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絵本の話を中心に、好きなもの、想うことなど。

詩のひみつ

2006-03-28 16:22:46 | 想うこと
 桜が咲き始め、白い木蓮は満開の時期をすこし過ぎました。でも、毎年楽しみにしている、紅色の花を見せてくれるクリーニング屋さんのお庭の木蓮は、つぼみが徐々に膨らんでいるところです。木蓮は、白色より、紅色のほうが後から咲きますよね。その「時間差」がまた、嬉しいです。 

 このところ、詩の持つ力の大きさを感じています。今まで(大人になってからだって、十分過ぎる時間がたっているというのに)私はいったい何を見てきたのでしょう、とあきれるほど・・・。 

 
前述の詩集 幼い子の詩集パタポン〈2 のまえがきを読んでいたら、こんなに私を魅了する詩の力=詩の秘密が、わかったような気がしました。ひとりで知っているのは、なんだかもったいないと思ったので、引用します。

 すぐれた詩には、この世界の秘密に気づいた詩人(あるいは訳者)の深い洞察と知恵があります。私たち読者は、詩文の言葉に導かれて、自分の人生が生きるに値する価値のあるものだと知ります。そうした詩を遺してくれた詩人たちに私は心から感謝しつつ、このパタポン〈2〉を編みました。

 パタポンの編者、田中和雄さんの言葉です。  
 やっぱり【詩人】の人たちは、「この世界の」成り立ちの「秘密に」「気づいた人たち」だったのです。

 深い洞察から紡ぎ出された言葉の数々を、声に出して、あるいは胸の中でひっそりと、唱えることで、心の深いところに降りていくことができるのは、そんなわけだったのか、と思いました。 
 
 そして、【詩人】の言葉は、どこも経由しないで、直接、いきなり、心の中の一番柔らかい部分を刺激してきます。だからすぐに涙が出てしまうのです、きっと。 
 ひとつの詩を、何度も何度も読み返す行為も、それによって、「自分の人生が」「生きるに値する価値」をもっていることを、確認するためなのかもしれません。 

 生きるに値する人生・・自分の人生を、いつでもそう思える自信が欲しいし、自分の娘にもそういう自信を与えたいなあと思います。 

 好きな詩にめぐり合ったら教えてください。「いきなりやられた」詩があったら、また紹介します。  

 
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10 コメント

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詩の力 (はらぺーにょ)
2006-03-28 22:00:45
rucaさんこんばんは。TBありがとうございました。

そして素晴らしい記事をご紹介頂きありがとうございます。

”詩の力”について、私もこの頃つくづく思ってます。

永らく「詩」から遠ざかったいたのですが、このところ、

なぜか詩の本をよく手に取るようになっています。

以前読んで、何も感じなかった詩をあらためて読んでみたら、

「やられた~」みたいなこともあり、自分でも不思議

なんです。

そして、やはり1度心にとまった詩は、繰り返し繰り返し

読んでしまいます。

なるほど納得、詩の秘密を教えて頂き勉強になりました。

「生きるに値する価値」私もそうありたいです。

またrucaさんの詩のご紹介を楽しみにしています^^

私もTBさせて頂きますね。







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詩のヒミツ ありがとう (フラニー)
2006-03-29 01:39:32
rucaさん、こんばんは。

先日のまどさんの詩や、谷川さんの詩、

詩の秘密!をあらためて読み返してみました。

心のやわらかい部分を刺激するって・・・

本当にそうですね~。深く納得、共感です。



久しぶりにぱたぽんを読んでいたら、

上の娘が「ちょっと貸して」と持っていき、

「私はこれが好きだよー」と言うのが、

茨木のり子さんの「女の子のマーチ」でした。

あまりにらしくて、笑ってしまいましたよ。



私が大事にしている詩集は、高田敏子さんの

「月曜日の詩集」です。

古本屋さんで出会ったぼろぼろのものですが、

母の優しいまなざしと、日々の小さな喜びに

あふれている詩集なのですよ~。
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Unknown (新歌)
2006-03-29 10:00:03
“やられた”的な詩、ありますねぇ…。

