尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

川治温泉から龍王峡を歩く

2019年05月27日 20時50分18秒 |  〃 (温泉)
 全国的な猛暑の中、川治温泉へ行ってきた。川治(かわじ)は鬼怒川の先にある温泉地だが、家から近いので旅情を感じにくい。職場の旅行で行ったことはあるが、家族では初めて。温泉街にそびえ立つ有名な「一柳閣本館」も今や伊東園グループの宿だ。誕生月割引があるから、まあ安くあげるには最適。伊豆に始まった伊東園も北関東に多くなってきた。後北条氏みたいな感じだな。鬼怒川、川治は少しは涼しいかと思ったら、これが全然涼しくなくて驚いた。風呂は「源泉掛け流し」を称しているが、加熱・加水して塩素殺菌もしている。大旅館だからやむを得ないだろうか。

 そうしたら川の対岸に「薬師の湯」という共同浴場があるじゃないか。旅館の部屋からも露天風呂が見える。旅館そのものが川に面しているが、川に堰のようなものがあって川音がうるさいぐらいだ。夕食後に散歩してたら、「薬師の湯」がすぐ近いことに気づいて行ってみることにした。ここは小さいながら、設備も良くて昼には食事も出来るらしい。一般は700円と書いてあったが、浴衣掛けで行ったら「日光市民扱い」で300円になった。夜だったから誰もいなくてノンビリ浸かった。こっちは塩素臭もなく、あまり知られてないだろうけど、素晴らしい共同浴場だ。露天風呂は面倒になって見るだけにした。
   (前2枚は薬師の湯、3枚目は一柳閣本館)
 家からは電車の方が早いから、一日目はさっさと宿へ入った。相撲というかトランプというか見てるうちに夕食の時間。伊東園は全部バイキングなわけだが、まあまあという感じか。2日目は僕だけ龍王峡をひたすら歩くことにした。鬼怒川温泉から2駅で東武鉄道が終わり、会津に続く野岩鉄道となる。その最初が龍王峡駅、次が川治温泉駅川治湯元駅となる。宿は川治温泉駅と川治湯元駅の中間ぐらいで、そこから下る感じで川沿いに遊歩道がある。ただ川治温泉駅のあたりがダムになっている。だから鬼怒川というか、よどんだ湖のような感じが続く。まずまず快適な山道が続くが、時々舗装道に出てトンネルまである。猛暑の中トンネルは涼しくて良かった。でも龍王峡までが遠い。
   
 全行程3時間ほどのうち、龍王峡へ出るまでに2時間ぐらいかかる。じゃあ、龍王峡駅付近だけでいいかとなって、車で来た人は大体そうなる。確かに全行程歩いても、山の中が多くて葉も茂っている季節だから川はあまり見えない。木の間隠れに渓谷が見えているけど、写真を撮っても手前の木ばかり写ってる。渓流の音はしてるんだけど。それでも時々は渓谷が見える。奇岩怪石の中を川が流れてすごそうな感じは確かにする。遊歩道では小さいけれど柱状節理も見られた。
  >  (4枚目が柱状節理)
 「かめ穴」とか「兎はね」とか名所だという案内があるけど、下の川が全然見えない。だんだん下流になって、ムササビ茶屋まで来ると、休憩用の茶屋がこの日も開いていた。でも先を急ぐ。ムササビ橋を渡るとミズバショウなどがある。ところどころアップダウンはあるものの、比較的平坦な遊歩道。もっと涼しい日に来たかった。虹見橋を渡ると、もう駅の真下。ただそこから駐車場まで出る登りがこの日一番きつかった。虹見橋から見ると、もうかなり流れはユックリしている。でも上流を見るとまだ奇岩の中を流れてくる感じ。まあ暑かったけど、3時間で駅にたどり着いたけど、電車は出たばかり。次の電車まで1時間近くあるじゃないか。そんなこともあるわけだ。
 
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