ひろの映画見たまま

映画にワクワク

「レッドファミリー」、北工作員の悲劇

2014-10-17 19:24:37 | 韓国映画
おススメ度 ☆☆☆

東京国際映画祭で、観客賞受賞映画です。

韓国映画の奇才キムギドクの作品ですが、監督は弟子のイ・ジュヒョンです。従って、ギドクほどの毒はありません。ギドクは、製作と脚本を担当しています。

北朝鮮の疑似家族(スパイ)の隣に、韓国家族が住んでいて、夫婦はいつも喧嘩ばかり。

だがいつしか二家族は仲好くなるのだが。

北朝鮮の疑似家族は、ぞれぞれ国に家族を残し、その安否を気遣う熾烈な環境。それゆえ上からの命令は絶対で、殺人をいとわない。

特に、妻役が班長で取り仕切るところが味噌で、後半に大きな間違いを起こし、それがとんでもない悲劇を招くことに。

実際この映画は、その過酷なスパイたちの命運を描いた映画だが、のどかな韓国ファミリーと対比しながら、根底で家族を守れない哀しさが漂う。

韓国ファミリーは、いがみ合っていてもお互いの尊敬の情で解決するが、北の場合はそうもいかない。

良かれと思って決行した事件が、結局疑似家族一家を奈落の底に落とす。その残酷さに涙さえ催す。

韓国が描いた北朝鮮だけに、真実味がある。

ただ、コメディのような宣伝に違和感を覚える、この映画は辛辣な映画だ。
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野口久光ってご存知ですか?

2014-10-17 15:10:59 | 日記
野口久光さんは、ジャズ評論家であり、映画評論家です。

さらに、図案家、今でいえばデザイナーです。

彼の展示会が京都で開かれています。

京都文化博物館で、12月7日まで開かれています。

彼は、1909年生まれで、東京美術学校(現東京芸術大学)卒業後東和商事(現在の東宝東和)に入社。

第二次世界大戦中、東和は閉鎖。最近亡くなった山口淑子と共に収容所に入れられるが、戦後1951年に新しく発足した東和株式会社に入社。

主にヨーロッパ映画を輸入していた同社の宣伝ポスターを製作。

ルネクレマンの「禁じられた遊び」、フランソワトリュフォの「大人は判ってくれない」など名画のポスターを描き、独特の作風で読者を魅了したものでした。

改めて、彼の作品に接すると、往年の名画が思い返されて懐かしいものです
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