おすすめ度 ☆☆☆★ (劇場鑑賞)
ドイツ・フランス・イギリス合作
ドイツンでの話だが、全編英語。世界を相手にした映画。
1940年6月、フランスでの戦勝に沸くベルリンで暮らす労働者階級の夫妻の元に、息子戦死の報が。
イケイケどんどんの世界に対し、理不尽を覚えた夫は、ヒトラーへ葉書を書き、その葉書を、人の目に触れるところへ置く。
すぐ警察に届ける人もいれば、持ち帰ってしまう人もいる。書いたはがきの数285枚。
一方、このはがきの犯人逮捕を命ぜられたゲシュタポの警部は、はがきの置かれたマップを作り、犯人像をあぶりだしていく。
労働者階級の生活の一端を、夫婦のアパートでの出来事として描いていく。
一方、はがきを置くところを危うく見られたり、スリリングな展開。
ゲシュタポの警部は、上からの圧力と、葉書の主の訴えへの共感とが入交り複雑な心境。
ラストは、悲劇に終わるが、淡々とした描写は見る者に訴える。
長らくドイツ国内でこの話は広がっていたが、この本の原作が翻訳され、一気に世界に広がった。
日本ではちょっと考えにくい、戦時下の抵抗の話。