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東日本大震災から2年~15日から三陸鉄道南リアス線一部区間の試運転も…

2013-03-11 | 鉄道[東北]

2011年3月11日、戦後最大・未曾有の被害をもたらした「東日本大震災」、今日でこの震災から丁度2年になります。


東日本大震災では大津波によって、福島・宮城・岩手3県の沿岸部では壊滅的な被害を受け、18000人を超える犠牲者(行方不明を含む)が出たのは、非常に痛ましい事です。
(写真は津波によって壊滅的被害が発生した、宮城県女川町中心部の様子[2011年7月撮影]です)

この震災では地震・津波による甚大な被害だけでなく、福島県の沿岸部に位置する原子力発電所の被災により、周辺一帯が高レベルの放射線によって汚染され、今日に至るまで原発周辺では、一般人の立入が不可能な状況も続いています事も、ご存知の方が多いかと思います。

そのため原発周辺地域では、復興どころか被災地域立入すら…と言わざるを得ないのが現状ですが、それ以外の地域では震災前の状況には程遠いものの、少しずつながら復興も進んでいます。


公共交通を取り巻く状況も、鉄道の不通区間減少に加え、昨年夏の気仙沼線BRT(柳津~気仙沼)運行開始、そして今月には大船渡線BRT(気仙沼~陸前高田~盛など)も運行を開始するなど、改善の兆しが伺えます。

また震災から数日で一部区間(久慈~陸中野田)が、運行を再開した事でも話題となった三陸鉄道も、MAKIKYUは昨年秋に北リアス線に乗車する機会がありました。


こちらは現在も甚大な被害を受けた島越駅を挟む区間(田野畑~小本)の不通が続いていますが、久慈~田野畑間と小本~宮古間では
営業運転を行っており、震災復興を祈願した「てをつな号」というラッピング列車も運行しています。

 
久慈~田野畑間で運行している「てをつな号」は、久慈駅で姿を目撃しただけですが、小本~宮古間を乗車した時には「てをつな号」に当たったもので、車内にも「祈 三鉄復興」といった掲示が見受けられたものでした。

三陸鉄道では、島越駅を挟む北リアス線不通区間の復旧はまだ暫く先になりますが、現在も全線不通が続いている南リアス線では、来月に盛~吉浜間が営業再開する事が発表されています。

震災後は陸の孤島状態と言っても過言ではなかった大船渡市も、大船渡線BRT運行開始と共に、震災前の状況には程遠いとは言えども、交通機関の利便性も改善されてきたと感じます。

三陸鉄道南リアス線の営業再開区間では、新車導入と共に、来る15日から営業再開に向けた試運転を行う事もHP上で発表されており、被災地域復興のシンボル的存在にもなると思います。

被災地域も震災直後などに比べれば、現在は大分落ち着きを取り戻しており、三陸鉄道などの地域公共交通を利用して運賃収入に貢献する事も、微力ながら被災地域支援にもなると思いますので、機会があれば復旧後の南リアス線にも足を運びたいと思っています。

また三陸鉄道の残る不通区間の早期復旧や、被災地域の復興促進を願う一方、この震災と津波の恐ろしさが風化せず、後世に生かされる事も願い、震災から丁度2年となる今日の記事を締めたいと思います。