MAKIKYUが先日十和田観光電鉄(十鉄)に乗車した際は、鉄道線(三沢~十和田市)以外に、同社の路線バスにも乗車したのですが、先日乗車した十鉄のバス路線が、今日取り上げる十和田市-立崎-上北線です。
この路線は十和田市内にある三本木営業所から十和田市駅(十鉄)、上北町駅(JR東北本線)などを経由し、東北町の湖畔桟橋前までの間を走る路線ですが、運行本数は一日5往復程度、それも休日運休便が存在するローカル路線です。
そのため予め時間を調べておかないと、余程運が良くない限りなかなか乗車できない路線ですが、先日MAKIKYUが彼の地を訪問した際は、丁度良い時間に数少ない便の一つがあり、なかなか乗る機会がなさそうな路線という事もあって、上北町駅→十和田市駅間で乗車してみました。
乗車したのは昼間という事もあって、上北町駅発車の時点では乗客の姿は皆無で、十和田市駅に着くまでの間も、途中で2名程の乗客が乗り込んだ程度でしたが、十鉄では車両の運用を特に限定していないのか、マイクロバスでも充分運べそうな程度の乗客しかいないにも関わらず、MAKIKYUが乗車した際には、近隣の南部バスの様な旧年式車こそ走っていないものの、近年親会社の国際興業から移籍してきた大型路線車が装いもそのまま(勿論車内も殆どそのままです)にやって来ました。
(逆に十和田~八戸線などに中型車が充当されている事も多く、MAKIKYUが見た限りでは、同路線は国際興業カラーの中型車(ERGAMIO)が充当される事が多い様です)
それにしても国際興業の雰囲気そのままのバスが、日陰には雪の残る長閑な北国の風景を駆けていく姿は、日頃首都圏に身を置くものとしてなかなか興味深いものがありますが、十和田市駅では銀色に赤帯を巻いたステンレスカーと、白に緑の濃淡のバスという元首都圏勢同士の顔合わせも頻繁に見られ、両者の顔合わせは埼玉県内の数駅だけではない事を実感させられます。
ちなみに十鉄のバスは当然整理券方式(運賃後払い)となっており、上北町駅~十和田市駅間でも810円を要します(十鉄鉄道線を乗り通すより割高ですが、来た道を返すよりはバリエーションが楽しめて面白いかと思います)が、このエリアでは八戸市営・南部バスと3者で回数券が共通使用可能で、1000円のセット券を車内でも販売していますので、これを使うと便利です。
また同社の路線バスは国際興業の整理券方式で運行している路線(埼玉県内の殆ど)や、他の国際興業系列事業者(岩手県交通など)とは異なる「前乗り前降り」で、中扉は締切(一部の車両は中扉が存在しません)となっていますが、MAKIKYUは上北町駅でこの色のバスがやって来た時には、整理券方式である事が頭の中に染み付いており、一瞬反射的に中扉に向かおうとした程ですので、乗車の際は要注意です。
(まあ前扉が開いた時点で、すぐにこの事に気付いて前扉へ向かいましたが…)
あと十和田観光電鉄ではこの路線以外にも、十和田市を基点にJR線方面へ向かうバス路線を幾つか運行しており、特に八戸へ向かう路線(下田(駅を経由するのは一部便のみ)~陸奥市川駅通り(駅までは徒歩5分もあれば行けます)~八戸駅を経て中心街まで行きます)はそこそこの便数が運行されていて利用価値も高く、他に野辺地方面へ向かう路線などもありますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様が十鉄に乗車される機会がありましたら、是非鉄道線だけでなく、同社の路線バスにも乗車されてみては如何でしょうか?
写真はMAKIKYUが先日乗車した十鉄バスと、乗車中に撮影した車窓の様子です。