みすゞさんのものもそうだし、

谷川さんもそうですが

心のやわらかいところダイレクトに来る、というところに納得でした。

そして、やはり人間は自分の弱いところが

一番敏感になっているのでしょうね。

そこを突かれるから、“やられて”しまう…^^

詩を読みたくなるのは、決まって春。なぜだかはわからないのですが。
返信する
はらぺーにょさんへ (ruca)
2006-03-30 15:48:52
こんにちは。



>永らく「詩」から遠ざかったいたのですが



私もそんな感じでした。多感な時期はよく読んで

いたのですが(笑)。

でも、不思議なもので、一度気になりだすと、

新聞なんかにも、よく載っているのだなあと

目につくようになるし、手にしたことがなかった

雑誌にも、何気に詩が載っていたりと・・

もしかして呼び合っているのかなあ!?

などと、自分に都合よく思ったたりしています。



はらぺーにょさんの、ご紹介記事もまた楽しみに

しています。
返信する
フラニーさんへ (ruca)
2006-03-30 15:58:03
こんにちは。



「女の子のマーチ」。いい詩ですよね、私も好きです。

お嬢さん、きっと元気いっぱいに、毎日を楽しく

送っているのでしょうね。

たのもしい感じが伝わってきます。

うちの娘は、自分から詩の本を手にとることは

まだありませんが、夜眠る前に「読んで」と言って

くれるのが、嬉しいです。

高田敏子さんの詩。今度読んでみようと思います。



追伸 フラニーさんのページ、ブックマークに入れさせて頂きました。不都合な際は、教えて下さい。
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新歌さんへ (ruca)
2006-03-30 16:03:12
こんにちは。



春になると詩を読みたくなる、その新歌さんの

気持ちの「ひみつ」を今度聞かせてくださいね。

3月、4月の、別れと新たな出会いの季節が、

心を刺激してくるのかなあと、想像しますが・・。



※新歌さんが紹介してくれた絵本の原画展。

 春休み中にぜひ行ってこようと思います。
返信する
ありがとうございます! (フラニー)
2006-04-03 17:50:56
rucaさん、ブックマークに入れてくださって

ありがとうございます~。

ひっそりやっていたブログが、こうして

絵本好きの方と知り合うきっかけになるなんて

とてもうれしいです♪

私も時間をとって、ブックマーク欄をなんとか

したいと思っていますので、またその時は、

よろしくお願いします!
返信する
フラニーさんへ (ruca)
2006-04-04 15:24:57
こんにちは。



フラニーさんのブログと「繋がれて」ほんとに

嬉しく思っています。

素敵な想いをたくさん持った方たちが、ここにも訪れて

下さいますよ。その方たちと、また「繋がって」いって

くださいね。



フラニーさんの「フラニー」は、『フラニーとゾーイ』から来ているのかなあ、と想像しているのですが。素敵なHNですよね。私もそういうのにすればよかったと思いました(笑)。
返信する
「あかちゃん」のひみつ (こもも)
2007-04-17 20:46:50
「あかちゃん」を読むと涙が出るのは、なんでだろうなあと思っていました。その秘密がわかった気がします。
自分の愛しい赤ちゃんへの想いはもちろん、もしかしたら、自分の母親への想いもあるのかも・・・なんて、思いました。
私は、こうやって、愛されてきた。
おならもウンチもしゃっくりも、どれもどれも愛しくて、頬ずりしたくて・・・。自分が娘を愛しく思うように、私も、愛しんで育てられたんだって、感じられたのかもしれません。
まさに、「自分の人生が」「生きるに値する価値」をもっていることを、確認できた一瞬だったかもしれない。なんて、思いました。
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こももさんへ (ruca)
2007-04-19 10:37:44
おはようございます。お返事遅くなってすいません。
やっと雨があがって、陽が射してきました!!
久しぶりの太陽の光、嬉しいです。

「自分の人生が生きるに値する価値を持っている。」

誰もが、誰かに、そう肯定されたがってるのだと
思います。最初にそれを自分にしてくれたのは
自分の母親(父親)に違いないし、自分の子どもに
それをしてあげるのは、親となった自分自身なん
ですよね、きっと。

それにしても、赤ちゃんって、どこの誰の赤ちゃん
でも、無条件に愛すべき存在ですよね。
その場に赤ちゃんが居るだけで、空気がふんわり
暖かくなる気がするし、自分が優しい人になれた
ような気にさせてくれます。
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