泣き虫くんに、男の子達が
「こいつ、きしょいんやぁ。一日一回は泣きやがって。」
「むかつくんや。そうや、なん回も泣く日もあんねんで。」
「いらつくわ。」
「よわっちぃな。」
そんな集団で、一斉に…困った。どうしよう。また泣きそうになっている。
「そう、みんなむかつくの。じゃあ、この子は今日、誰かを怒鳴った?」
「ううん。」
「誰かを、叩いた?」
「ううん。」
「誰かを、蹴飛ばした?」
「ううん。」
「誰かを、傷つけた?」
「ううん。」
「誰かを蹴飛ばしたり、叩いたり、傷つけるより、自分が泣く方がずっといいと思わん?」
「ふーん。」
みんな、納得したのか、途端に解散。次の遊びへ。あぁ、よかった。
泣き虫くんは、満面の笑み。今日は一度も泣かなかった。
子どもだっていろいろ、つらいことがあるんです。目の前に見えている以上に。泣きたいくらいいっぱい。だから、泣きたい時は泣いていいよ。でも、子どもが少しでも、笑顔でいられるように、私も、一生懸命考えるから、がんばって。