」(どちらも文春文庫)
 「森は海の恋人」運動については、http://www.mori-umi.org/

 勤務先では、あさってが卒業式。明日からは、学校の思い出について書いてみたいと思っています。
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1 コメント

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初コメです (51のクマ部長)
2011-03-16 22:52:22
こんばんは、トレ部の部長でーす。
先生のブログ拝見させて頂きました。

今日(16日)は布川事件の判決公判の日だったんですよね。
地震の影響で延期になってしまったけど。

これ程裁判に興味を持ったのは、多分初めてです。
早いとこ次の日取りが知りたいっす。
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